前半は 八木 美知依 + Mani Neumeier (ex-Guru Guru) の日独デュオ Kotorautrock。 Neumeier は特にエフェクタ使いは無く、一方、八木の箏はエフェクタやループを駆使したもの。 出だしの二十一弦箏と drums の探り合うような展開を、そういえば Neumeier は元 Irene Schweizer trio だったなと思いつつ聴いていたが、 十七弦ベース箏のフレーズをループさせたあたりから、Neumeier も反復感のあるビートを繰り出すようになり、ぐっとグル―ヴ感が出てきた。 八木の演奏もスティックを駆使して粗く強い音を出す時もあれば高音を爪弾く繊細な展開もあり、 それに合せて Neumeier の演奏にもメリハリがあり、ノンストップ約1時間を楽しめた。
後半はノルウェーの Chrome Hill。レギュラーの sax 奏者 Jørgen Munkeby に代わり Atle Nymo が入った編成だ。 The Shining, In The Country, Motif などノルウェーの jazz/improv のグループで活動するミュージシャンたちだが、重めのロック的なビートを持つ演奏。 緩急のあるフレーズをブレイクもぴったり合せる演奏はさすがだ。 しかし、1970年代的な jazz rock / fusion とも、post-electronica な post-rock 的なものとも違う、少々捉え所のなさがあった。 聴いている方の疲れもあってか、ピンとこないままアンコールを含め約1時間の演奏が終わってしまった。