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にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.19



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『人材論』(樋口廣太郎・講談社・本体1500円)……というタイトルの本を店頭で見かけたら、迷わず1冊手にとり、そそくさとレジへ持ってゆき、黙って言われたとおりの代金を払ってください。べつに2冊でもいいです。それがどうしてもイヤだというのなら、平積みの棚から本書を1冊抜き出して、隣の本の上に置いてから立ち去りましょう。ひとつ、よろしく。
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 本誌『愛と幻想のフットボール(FLF)』では、読者の皆様からの投稿を募集しております。原則としてテーマは問いません。h_okada@kt.rim.or.jpまで、どしどしお送りください。このページに関するご意見やご感想など、投稿以外のメールもお待ちしています。なお投稿の際は、通常のメールと区別するため、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するよう、お願いします。いただいた投稿は、いったんこの日誌内で紹介し、その後、こちらの投稿欄にまとめて掲載いたします。

12月9日(木)13:30 p.m.
 なんと、ラバネッリにラツィオ入りの噂が。ほんまかいな。トリノじゃなかったの? そういえばトリノはシモーネ君に触手を伸ばしているという話もあったな。そういうことか。どういうことだ。

 昨夜は、トッテナム×ウエストハム(プレミア第17節)を観戦。前半終了間際にウエストハムが10人になり、トッテナムはジノラが一人でしゃかりきになってシュートを撃ちまくっていたが、相手GKが大当たりでスコアレスドロー。イーシャテンからひたすらムダヅモを繰り返すような、イライラするゲームだった。

12月8日(水)
 朝起きて新聞を広げた瞬間、ラツィオ×チェルシーを録画し忘れたことに気づいて気を失いそうになった。よりによって、このカードを見逃すなんて。CSのほうで「再放送慣れ」しているせいか、このところWOWOWの撮り逃しが多い。

 やっと体調が戻り、昼からセガレと公園へ。天気が良く、仲のいいオトモダチも大勢いたので、楽しそうに遊んでくれた。オトモダチのお母さんとも積極的にコミュニケーションを取っており、我が子が意外に社交的な性格であることに驚く。

12月7日(火)
 依然として胃痛。妻が仕事でバタバタしており、セガレの面倒をみなきゃいかんこともあって、自宅で資料読み。しかし、あまりに基礎知識が貧弱で著者のインタビュー速記が理解できないため、急遽パルコブックセンターへ行って講談社の「日本全史」(約1万3000円!)を買う。これさえあれば何とかなる、に違いない。

12月6日(月)
 倦怠感は去ったものの、こんどは胃が痛くて食欲なし。自宅で歴史モノの資料など眺めつつ、サッカーも見る。サンダーランド×チェルシー(プレミア第17節)は、開幕戦のカードである。なんで17節でセカンド・マッチになるのかようわからん(プレミアの日程は実に把握しにくい)。開幕戦はチェルシーの一方的な勝利だったが、さすが上位で頑張っているだけにサンダーランドは強かった。なんと4-1。フィリップス、クインの2トップはなかなかの迫力である。チェルシー、プレミアは捨てたのか? 辛うじて返した1点は、ポジェのゴールだった。できれば、CLのほうで入れてくれ。

 ラ・コルーニャ×バジェカーノ(リーガ第14節)を観戦。ラ・コルーニャつおい! ……と思ったのは最初の15分だけだった。起家が東1局でいきなり5連チャンかましたような「かっぱぎサッカー」である。マカーイ、フローレス、パウレタと続いて15分で3点。気持ちいい。ところが東ラスにGKソンゴーのお茶目なミスで1点返され、南1局には「純チャン三色イーペードラドラぁぁぁぁっ!」みたいな美しいロングシュートを決められて1点差。麻雀は、いやサッカーは怖いなぁ。しかし何とか逃げ切ったラ・コルーニャが首位をキープである。

