東京都写真美術館とその界隈で開催されているアニュアルの映像芸術展です。 去年は新型コロナウイルス感染拡大による大型イベント自粛が始まる直前でギリギリ通常開催でしたが [去年の鑑賞メモ]、 緊急事態宣言下での開催となってしまった今年は、事前予約制で観賞時間2時間という制限付きでした。 この一年間の新型コロナウイルスの世界的なパンデミックで、 大掛かりな作品が制作し辛かったり、海外作家が招聘できなかったりしたこともあるのか、 制限時間内で鑑賞できるよう配慮したのか、 全体として小粒で、新作よりコレクションの歴史的な作品が目立っていたように感じました。
そんな中で印象に残ったのは、 シシヤマザキ (ShiShi Yamazaki) の一連の短編アニメーション [YouTube] でしょうか。 ロトスコープ技法ならではの動きの妙というより、 水彩のような滲みムラやクレヨンのようなテクスチャを使ったドローイングによる 明るくも彩度を抑えた色面からなる柔らかい人物像や風景が、 テンポよく動くところが気に入りました。