2006年2月のデンマーク (Denmark) の音楽に関する一連の発言の抜粋です。 古い発言ほど上になっています。 リンク先のURLの維持更新は行っていませんので、 リンク先が失われている場合もありますが、ご了承ください。 コメントは談話室へお願いします。
Haugaard & Høirup は 2000年代に入ってデンマーク (Denmark) の folk/roots シーンに登場した duo です。 (既に何回か来日していますし、日本でもそれなりに知られているのではないかと。) その violin 奏者 Harald Haugaard が、同郷デンマークの jazz/improv シーンで活動する drums 奏者 Anders Mogensen と Spirits (GO' Danish Folk Music, GO0904, 2004, CD) というアルバムを1年余り前にリリースしています。 今年の頭に入手して聴いてみたところ、 jazz/improv influenced folk/roots の佳作じゃないですか。 遅れ馳せながらレビューを書いておきました。 今まで、デンマークの音楽を取り上げたこと無かったですし。 って、デンマークまで手を広げる余裕はあまりないのですが……。 歴史塵捨場で Olafur Eliasson の展覧会も 取り上げたことですし、 デンマーク小特集ということで。
しかし、こういうセッションもこなす Haugaard って、やはり器用なんでしょうね。 彼が準メンバー的に参加している (いた?) バンド Sorten Muld は、 electronics を使い女性歌手をフィーチャーしたあたり、 Garmarna のデンマーク版とでもいうような音楽性です。昔に買った III (2000 / North Side, NSD6055, 2001, CD) を久々に発掘して聴いてみたのですが、 electronisc の使い方が思っていたよりも古ぼけて聴こえなくて、 まだそれなりにいいじゃないですか。 お薦めという程でもないですが……。 III 以降のリリースが無いようですが、最近もまだ活動しているのかしらん?
といっても、僕が Spirits を手に取ってみようと思ったのは、Haugaard 以外の3人が ILK レーベルの近傍で活動する jazz/improv のミュージシャンだったからでした。 ILK は2000年代に入って活動を始めたレーベルで、実は以前から少々気になっていたりしました。 Spirits のリズム隊 Mogensen (drums) - Westergaard (doublebass) もメンバーのバンド Lovedale のアルバム Jasper Løvdale, Lovedale (ILK, ILKLOVE001, 2004, CD) も持っていましたし。といっても、実は、Lovedale はイマイチだなぁと思っていて、 Spirits の方が全然いいじゃないかと思ったりもしました。
といっても、ILK のリリースも網羅的にフォローしているわけではありません。 今まで聴いた範囲では、確かに、凄く良いというほどでもありませんし。 そんな中で一枚といったら、 Stefan Pasborg & Liudas Mockünas, Toxikum (ILK, TCB004, 2003, CD) かしらん。ゲストに Marc Ducret や John Tchicai を迎え、 New York down town シーンから出てきそうな jazz/improv を展開してます。
あと、女性歌手物の Tys Tys, Go Get Some (Loretta / ILK, LRCD-2, 2004, CD)。 いわゆる jazz 色はほとんど無くて、 バックの人数の割にちょっと宅録っぽい electronic で簡素なバックに、 少し拙い感もある Maria Laurette Friis の歌声。 個性的ってほどでもないですが、 Susanna And The Magical Orchestra, List Of Lights And Buoys (Rune Grammofon, RCD2034, 2004, CD) とか、 Hanne Hukkelberg, Little Things (Leaf, BAY44CD, 2005, CD) とか、いかにも北欧物っぽい雰囲気は楽しめるのではないでしょうか。