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    そねっと通信

    ― 猫のひとりごと ―


    派手な天体現象の時代

    清瀬 六朗(猫工房主人)


     1990年代後半というのは、なんか天文現象が豪華な時代だった。

     シューメーカー・レヴィー第九彗星の彗星核がばらばらに分解したままつぎつぎに木星に衝突するという事件から始まって、全天の半分に長い尾を引いたという百武(第二)彗星、歴史に残る大彗星で、都会の明るい空の、それも春の夕暮れどきの暮れきっていない空でもはっきりと見えたヘール・ボップ彗星、そして5年間にわたって世界を湧かせたしし座流星群と、とにかくふだん天文なんかにろくに興味のない人の関心も集める大きな現象が続いて起こった。太陽活動も活発な時期だったし、月食で月が真っ暗になっている時間(皆既食の時間)が長く、しかもその暗くなりかたも深い月食もあった。

     私が長く忘れていた天文趣味を思い出したのもこの時期だった。プラネタリウムに行かなくなって十年近くが経っていた私が、ふと、本屋の、しかも別の売り場に移動する途中で、国立天文台の渡部潤一さんの『巨大彗星が木星に激突するとき』を見つけ、なんとなくふらふらと買ってしまった。それが私の天文趣味復活のきっかけとなった。

     もっとも、肘掛け椅子天文ファンである私は、実際の観測なんかほとんどやらない。

     いや、ほんとはやりたい気もちはあるのだが、とにかく夜空を眺めている時間すら満足にとれないのだ。というわけで、天文関係の本を読んだり、インターネットで天文関係のサイトを見たりというだけしかやっていない。数年前までは国立天文台の特別公開には行っていたのだが、これも、ここのところなぜか特別公開の日に仕事が重なって行っていない。

     その派手な天文現象の波も、一昨年のしし座流星群あたりで一段落したかな、という印象がある。ほんとは、今年は、火星が何万年ぶりという大接近を起こす年で、べつに「一段落」もしていないんだけどね。それに、私が子どものころには「そんなものが見つかればいいな」と思っていた「冥王星より遠い惑星」がいまも続々と発見されている。それも、「冥王星より軌道(長半径)が大きい」ということを基準にすると、そんな小惑星が500個を超えているのだ! こんなの、「魔王星」とか「雷王星」とかいう惑星をでっち上げた『トップをねらえ!』が作られた当時、つまり1980年代末でも想像すらされてなかったことですよ。

     それに、これも私の子どものころには「生きているあいだにそんなニュースがあったらいいな」と思っていた「太陽以外の星に惑星が見つかる」というニュースも相次いだ。ガセネタっぽいのもあったけれど、ともかく太陽のほかに惑星を持っている星がたくさんあるのは確かなようだ。

     一方で、シューメーカー・レヴィー第九彗星の木星衝突は、「もし地球に彗星や小惑星が衝突したら?!」という恐怖を引き起こすきっかけにもなった。観測技術の進歩で、地球に近寄る小さい小惑星もたくさん発見されるようになり、その恐怖に現実味を与えた。さらに、それが恐竜絶滅のきっかけになったかどうかは別として、恐竜絶滅の時代に小さい小惑星ぐらいの隕石か彗星のかけらが降ってきたことも確実になってきた。

     ところで、恐竜と同じ時代のアンモナイトの絶滅にはどうして恐竜ほど関心が行かないのかな〜? まぁ、ねぇ……。やっぱアンモナイトって殻つきとはいえタコだもんなぁ。見かけがドラゴンみたいな恐竜にはファンがついても、タコには、化石収集家の人たち以外にはあんまりファンがつかないのかな?

     というわけで、この話は次回に続きます(「シュレディンガーの猫」書いてたら時間がなくなっちゃったんだよ〜)。

    ― いちおう、おわり ―