アトリエそねっと

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コミックマーケット74 に参加します。

― 17日(日)西 る−25b ―

  ご無沙汰しました。ほぼ2年ぶりの更新です。ご心配をおかけしたかも知れません。失礼しました。

 ということで、コミックマーケット74に参加します。日時・場所は17日(日)西 る−25bです。小説本のいい場所をいただいたにもかかわらず、小説の刊行物がどれも「とっかかりだけ」とか「LE版」とかばかりなのが困ったところですが。

 よろしくお願いします。

― 今回刊行物の →おしながき→詳しいめの紹介

清瀬 六朗

刊行物おしながき
ことばのないうた  東京の下町で出会った、高校2年生と大学2年生の女の子たちの物語。
黄昏の大地 第一巻
(LE版)
 王のいなくなった王国で、32歳、未婚、無定職の女が怪しげな依頼を受けて旅に出る。魔法系ファンタジー。
ヒラル  東地中海風の世界を舞台にしたファンタジー。
廃線跡の桜は残った  2005年に廃線になった日立電鉄の廃線跡はいまどうなっているか。2008年春の探訪記。

コミックマーケット74刊行予定

ことばのないうた

 ものがたり  大学に通うために東京に出てきて一年が経った村地梅子の生活は最近は弛れ気味――なんとなく授業をさぼってしまったよく晴れた一日、梅子は、高校二年生の真砂桜と出会う。やはり学校をさぼっていた桜は、梅子に、自分で「雫」とか「落ち葉」とか呼んでいるガラスのかけらを手渡した。

   カタログでは、梅子と桜が「60年前の伝言を伝えるために旅に出る」と書いたと思うのですが、そこまで書けませんでした。ほんのとっかかりの、梅子と桜が出会うところまでです。ずっと東京の同じ街で生まれ育った桜と、東京に出てきてしばらく経った梅子が、それぞれ「自分の居場所」を探す……という物語になるのだと私は思っています(作者がこんなことを書いていてはいけないのかも知れないけど……)。ところで、関西弁の梅子と、ほぼ共通語をしゃべる桜の会話は、書いているとどちらかに引きずられそうになります。


黄昏の大地 第一巻 (LE版)

 ものがたり  王都から王がいなくなって10年が過ぎた。いまでは宰相も王都を遁走してしまい、地方の群雄が王都の覇権を虎視眈々と狙っている。そんなころ、小遣い稼ぎのつもりで闘技会に出場し、強豪を倒して優勝してしまった、32歳、未婚、無定職の女フィア・プレストコーリーに、王都に隣接するティアスメント公領の領主の水煙管を買ってきてほしいという奇妙な依頼が持ちこまれた。フィアは、中級学校の十六歳の男子学生アーヤン・ドレーフィーを従えてティアスメントへと出発する。

   昨年9月の「岩漫」で『フィアの冒険』というタイトルで刊行した小説に手を入れたものです。当初はもっと短く終わるつもりだったのですが、いつものことながら、予想をはるかに超えて長くなってしまいました。今回は、第一巻のフルバージョンを用意したのですが、コピー本に収めきれない分量になってしまったので、とりあえず「LE版」で刊行します。フルバージョンは9月の岩漫で刊行の予定です。


ヒラル ― 嵐の海峡 ―

 ものがたり  海峡の街の夕暮れどき――掏摸(すり)の少年が、街の有力者の手下たちに追われていた。百日紅の木立ちに逃げこんだ少年は、聖巡礼の保護令状を持つ舞踏団の三人の少女に救われる。東地中海風の海の世界を舞台にしたファンタジー。

   今年の春、Artistic Chain 2 (岡山市)に参加するときに突発的に思いついて書き始めた物語です。こうして「書き始めたのはいいけれど終わっていない」物語が多発するのですね。東地中海風の都市、変拍子の舞曲で踊る少女、リュートとフルートの伴奏……というイメージは、「新オリエント楽派」(ホームページは→こちら)のライブを聴いて生まれてきたものです。


廃線跡の桜は残った

 茨城県の鮎川と常北太田とを結んでいた日立電鉄が廃線になってからもう3年、すでに駅舎も線路も架線も撤去され、鉄橋も撤去されて、電車が走っていた記憶を思い起こさせるものは少なくなりつつあります。「関東の駅百選」にも選ばれていた桜川駅の桜はいまも咲いているか? 2008年春の探訪記。

   すみません。これから取材に行くんです! 当日、雨、雷などに遭遇すると本が落ちます! いや、それより果たして間に合うのか?