 バルセロナ×オビエド(リーガ第14節)も、3-0が3-2になるという展開。バルサはコクーが2ゴールの活躍である。訳あって、CLのほうで決めてくれたほうが俺は嬉しいんだけどね。ま、調子がよさそうなのはありがたいけれど。ともあれバルサは連敗ストップ。マドリーはホームで惨敗し、なんと17位まで落ちたとか。あと一歩で降格圏内である。うわお。

12月5日(日)
 熱は下がったものの全身に倦怠感があり、ひねもす寝たり寝たりかな。朦朧としつつ、ユベントス×ボローニャ(セリエA第12節)ラツィオ×ペルージャ(セリエA第12節)など観戦。インザーギの2ゴールでユーベが、コンセイソンとサラスのゴールでラツィオが、それぞれ2-0で勝利。

12月4日(土)
 発熱でダウン。もしかして知恵熱?

12月3日(金)
 月、水、木と3日間で計15時間というハードな取材(しかも心理学の集中講義)をこなし、疲労困憊。自我だ超自我だエロスだタナトスだといった術語が頭の中を飛び交っている。次に書く歴史モノの勉強もしなきゃいかんのだが、そんな気分にならん。

12月2日(木)
 出版社時代の先輩G氏からメールをいただく。氏もハッチポッチステーションの「ボヘミアン・ラプソディで犬のおまわりさん」をご覧になったとのこと。ほーら、けっこう「父」も見ているのだ。俺の場合、地上波視聴時間(これがそもそも少ないのであるが)の8割ぐらいを3チャンネルが占めているわけだが、意外なところに意外な人が出ていてびっくりすることが多い。KAN(愛は勝つ、を歌ってた人)、大江千里、遊佐美森、ヒロコ・グレース、ウガンダ(KONISHIKIじゃない人)、納谷吾朗、たまの知久君、北島三郎、石川さゆり……といったあたりが最近、教育テレビでその姿や歌声を見聞きした面々である。なるほど、こーゆーとこで仕事してるわけか。モックンと岸田今日子のデュエット曲、というのもあった。けっこう、濃い。納谷吾朗は小4向けの理科番組で博士役をやっている。遊佐美森は「天才テレビくん」という番組にゲスト出演し、ごっつ高度な歌唱技術を披露しておった。感動的にうまかった。

 ずっと「つんどく」になっていたチェルシー×フェイエノールト(CL2次リーグ第1節)をビデオで見る。3-1でチェルシー。それは嬉しいのだが、ポジェがねぇ。撃っても撃っても入らないわ、頭から血は流すわで、めちゃめちゃアンラッキーだった。プレミアの開幕戦でゾラとスペクタクルなコンビネーションを炸裂させたのを見て以来、俺はポジェって選手が好きになったのである。がんばれポジェ。負けるなポジェ。

12月1日(水)
 マンチェスターU×パルメイラス(トヨタカップ)は1-0でユナイテッドの勝ち。「母国と王国の戦い」という日テレ式の煽りのわりには、ウェールズ人(ギグス)のアシストとアイルランド人(キーン)によるゴールが試合を決めた。ま、ギグスはイングランド国籍も選べたそうだから、実質的に「母国の人」なんだろうけど。それはともかく、地上波民放のサッカー(スポーツ)中継がどうしてダメなのかといえば、そういう(母国対王国、みたいな)手前勝手なパラダイム(というか物語というか)を視聴者に押しつけて「演出」しようとするクセが抜けないからなのである。俺が見始めてからのトヨタカップを振り返っても、常に彼らはデル・ピエーロやメラーやラウールやロベカルやベッカムを「今日の主役」と決めつけて、その主役が活躍するという前提で番組を作る。作らなくていいんだよ。ふつうに中継してくれりゃ十分だ。ドラマやバラエティじゃないんだから、台本を用意しちゃいけません。そういえばドルトムントが優勝した試合では、アナウンサーが「メラー・パス(キラーパスに引っかけた駄洒落)」という、あらかじめ用意していたことが見え見えの台詞を口にしていたっけ。もちろん、去年の「ラウゥゥゥゥゥゥール・マドリィィィィーッド!」も同様である。ふだんサッカーをそれほど見ない視聴者にはそれぐらいで丁度いいという考え方もあるやもしれぬ(ファンから批判の多い明石家さんまの起用は、「丁度よさ」を醸し出す上で決して悪くないと俺は思う)が、少なくともドルトムントの頃は俺も「ふだんサッカーをそれほど見ない視聴者」だった。それでもやっぱり「メラー・パス」は恥ずかしいぞ、と思ったものだ。今年の鈴木アナは去年の船越にくらべりゃ100倍マシだったが、それでも「母国対王国」とか「マンチェスターが勝てばイングランド勢の初優勝」とか、同じことばっか言い過ぎ。前にもどこかで書いたような気がするが、アナウンサーには「黙る勇気」が必要だと俺は思うのである。というわけで、去年同様、試合よりも中継が気になって仕方がないトヨタカップなのであった。

