ホームヘルパー2級取得を目指して



スクーリング開始
スクーリング第2日目(第3回・第4回)
平成15年1月23日
内容:「共感的理解と基本的態度の形成(1)」
    「レクリエーション体験学習」


10:00〜13:00
第3回「共感的理解と基本的態度の形成」(1)

看護師であり、看護教育もされ、現在はカウンセラーとして相談室を開かれている方が講師でした。「介護とは、人と人との関係の仲から行われる援助行為である」ということをまず基本においての講義。

介護をする上では相手の気持ちを受けとめ、相手の立場にたつことが必要だが、まずは自分の心の中に本当に相手のことをわかりたいという気持ちがあるかということが大切なのだということを教わりました。どうしても知識・経験・情報(先入観)が増えていくと、理屈で対応してしまいがち。それを脇においておいて、相手の立場に寄り添って対応していく。はげますことよりも、その人をわかろうとする。その人はその人の生き方があるのだから、類似例を出すことは役に立たない。

相手の立場に立ってみるということで、1つ印象的なお話がありました。講師の先生が看護婦をしていた時、ある女性の患者さんから衿なしで前ボタンの一番上にリボンがついているパジャマのリボンを切って欲しいと言われ、その時「リボン素敵ですよ。切らない方がいいんじゃないですか?」と切らなかったことがあったそうです。新しいパジャマで、その時は本当に素敵だと思ったし、もったいないなと思ったからそう答えたそうです。でも、その患者さんはがっかりした表情だったそうです。後日、実家に帰って親のパジャマを借りて着た時、その患者さんと同じタイプのもので、横になるとリボンが首にあたってうっとおしく、手ではねのけた時、何でリボンを切って欲しいと言ってきたのかということに気がついたそうです。健常者では、リボンを手ではねのけるぐらいたいしたことではないのですが、その患者さんはそれをすることが大変で、いつも横になった時にうっとおしさを感じていたのではないかと。これはわかりやすい実例でした。

今回の講義は、理屈はわかった気がしますが、実践としてどこまでできるかはなかなか難しいところだなと思いました。今までの素の自分には身についていないものだし。ヘルパーとして仕事をする時は、かなり気をつけて会話しないといけないなと思いました。それ以上に家族介護だと、困難極まる課題だなぁと…。でも、そういう意識を持つことが必要・大切だということを知ったということだけでも大きな1歩なのかも。まずは踏み出すことから始まるのですものね。


14:00〜17:00
第4回「レクリエーション体験学習」
講師は、学校専属の先生。「保健体育の先生」って感じのパワフルな先生でした。
3時間、遊ぶのかなぁ?なんて思っていましたが、もちろん講義がありました(笑)。
レクリエーションとは? re−create(再び 作る)=作り直す
現実(仕事)をひととき忘れ、非日常(遊び)でリフレッシュし、また現実(仕事)で頑張る活力を得る、これがレクリエーション。
自分にとってのレクリエーションは?と1人1人聞かれました。映画・カラオケ・買物…いろいろなものが出ました。私はテーマパークで遊ぶことと答えました。たくさん出た中の1つ「おしゃべり」。これがお年寄りにとってはとても大切なレクリエーションの1つだと教えられました。
また、人生80年とした場合、およそ700,000時間。これを基礎・余暇・社会時間(生活の3つの領域)に分けるとすると、基礎生活300,000時間、余暇時間300,000時間、社会生活100,000時間となるそうです。でも、これはすべてが単独ではなく、リンクされていると考えると、生活のゆとり度を高めて、生活のある一面がレクリエーションとしての役割を果たし得るようにする生活のレクリエーション化が大事になってくるのです。

レクリエーションを援助する上でまず大切なのは「アセスメント(事前評価)」です。実行することが不可能なものを計画してしまうと実行不可能になってしまうので、利用者の生活状況や身体・心理などをよく理解してレクリエーションの必要性を吟味することが大切です。
「アセスメント(事前評価)」→「プランニング(計画)」→「インプレメンテーション(実施)」→「エバリューション(評価)」→「リ・アセスメント(再評価)」このプロセスに基づいてレクリエーション援助が基本となります。

実施にあたって大事なことは「聞いてあげる・見てあげる」こと。
ふれあいで大切なポイントは(1)共に楽しみ、共に生きる姿勢(2)強制はしない(3)心身をリラックスさせる(4)個人の得意なことをみつけ伸ばし、自身を持ってもらう。(5)ゆっくり話す。話しかける時相手を見ること。子どもっぽい話しかけはしない。(6)プラス思考の言葉かけをする(7)言葉で補うより動作で行う(8)実際すすめる時には、必ず目を見て、触れて、声をかけての3点を行う

そしてお待ちかね(?)の体験。折り紙を折ってみる、簡単な手を使った1対大勢の遊び、スキンシップも兼ねた1対1の遊び、話を聞いてあげる・聞くことの実習、全員で指示にしたがって動く遊び、座ったままで手だけ、足だけでやる遊びなどやりました。特に印象的だったのは、話を聞いてあげる・聞くことの実習。2人1組になって先生から渡された指示書にしたがったことを実行するというもの。お互い、相手にどんな指示がだされているかわかりません。1回目。1人には自己紹介などをしてくださいという指示、もう1人には顔を見ながらあいずちをうってよく聞いてあげるという指示。次にやったのは、先ほど自己紹介をした人には、10問の計算を行いながら、相手の顔を見ないで話しを耳だけで聞くという指示、もう1人には自己紹介などをしてくださいという指示。これはお互いに大変!計算指示が出されている方は、話は聞きたいけれども、計算をしないといけない。計算をしていると話が頭に入ってこない。自己紹介をしている方は、せっかく自己紹介をしているのに当ては顔も見ないし、聞いてもくれない。…これは極端な例ですが、実際の生活でこういうことって結構あるのではないですか?と。私はかなりギクっとしました。日頃の娘への対応です。どうしても忙しくて、何かをやりながら、話を聞いていることが多いのです。でも、それって結局ちゃんと聞いていなくて、相手(娘)も「聞いてくれない」って思っているということ。ものすごく反省しました。介護だけでなく、人間生活をする上で、とても大切なことを改めて教えられたという気がしました。

利用者さんと日常会話をする上で、話題をいろいろと持っておくと良いということで、キーワードを作り、ネタ帳のようなものを作っておくと良いと話題キーワード一覧表を頂きました。見れば簡単なものばかりなのです。最近のニュースとか、趣味とか、特筆するものではないのですが、まとめておくと話題を切り出しやすく、なかなかいいなと思いました。

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