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Review: Sonia Frieman Productions (prod.), Lyndsey Turner (dir.): Hamlet @ Barbican Theatre (演劇 / event cinema)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2016/3/6
『ハムレット』
Barbican Theater
By William Shakespeare
Directed by Lyndsey Turner.
Cast: Benedict Cumberbatch (Hamlet), Siân Brooke (Ophelia), Anastasia Hille (Gertrude), Ciarán Hinds (Claudius), Karl Johnson (Ghost of Hamlet's Father), Jim Norton (Polonius), Kobna Holdbrook-Smith (Laertes),
Originally broadcast live from the Barbican in London to cinemas around the world on Thursday 15 October 2015.
上映: 吉祥寺オデヲン, 2016-03-05 18:30-22:00 JST.

去年、ロンドンの Barbican で上演されて話題となった Benedict Cumberbatch 主演の HamletNational Theater Live での上映です。 日本では1月末に上映があったのですが、多忙で行かれず。 去年、Cumberbatch が Victor を演じる Frankenstein が楽しめたので [鑑賞メモ]、 こちらにも足を運んでいました。

全五幕構成を全二幕構成と変えており、服装だけでなく、カメラ女子な Ophelia に、ナードっぽい親友 Horatio など現代的な味付けになっているものの、 現代の物語として翻案しているという程ではありませんでした。 第一幕は美術も演出も平凡に感じられ、Cumberbatch の演技に救われていた感がありましたが、 Hamlet がイギリスへ追放となり暗闇の砂嵐で第一部が終わり、第二幕では砂利が敷き詰められた舞台に。 この砂利引きの舞台に、ライティングも一層象徴的になり、殺伐とした雰囲気をぐっと盛り上げて良くなったように感じました。

しかし、Franken Stein の Victor といい、 この Hamlet といい、近代的な合理主義者でありながら、それゆえ半ば狂った人物を演じる Cumberbatch は面白い、と、つくづく。 Cumberbatch の少し常人離れした顔つき佇まいが、実にはまっていて、3時間半見入ってしまいました。 (他に観ているわけではないので、もっと Cumberbatch にはまった役があるのかもしれませんが。) Frankenstein に続いて Hamlet を観て Cumberbatch 人気が少しわかったような気がしました。