 ウディネーゼ×ローマ(セリエA第11節)は、デルベッキオの2ゴールでローマの勝ち(0-2)。これでローマ、ラツィオ、ユーベが勝ち点で並ぶという、熱い熱い状況になってきた。また後半戦でローマ、ユーベと続けて戦わなければいけないってのは、ラツィオにとって結構キツイ。しかもその頃CLのほうは、2次リーグを終えて準々決勝を迎える時期だ。アウエーのユーベ戦の2〜3日後に準々決勝第1戦。考えただけで胸が苦しくなるな。

 レッジーナ×インテル(セリエA第11節)は、後半45分にレコバのゴールでやっと1点取ったインテルが0-1の辛勝。ビエリもロナウドも故障で、スタート時はサモラーノの1トップだった。サモラーノの1トップ。誰がそんな事態を予想しただろうか。それでもバッジョが出てこないのはどうしてなんだろう(うざったいので実況なしの副音声にしていたため、そのへんの情報は判らなかった)。何にしろ、これじゃあレコバを放出するわけにはいかんわなぁ。レッジーナのほうは、タイムアップ直前のシュートが実に惜しかった。

11月30日(火)17:30 p.m.
 愚妻が久々に仕事の打ち合わせに出かけたので、朝からセガレを連れて近所の公園へ。しかしセガレは、「かーさんがいないと、つまんないなー」などとぶつぶつ言うばかりで、猛烈にテンションが低い。仲のいいオトモダチも今日は現れず、2人でたそがれた気分のまま過ごす。うーむ。やはり「母と子」なのか、世の中は。辛い。

 昨夜は、久しぶりにBS-1でセルタ×レアル・マドリー(リーガ第13節)を観戦。やはりセルタは強かった。1-0というスコア以上に圧倒していた感じ。ラ・コルーニャも勝ったようで、リーガはガリシア勢同士の首位争いになってきた。この2チームが「大関」格の安定感を示すようになると、スペインも面白くなる。16節(12/19)の直接対決まで1位・2位でいてくれると盛り上がるな、こりゃ。

 マジョルカ×バルセロナ(リーガ第13節)は、3-2でマジョルカの勝ち。クライファートの2ゴールも空しく、バルサは4連敗である。どうしちゃったんでしょうか。またファン・ハールは2-1の劣勢でグアルディオラを引っ込めていた。だからダメなんだってば、ペップを下げちゃ。マジョルカのほうは、どうしてるか心配していたGKブルゴスが前節で相手選手をぶん殴り、11試合(!)の出場停止を喰らっていた。どんな殴り方したんだか。倉敷アナによると、彼は「炎のロックンローラー」であるらしい。CDも出してるんだとか。楽器は何なんだろう。GKだと、なぜかドラム以外のイメージが湧かないのが不思議だ。

