東京美術学校出身で、 1908(明治41)年から1934(昭和9)年まで三越呉服店の嘱託としてポスターや広報誌のグラフィック・デザインを手がけ、 日本の戦前モダンなグラッフィックデザインを代表するデザイナの展覧会です。 2019年にも東京国立近代美術館でギャラリー4を使ったコレクションに基づく小規模な企画展 [鑑賞メモ] がありましたが、 今回は非水の故郷の愛媛県美術館のコレクションに基づくもの。 東京国立近代美術館の展示に比べて、非水の生涯、人となりに焦点を当てたような展覧会でした。 モダンなグラフィックデザインを堪能するという程ではありませんでしたが、 非水の原点にあたる東京美術学校時代から三越の嘱託になる前後の 黒田 清輝 らとの交流に関する資料や、 歌人で妻の 翠子 とのコラボレーションとか、今まであまり目にする面を見ることができた展覧会でした。