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Review: Compagnie des Quidams: FierS à Cheval @ 新国立美術館 (野外パフォーマンス)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2016/10/26
新国立美術館
2016/10/21 21:30-22:00
Année de création : 2013
Metteur en scène: Jean-Baptiste Duperray; Dessins et création des costumes: Géraldine Clément; Création musicale: Serge Besset; Artiste bricoleur: Frédéric Grand; Modélisation 3D: Jean-Marc Noirot-Cosson.
Auteurs: Hal Collomb, Jean-Baptiste Duperray & Géraldine Clément

六本木アートナイト2010に登場したフランスの Compagnie des Quidams [レビュー] が、六本木アートナイト2016に再登場。 金曜土曜の夜に、六本木ヒルズ、新国立美術館、東京ミッドタウンでパフォーマンスした。 そのうち、金曜夜の新国立美術館でのパフォーマンスを観てきた。 今回の演目は曲馬がテーマ。 高さ4〜5m程度になる白馬を象った薄い白い布製のバルーンを送風機で膨らませて操り、 1人の調教師役と6匹の馬役の7名で、ゆったり舞い踊るような曲馬パフォーマンスを見せてくれた。 台車に乗ったPAを先導にバルーンと畳んだ状態で7名が新国立美術館の西門から坂を登り、正門側の正面入口前へ。 そこでバルーンを膨らませて、ゆったりと踊り出した。 その後、正門前へ移動して踊り、再び正面入口前に戻り、そこでバルーンを萎ませ畳み、パフォーマンスは終了した。

人を馬の形にする方法は、獅子舞のように二人組で馬となるものや、 頭から足までを人が扮して胴から後ろ足をハリボテなどで付け加えるものなど、いろいろありうる。 この作品では、後足のみを人の足とし、胴からから前足、頭までをバルーンとして造形していた。 操る人の肩が馬の尻のあたり、そして人の頭が馬の尾となるようになっていた。 前足は折り曲げたような形になっており、 バルーンを水平にすると駆けているようであり、上げると後ろ足で立ち上がったようであり、下げると伏せたよう。 そんな操る人の単純な動きで馬のダイナミックな馬の動きを表現していたのが良かった。 プロジェクションマッピングのような演出は用いず、白いバルーンを内側から光らせる程度。 身体芸として凄い技を見せたわけでなないが、造形のアイデアが良く、シンプルな演出でゆったり美しいパフォーマンスが楽しめた。

カンパニーのサイトの写真にはペガサスを象ったバルーンを宙に浮かせているものもあるが、 新国立美術館のパフォーマンスではそれは無し。 2010年のときも新国立美術館だけバルーンを浮かせなかったので、 東京ミッドタウンや六本木ヒルズでは浮かべていたのかもしれない。 余力があれば東京ミッドタウンでの22時半からの回も観てもいかなと思っていたのだが、 結局観ず仕舞いとなってしまった。