 さてさて、今節最大の好カード、ラツィオ×ユベントス(セリエA第11節)である。実況は倉敷アナ、解説は信藤さん。今のサッカー中継界における最強コンビと言ってよかろう(二番手は八塚&金田コンビ?)。この2人の中継が限られたファンにしか届かないというのは、実に悲しいことだ。ともあれゲームは、イタリアならではの緊迫感と物騒な空気に包まれた中でキックオフ。ラツィオはサラス&マンチーニの2トップだった。トップ下にヴェーロン、両サイドにスタンコビッチ、コンセイソン、ボランチはアルメイダ。信藤さんも言っていたが、俺もアルメイダはこういうダイヤモンド型の中盤を一人で支えたほうがいいと思う。久々に「らしい」働きぶりを見せ、強烈なロングシュートも放っていた。試合のほうは、ボール支配率ではユーベが圧倒するものの、ラツィオも可能性を感じさせるカウンターで相手ゴールを再三に渡って脅かす展開。ダビッツ、ジダン、ザンブロッタ、コンテがいずれも好調のユーベは、とにかく中盤の組み立てが素晴らしい。とりわけジダンは、完全にトップ・フォームを取り戻した感じ。優雅で華麗なドリブル&ボール・キープを堪能させてくれた。これを見ちゃうと、ヴェーロンなんてまだまだ青いぜって感じだよなー。さらにデル・ピエーロもほぼ完調。これでインザーギがゴールの奪い方を思い出せば、ラツィオに勝ち目はないところだった。スコアレスドローは、どちらも納得の結果なんじゃないだろうか。満ち足りた90分だった。終盤に投入されて兄弟対決を実現したシモーネ君が、暴言で一発レッドを喰らってアッという間にピッチを去ったことを除けば。あほか。お母さんが泣いてるぞ、きっと。

11月29日(月)
 昼から赤坂プリンスで取材。4時間ぶっ通しで大学教授から大学の講義のようなお話を拝聴して、くたくたである。とはいえ、「大学の講義のような」というのは「つまらない」という意味ではなく、「アカデミックな内容」という意味であって、話自体はめっぽう面白かった。知らなかったことを知るとは、なんとシンプルな喜びであることか。

 きのうはミラン×パルマ(セリエA第11節)をライブ観戦。前半はボバンのFKで先制したミランが1-0でリード。しかし後半早々、クレスポのゴールでパルマが追いつく。しばらく見ないうちに上位進出を果たしていたパルマは、なるほどと思わせる動きの良さ。とくにテュラムがトップ・フォームを取り戻してきたように見えた。その後、マルディーニのゴールでミランが勝ち越し。ところがロスタイムにそのマルディーニがスタニッチを倒してパルマにPKが与えられる。だがしかし。終了直前の同点劇でミランは深い泥沼へ……というシナリオを思い描いたのも束の間、アッビアティの負傷で久々に出場のGKロッシがクレスポのPKを見事に止めてしまったのであった。2-1でミランの勝ち。ロッシ、すげー嬉しそうだった。

 チェルシー×ブラッドフォード(プレミア第16節)は、16分にフローが決めた1点を守りきったチェルシーが1-0で勝利。守りきったというより、むしろ攻めきれずに2点目を取れなかったわけだが、まあ勝てばいい、勝てば。なんとプレミアではユナイテッドを5-0で叩いて以来、勝ち星がなかったってんだから困ったものである。

11月28日(日)
 きのうは浦和×広島(J1最終節)を観戦。哀れレッズ、延長突入前に陥落決定である。虚しさ漂う延長は、88年(だったかな)ロッテ×近鉄の10回裏以来の物悲しさ。セガレにチャンネルを奪われて最後まで見届けられなかったが、福田のVゴールってどんな感じだったんだろう。ブルガリアから6点目を取ったときのキコみたいな感じだったのかな。市原、福岡は去年に続いてしぶといというか往生際が悪いというか。ともあれ、来季こそ浦和にコンサドーレを見に行くぞ。打倒レッズ。

 ウエストハム×リヴァプール(プレミア第16節)は0-1でウエストハムの勝ち。リヴァプールはカマラもファウラーも故障らしく、オーウェンの1トップというのがちと迫力不足。しかもベルガーが序盤に負傷交代してしまったのが痛すぎた。それでもまだ3位まで5ポイント差なら、来季CL出場も夢じゃないような気がする。

