ロシア・モスクワを拠点に活動する1999年結成の女性 voice / piano / bass のトリオ The Second Approach Trio の初来日です。 Boheme, Solyd, ArtBeat のようなロシアのレーベルはもちろんイギリスのレーベル Leo からのリリースもあり、 CDで聴く機会はありましたが、もちろんライブは初めてです。 14日土曜に Jazz Art Sengawa 2019 に出演していたのですがスケジュール合わず、 平日晩の18日に観てきました。 前半は3人で、休憩を挟んで後半は 渋さ知らず での活動でも知られる trumpet 奏者 北 陽一郎 をゲストに迎えてのセッションでした。
Татьяна Комова [Tatiana Komova] は ロシアらしく倍音成分多めの声を使うこともありましたが、それも控えめ。 北欧などに多いテクスチャ的なものでもなく、むしろリズミカルなスキャットが中心でした。 CDで聴いていた時はアブストラクトな即興の面を強く感じたのですが、 むしろノリ良く盛り上げてくるライブで、なかなか楽しめました。
前半の2曲目に Bartok を曲をモチーフに中東欧の曲も演奏しましたが、 続く3曲目、4曲目 (前半ラスト) は Commedia dell'arte のストックキャラクター Colombina をテーマにした曲に、 Tarantella に着想した曲と、むしろ、南欧を思わせる明るい曲想でした。 時に ragtime 風にすら聞こえる piano も強いリズミカルなタッチ。 まさか、Maria Pia De Vito / Rita Marcotulli などの南欧の jazz/improv. にすら近く感じることがあるとは、と、意外な面が楽しめたライブでした。