昨年の The Valley of Astonishment
[レビュー] に続いて、Peter Brook の最新作を観てきました。
The Valley of Astonishment は動きの無さが物足りなかったのですが、
新作は古代インドの神話的叙事詩
しかし、前にも増してミニマルな演出。 舞台装置や小道具といえるものはストールと杖程度で、土取 利行 のハンドドラムのみの伴奏。 象徴的な身振りや立ち位置で、叙事詩を語り聞かされているよう。 しかし、この語るような演出は叙事詩という題材に合っていたようにも感じました。 むしろ、何億、何百万もの人々が死んだ戦場ということで、 語り聴かされることで、時代を超越した (ゆえに現代的な) 戦争の話にも感じられました。 下手に舞台美術などを使って描くより良いかもしれません。
このような象徴的な身振り・立ち位置で語るようなミニマルな演出は好みで、 The Valley of Astonishment より良く感じられました。 しかし、語りに導かれるような作品ではなく、やはり、もう少し動きがあって身振りそのもので展開したらなあ、とも感じてしまいました。