TFJ's Sidewalk Cafe > Dustbin Of History >
Review: 東恩納 裕一 『bascule』 @ CAPSULE (美術展)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2014/03/30
東恩納 裕一
CAPSULE (三宿)
2014/03/16-2014/04/13 (土日のみ開), 12:00-19:00.

蛍光灯や花柄ビニールなどの工業的に作られる既製品を使った作品で知られる 東納谷 裕一 [レビュー] が都内2カ所で個展を開催しています。 こちらは、その一方の展覧会の会期前半。 狭いギャラリー空間でのこぢんまりした展覧会でしらが、 様々な作風の作品を手際よく集めて一つのインスタレーションとしたかのような展覧会でした。 入口の側の壁には外界とギャラリー空間を区切るかのように黒の紙テープを横ストライプ状に貼った作品。 入口近くには蛍光灯を組み合わせた立体作品、対面の壁にはプラスチックの安い手鏡を使った立体作品もあり、そういった所は相変わらず。

しかし、残り2面の壁には絵画作品が掛けられていました。 一方の壁は、最近取り組んでいる草花をスプレーで草花や鎖状のオブジェを浮び上がらせるような作品ですが、 おそらく紙テープで作ったストライプ模様も組み合み合わせていました。 テープのインスタレーションと連続するようであり、むしろその残渣を切り出したよう。 その向かう壁には、三色の細長い三角を三角パターンに配した抽象的な絵画が、対比するように置かれていました。 今までこの作家の絵画作品はほとんど全く印象に残っていませんでしたし、今回も凄く良いという程ではありませんでしたが、 絵画も有りかもしれないと、少々ひっかかりのあった展覧会でした。