りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 の劇場付きダンスカンパニー Noism Company Niigata [鑑賞メモ] の2023/2024シーズンの夏公演は20周年記念公演です。
ダブルビルの1作品目『Amomentof』は、20年の活動に因んだ、稽古に着想したダンスについてのダンス (メタダンス) です。 舞台には上手奥から下手前に斜めに舞台を区切るようにバレエバーに並べられ、その周りに抑えた色合いのレオタード姿のダンサーたちがウォーミングアップするかのように位置取るところが始まります。 そこから踊りが始まるのですが、稽古に着想しているだけあって求道的で地味だなと観ていたら、 バーが舞台脇や奥に下げられ、過去の公演ポスターを並べた映像が後方に投影され、ダンサーたちは過去の公演での作品の衣裳となって、華やかな群舞へと場面転換。 しかし、それも束の間、最初の場面に戻っていきました。 普段の地味な稽古の積み重ねの向こうに華やかな一瞬があることを実感させるような作品でした。
2作品目は今年春に富山県黒部の前沢ガーデン野外ステージで初演された『セレネ、あるいは黄昏の歌』。 劇場での公演ということで、縦長の白い幕を半円形並べて、最初のうちは頭上高く、後半は周囲を囲むような低い位置に下げていました。 架空の儀式を思わせる作品なのですが、儀式だけ切り出しているのではなく、その向こうにあるコミュニティのあり方を感じさせます。 特に、後半というかラスト近くの老いとそこからの再生を思わせる展開、山田 勇気 の老いの踊りに、 タイトルにある黄昏のもう一つの意味をそこに観たようでした。
開場少し前に劇場に着いた時は晴れていたのですが、開演時にガラガラゴロゴロという音が低くホールに響いていました。 その時は効果音かなと思っていたのですが、どうやら本物の雷鳴だった模様。 終演後に劇場を出たときには雨はほぼ止んでいましたが、稲妻雷鳴まだは続いてました。 与野本町駅の電光掲示も落雷の影響で調整中。公演中に落雷停電にならなくてよかった。