大正から戦前昭和にかけて流行した銘仙の着物のうち、特にモダンなデザインなものに焦点を当てた展覧会です。 モダンな銘仙の展覧会を観るのは、『きものモダニズム』 (泉屋博古館 分館, 2015) ぶりです [鑑賞メモ]。 タイトルに「大正の夢」とありますが、展示されていた着物のほとんどは1930年代に入ってから、そして、戦後のものも少なからずありました。 といっても、やはり展示の中では、その1930年代の銘仙の着物が、アール・デコだけでなく、ロシア・アヴァンギャルドなど、当時のモダンというかモダニズムな芸術文化運動の影響を強く感じられて、良かったです。
20世紀前半、明治末から戦中昭和にかけてのSP盤レコードとそれに関連する資料の展覧会です。 レコードのジャケットやレーベルのデザインだけでなく、当時まだ音楽の流通に大きな役割を担っていた楽譜の表紙、 そして、レコードのカタログや広告ポスターなどが展示されていました。 会場からして 竹久 夢二 の手がけたイラストが使われたものがメインだったせいか、 銘仙の展示ほどはモダニズム的なシャープさは感じられませんでしたが、 戦前のSP盤をジャケットデザインの観点から観る機会がほとんど無かったので、その点は新鮮でした。
少々趣味性を感じる展覧会でしたが、それも弥生美術館・竹久夢二美術館という私邸を改造した小規模な私立美術館の雰囲気に合っていたでしょうか。