11月27日(土)
 昨夜、レアル・マドリー×レアル・ソシエダ(リーガ第12節)を見た。ソシエダが追いついて1-1のドロー。CLキエフ戦の前に行われたゲームで、やはりカランブーはCBで先発していた。カンポに比べりゃ、たいがいの選手は上手に見える。ところでマドリー、クライフ、ベンゲルに断られた らしいが、監督はどうすんだ。ビアリ(チェルシー)にまで触手を伸ばしているらしいけど。有名なら誰でもいいのかよ。

11月26日(金)
 午前中、セガレの2歳半健診で武蔵境の日赤へ。「母と子の健康相談室」とか何とかいう部屋で身長や体重を測ったり歯にフッ素とやらを塗りたくったりするのだが、なんでこの手の物事って「母と子」って名称がついてるんだろう。父だって行くんだから(俺の他にも、もう一人父親と思われる男性がいた)、「親と子」でいいじゃん。教育テレビの幼児番組も、「母と子のテレビタイム」だし。俺も見てるんだってばさ。ハッチポッチステーションなんて、けっこう面白いぞ。このあいだはグッチさんが、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」のパロディで「犬のおまわりさん」を絶唱していた。グッチ裕三、まさにやりたい放題。そんなことはともかく。一方では育児現場における父親不在を嘆きながら、こういう形(母と子、という紋切り型)で育児を母親だけに押しつけるムードを助長してないか? いや、誰がって、世の中が。

 午後、千駄ヶ谷で打ち合わせ。雑談のキーワードは案の定、「定説」と「お受験」であった。我が家もそろそろ「お受験」なる世界とまったく無縁ではない時期になっているわけだが、しかし抽選のある入試なんかに全てを賭ける気になるもんかね、ふつう。まあ文教区、いや文京区界隈では「とりあえず受けさせる」が「定説」になっているんだろうが。でも、「蛆虫が沸いても生きている」と信じる人たちと、「有名幼稚園に入れば将来は盤石」と信じている人たちと、一体どれだけ異様さという点で差があるんだろうか。どちらも、当事者(死者や我が子)より自分のアイデンティティやらプライドやらを死守することが目的化している(そして、それに気づいていない)という点で大差ないような気がする。

 昨夜は、マルセイユ×ラツィオ(CL2次リーグ第1節)を観戦。ローマに惨敗した後だけに不安が募ったが、スタンコビッチ、コンセイソンという若手サイド・プレイヤー(直訳すると「脇役」?)2人のゴールで0-2の勝利である。しかし。馬鹿げたイエローもらいすぎ。ミハイロとマルケジャーニの罵り合いもあったりして、内紛とは無縁のような印象のあったラツィオには珍しく険悪なムードだった。マンチーニも交代に不満そうだったし。やっぱダービーで負けて、神経がささくれだっていたんだろうかね。ユーベ戦までに仲直りしてくれ。

 ディナモ・キエフ×レアル・マドリー(CL2次リーグ第1節)もビデオで見た。昨季準々決勝のリターンマッチは、1-2でマドリー。どうでもいいけど、寒そうだったな。氷点下16度だとか。昼間やるわけにはいかんのか。

11月25日(木)
 某社の偉い人に呼ばれて、朝8時45分に銀座方面へ。ネクタイ締めてラッシュ時の通勤電車に乗ったのは、ひょっとすると書店研修(出版社の新入社員の通過儀礼)以来かも。挨拶するだけの用事で、そんな時間に呼ぶなよ。ちょっと早く着いたんで、近くのマクドナルドに入ってコーヒー(のような飲み物)を飲んだのだが、経済誌やらキカイのマニュアルやら資料やらを赤ペン片手に読んでいる始業前のサラリーマン(みんな目が真っ赤)が大勢いて圧倒された。きょう一日に必要な情報を、一夜漬けならぬ「朝漬け」で仕込んでいる感じ。ああ、みんな大変なんだなと今更ながら思う。そういえば俺も昔は企画会議の朝に目を血走らせながら、いい加減なプランを立てていたっけ。そんな戦いから早々に降りて、はや10年。そろそろ俺も戦わなければ、などと思ったりもした。

