UNDERGROUND RESIDENTS
Nonsense Poems in Alice
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Punch and Judy
 
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『鏡の国のアリス』第8章「わしの発明」
戦闘規則を守って闘う白の騎士と赤の騎士。アリスが見たところ“パンチとジュディのような格好で棍棒を持って叩き合うこと”が戦闘規則その二のようです。ちなみにその一は、一方が相手を打ったとき、必ず相手を馬から叩き落とす、打ち損じたときは自らが馬から転落する。その三もあり、それは落ちるときは必ず頭から落ちるということのようです。

「パンチとジュディ」は古〜い歴史を持つ操り人形で、真っ赤なわし鼻とホッペのパンチが些細なこと(例えばパイのとりっこ)から妻のジュディを棍棒でポカポカ殴るといったドタバタ喜劇。イタリアの人形劇が発端という説もあり、英国への登場は1662年のコベント・ガーデン(ロンドン)でのショーが最初の記録として残っています。19世紀から20世紀前半には街頭や海岸などで頻繁に演じられていました。いまでもこの人形劇のファンは多く、世界中のあちこちで操り人形や指人形の「パンチとジュディ」ショーが開催されています。

この人形劇をモチーフにした作品は多く、個人的に好きな作家が取り上げているので興味があります。ヤン・シュヴァンクマイエルの「棺の家(パンチ・アンド・ジュディ)」やブラザーズ・クエイの「パンチ・アンド・ジュディ」なんかがそう。ヤンのは一匹のモルモットをめぐって木槌で叩き合い、ラストは…。クエイのは未見です。キャロルのは、白の騎士の勝利でめでたし、めでたし!
Punch and Judy   パンチとジュディ
Punch and Judy
Fought for a pie;
Punch gave Judy
A knock in the eye.
Says Punch to Judy
Will you have any more ?
Says Judy to Punch,
My eye is sore.
  パンチとジュディは
パイをとりっこ
パンチはジュディの
目に一発
パンチはジュディに
「もっとかい?」
ジュディはパンチに
「目が痛い」
 
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