1995年に始めた石灰岩露天掘りの発破の瞬間を撮影したシリーズの写真集 『BLAST』 (小学館, ISBN978-4-09-682064-3, 2013/09/02) 発売に合わせての個展。 すっかり忘れかけていましたが、大きくプリントされたものを久々に観て、 この作品がインクジェットのプリントだったことを思い出しました。 インクジェット印刷の粗く淡い色合いが、迫力を残しながら発破される岩の重さを感じさせなくしているよう。 最近はタイプCプリントなどを使っていることが多いように思いますが、 1998年に早稲田のギャラリーNWハウスで個展を観たときは [レビュー]、 インクジェット・プリンタでパラパラを作っていたりしたな、なんてことを思い出したりしました。 また、瞬間を捉えるためシャッター速度を速くしているためと思いますが、 パンフォーカスではなく、絞りを開いて焦点深度浅く撮っていることにも気付かされました。 思えば最近の作品ではあまり見られなくなってしまった画面作りかもしれない、と、 ちょっとした再発見のあった展覧会でした。