 昨夜はフィオレンティーナ×マンチェスターU(CL2次リーグ第1節)をビデオ観戦。決勝戦のようなハイ・テンションで楽しかった。2-0でフィオの勝ち。ユナイテッドはミスがらみの2失点といい、シェリンガム&スコールズの連続空振りといい、上げても上げてもゴール前を素通りするベッカムのクロスといい、なんだかとっても惨めな感じだった。

 コベントリー×アストン・ヴィラ(プレミア第15節)は2-1でコベントリー。1ゴール1アシストのロビー・キーン19歳は、やはりタダ者ではない。あのスピード、あのテクニック、あの度胸。EURO2000で見られないのが残念無念である。

11月24日(水)13:00 p.m.
 きのうは終日、家でごろごろ。全勝対決となった慶応義塾大学×早稲田大学(関東大学ラグビー対抗戦)を熱烈観戦。なにしろ生活がかかってるもんで、今年ばかりは「慶早戦」だなどと言いながら。ところが我が母校は応援していないときに限って調子がよく、前半を13点差で折り返す。ばかばか。余計なことすんじゃねー。しかし今年の慶応は本当に強かった。かっこよかったなー。60メートルの独走トライ。彼、あのトライを肴に一生酒が飲めるだろうな。そのトライを生んだスクラム(相手ボールを猛然と押し込んだやつ)も記憶に残るシーンだった。ともあれ、終わってみれば29-21で慶応の鮮烈きわまる逆転勝ち。やっほー。早稲田OB多しといえども、こんなに慶応の優勝を喜んでいるのは俺ぐらいかも。上田監督、おめでとう! ……というわけで、その強さの秘密を知りたい人は、『王者の復活』(上田昭夫・講談社)を読むべし。

 夜、パルメイラス×デポルティボ・カリ(リベルタドーレス杯決勝第2戦)を見る。第1戦はカリが1-0で勝ったとか。1点差なら軽いだろうと思われたが、前半は0-0でパルメイラスにイヤなムードが漂う。後半、PKで先制した(トータルで同点)と思ったら、すぐにPKを取り返されてAgg.1-2。その後、ペナルティ・エリア付近で細かいパスを4〜5本通すブラジルらしい攻撃でAgg.2-2としたものの、そのままタイムアップを迎えてしまい、PK戦にもつれこむ。欧州のルールなら、アウエーで1点取ったカリの優勝となるところだ。PK戦も、パルメイラスは一人目のジーニョが外して追い込まれる。しかし後続がきちんと決め、カリの4人目と5人目が失敗。危ういところで、パルメイラスが東京行きのチケットを手にしたのであった。サポーターも、日の丸のついた旗を振って大騒ぎ。「これで東京へ行ける」というわけで、このあたりにもトヨタカップにかける欧州と南米の意気込みの差が見られて面白かった。バイエルンに勝ったとき、「東京へ行ける」なんて思ったユナイテッド・ファンは一人もいなかったに違いない。がんばれ、パルメイラス。

 長靴のアキレス腱と爪先にあたる南部勢対決、バリ×レッジーナ(セリエA第10節)を金田さんの解説で観戦。前半、カロンのゴールでアウエーのレッジーナが先制した。ラストパスを出したポッサンツィーニのドリブルが見事。エリア右サイドで4人ぐらいバリの選手をかわしていた。その後、バリの猛攻をレッジーナが懸命に堪える展開が続き、後半もロスタイムに突入。ところがレッジーナにとって不幸なことに、ロスタイムが6分もあった。そして95分すぎ、レッジーナDFがエリア内で痛恨のハンド。PKで同点。すぐにタイムアップの笛が鳴り、1-1のドローである。お気の毒さま。

 J1は、清水が横浜を下して初優勝したらしい。慶応の優勝で舞い上がっていて、そんな試合があることも忘れていた。Jリーグも、もう少し見ないとイカンとは思うのだが。べつに、イカンってことはないか。

