Oper in drei Bindern von Erich Wolfgang Korngold.
Libretto von Paul Schott, frei nach Georges Rodenbachs Roman Bruges-la-Morte.
Bayerische Staatsoper, München
1, 6 Dezemver 2019.
Inszenierung [Stage Director]: Simon Stone.
Mitarbeit Regie [Assistant to Stage Director]: Maria-Magdalena Kwaschik.
Bühne [Set Design]: Ralph Myers.
Kostüme [Costumes]: Mel Page.
Licht [Light Design]: Roland Edrich.
Dramaturgie [Dramaturgy]: Lukas Leipfinger.
Jonas Kaufmann (Paul),
Marlis Petersen (Marietta / Die Erscheinung Mariens),
Andrzej Filończyk (Frank / Fritz),
Jennifer Johnston (Brigitta),
Mirjam Mesak (Juliette),
Corinna Scheurle (Lucienne),
Manuel Günther (Gaston / Victorin),
Dean Power (Graf Albert).
Bayerisches Staatsorchester,
Musikalische Leitung [Conductor]: Kirill Petrenko.
Chor und Kinderchor der Bayerischen Staatsoper,
Chordirektor [Chorus Master]: Stellario Fagone.
Statisterie [Extras] der Bayerischen Staatsoper.
Premiere am 18. November 2019.
Bildregie [Video Director]: Myriam Hoyer.
戦間期1920年に初演された Korngold のオペラ作品
Die tote Stadt 『死の都』の、
2019年 Bayerische Staatsoper [バイエルン国立歌劇場] による上演です。
2014年に新国立劇場で観た Kasper Holten のプロダクション [鑑賞メモ]
が良かったこともあり、NHKのプレミアム・シアターで放送されたのを機に、オンデマンドで観ました。
Simon Stone の演出した舞台を観るのは初めてですが、
舞台を現代に置き換えて、かなりリアリズムに寄せた舞台美術と演技でした。
Paul 演じる Jonas Kaufmann も Marietta 演じる Marlis Petersen も、歌の巧さはもちろん、よくここまで演じながら歌えるなと、つくづく。
回り舞台に作られた生活感すら感じるアパートメントの部屋はもちろん、Paul も妻を失った冴えない初老の男、
第1幕後半で出てくる Marie も抗癌剤で頭髪が抜けた末期癌患者と、かなりリアル。
そんなよくありそうな現実を見せるような演出と、Korngold のロマンチックかつゴージャスな音のギャップに時々、苦笑してしまいました。
Paul が Marietta に落ちる Marietta's Lied の場面も家庭用カラオケでしたし。
第1幕後半からポルターガイスト的なや不穏なライティングもあって、
David Lynch 程では無いものの、少々サイコホラー風味も加わります。
しかし、夢落ちで深刻なエンディングが避けられていることもあり、メロドラマの味わいでしょうか。
Kasper Holten のプロダクションくらい象徴的に描く演出の方が好みですが、
リアリズムに寄せた Simon Stone の演出も面白く観ることができました。
近年よく上演されるようになったようですが、
Die tote Stadt の台本の現代的な面を実感しました。
最盛期の19世紀のオペラやバレエの作品はジャンルとしては最盛期とはいえ現代演出でもストーリーへの違和感は否めないのですが、
Die tote Stadt のような戦間期の作品となると、
現代演出もしっくりハマるように思います。