11月23日(火)
 ローマ・ダービーの中継で、観客席にいたペルージャのガウチ会長が抜かれていた。ローマのゴールが決まるたびに、高笑いしてやがった。そっか。あいつ、ロマニスタだったんだっけ。くっそー、ガウチめ。ユーベ戦の次はペルージャが相手だ。ぼこぼこ、くちゃくちゃにしてしまえへ〜。

 昨夜は、ユベントス×ミラン(セリエA第10節)をビデオ観戦。ポストに弾かれたサーラのシュートがジダンの脚に当たってゴールインするという不運な形でミランに先制を許したが、ユーベはとても強かった。5分もしないうちにコンテのヘッドで同点。コンテという選手は、ニアサイドへのクロスに合わせるのが実にうまい。さらに後半には、デルピの官能的なスルーパスを受けたインザーギが華麗に決めて逆転、ロスタイムにはコバチェビッチのゴールというおまけまでついて3-1の完勝である。シェフチェンコを故障で欠いたミランは、何ひとつ見るべきものがなかった。ジダン&デルピがようやく本領を発揮し始めた感じで、思わず「ああ、美しい」とうっとりするようなシーンが続出。はっきり言って、ラツィオなんかとはサッカーの質が違うな、こりゃ。ローマ、ミランにしっかり勝つあたりを見ても、弱いところからは大量点、強いところには勝ち切れないラツィオとは勝負強さや集中力の点で差があるわい。次節は首位に並んだ両者の直接対決である。ラツィオにとってはホームで戦えることだけが唯一の救いだが、逆にいうと、これを落とせば底なしの泥沼にはまり込む恐れもあるんである。やばい。

 バレンシア×バルセロナ(リーガ第12節)は3-1でバレンシア。カウンターの応酬で試合はあんまり面白くなかったが、クラウディオはかっこよかった。イリエのダンスは莫迦っぽかった。リバウド不在のバルサは、またしても天敵にしてやられた。なんで苦手なのかよくわからんが、CLで同じグループに入らなくて良かったね。それにしてもリーグ戦3連敗はいかん。このところファン・ハールは劣勢の終盤でグアルディオラを引っ込める采配が目立つけど、どうなんだろう。結果から見れば、決して得策とは思えない。久々に復帰したヘスプにとっては気の毒な結果だった。どうしてベンチを温めさせられていたのか判らないけど、いきなりバレンシア戦で復帰させるってのも意地悪な話だ。

 プレミアリーグ・ハイライトを見る。アーセナルが5-1でミドルスブラを粉砕。オフェルマルスがハット、ベルカンプが2ゴールと、得点は全てオランダ人だった。CL敗退してから全開バリバリになっても遅いっちゅうの。ミドルスブラのほうはガスコインが先発出場していた。まだ引退していないようだ。

 そういえばFC東京がJ1昇格を決めたとか。大分は気の毒だった。川崎F、FC東京とも首都圏のクラブで、地域的な偏りという問題はあるんだろうが、ま、降格するのも関東のクラブだから行って来いというところか。札幌は残念だったけど、FC東京はいずれ西東京に腰を下ろすわけだから、一応は歓迎である。どうせなら「三多摩FC」とか「FC都下」とかに名称変更してくれれば愛着も増すんだけどね。あるいは思い切って「調布FC」(インターチェンジと間違えそうだけど)にした上に、あの荒木大輔を輩出した強豪・調布リトルリーグなんかも併合して総合スポーツクラブにするとかさ。あ、ヴェルディも東京に移転すんのか。東京ダービーってのが実現するわけだな。ふむ。そりゃ面白いんじゃないだろうか。ローマとかマドリードとかロンドンとかリスボンとか、たいがい首都には激しいダービーマッチがあるみたいだし。一方は歴史が浅くてJの理念に忠実な優等生、一方は日本初のプロチームでありながらチェアマンと喧嘩ばかりしてきた問題児、という感じでキャラクターの色分け(善玉・悪玉)がはっきりしそうなのもいい。……そんなことより、コンサドーレのゲームを調布で観戦できる日は、一体いつ訪れるのだろうか。今年は結局、川崎にも江戸川にも見に行けなかった。来季は、平塚や市原まで行かないとならんのか。やれやれ。

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