edogawa's diary 03-04 #06.
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2003.09.08.Mon. 9: 20 a.m.
BGM : USEN B-33 "FUSION"

 ダメだった。24時間で60枚どころか、24時間起きていることができないのだった。4時半に沈没。仮眠。起きるなりテレビマガジンに載っているアバレマックスを見せたがるセガレをつい邪険に扱ってしまったことを反省しつつ、仕事場にトンボ返り。アバレマックス? そんなことはどうでもよろしい。残り20枚強だ。だがしかし、嗚呼、きょうはサッカーズの〆切なのだった。私はいったいどうすれば。もうだめぽ




2003.09.07.Sun. 10: 30 a.m.
BGM : GIPSY KINGS "GREATEST HITS"

 ジプシー・キングス版の「マイ・ウェイ(A Mi Manera)」って、カラオケに入ってたりしないんだろうか。入ってないよな。でも歌いたい。歌えないと思うけど。でも歌いたい。

 あと60枚、24時間で書けるだろうか。時速2.5枚。うぐぐ。ふと、いま自分よりも忙しいライターが世の中にいるだろうかと思ったが、上には上(下には下とも言う)がいるので、きっといるんだろう。私は、そのライターさんのことが気の毒でしょうがない。お互いがんばりましょうね、そのライターさん。あと、あんまり力を入れてキーを叩くと突き指するので気をつけてください。私、いま、右手中指の第2関節がちょっと痛いです。でも歌いたい。




2003.09.06.Sat. 12: 35 p.m.
BGM : ホルスト 組曲『惑星』(ズービン・メータ&LAフィル)

 火星って、もう大接近し終わっちゃったんだっけ?

 抽選に外れた。11月に行われる矢野真紀の「茶会」に参加すべく、イープラスとやらのプレオーダーというものにトライしていたのだが、抽選の結果、「残念ながらチケットはご用意できませんでした」だと。ちぇっ。アイルランド×サウジアラビアよりも楽にゲットできるだろうと思っていたのだが、甘かった。あんがい人気あんだなぁ。14日からの一般発売に再チャレンジだが、どうなることやら。それにしても辛いのは「女性もしくはカップル限定」ということで、まあ、幸いなことに結婚しているので一緒に行ってくれる女性はいるわけだが、行けるとなった場合はセガレをどこかに預けなければならず、それはおそらく私の両親になるのであり、「矢野真紀って人のコンサート行くから預かってくれ」と言うのも何だか恥ずかしいのだった。かといって妻子を置いて行くとなると、妻ではない女性を誘うことになり、それはそれでかなりモンダイがあろうかと思われ、いざとなったら前に矢野真紀のライブにつきあってくれたタボン君に女装させるという手もあるかなどと考えて憂鬱になっていてもしょうがないし、そもそもチケットが取れてから考えればいいことなので、今日はとりあえず仕事します。




2003.09.05.Fri. 10: 20 a.m.
BGM : J-WAVE

 そうは言っても放送していれば見ないわけにはいかないのであって、ゆうべはレアル・マドリー×ベティス(リーガ第1節)をビデオ観戦。WOWOWによれば、リーガ・エスパニョーラは「世界最強リーグ」なんだそうだ。キミたち、数年前はセリエAが「最強」って言ってなかった? それとも「セリエが凋落したからリーガに乗り換えたんだよん」とでも言いたいのだろうか、といった揚げ足取りはともかくとして、昨シーズン、停電のおかげで足かけ2日の強烈なゲームを見せてくれた両チームの対戦は、期待を裏切らぬ決定機の応酬で2-1。惜しかったよなぁ、パレルモのヘディング。ジダンはすばらしくジダンらしかった。勝ち越し点を生んだ左サイドからのラストパスは、ロナウドがふつうに走っているだけで右足に当たってゴールに入るようコントロールされているように見えた。「ピンポイント」という言葉は、ああいうクロスのためにある。軽々に使ってはいけない。短いが、忙しいのでこんなところで。倉敷さん以外のアナウンサーに「タルヘタ・アマリージャ」(黄紙のこと)と言って欲しくない、というのは単なる私の偏見だろうか。




2003.09.04.Thu. 10: 10 a.m.
BGM : J-WAVE

 全米オープンテニスが1日9時間も垂れ流される一方で、ソシエダ×セルタのような好カードを見ることができないのは、サッカーファンにとって大いなる不幸である。サッカーファンを不幸に陥れる者は、サッカーの敵である。WOWOWはJ-SKYからリーガ・エスパニョーラを奪ったのではない。われわれファンから、人生におけるいくつかの喜びを奪ったのである。おのれの手に余るものを独占してはいけない。WOWOWはリーガを独占できていない。独占者には独占者の責任がある。独占するならちゃんと独占すべし。放送局は視聴者の利益を最優先すべし。契約者を怒らせてどうする。われわれファンはWOWOWやスカパー!に独占されているわけではない。サッカーに独占されているのである。

 スカパー!はキングダムセット等を値下げすべし。




2003.09.03.Wed. 12: 50 p.m.
BGM : flower fish mellows "marble"

 ゆうべは誘惑に負けて……というより精も根も尽き果てて夜10時に仕事を断念し(泣き言)、朦朧とした意識の中でラツィオ×レッチェ(セリエ第1節)をビデオ観戦。前半はスクデット争いをしそうな勢い、後半は残留争いをしそうな勢いのゲームであった。ダイナミックで愉快だよなぁ、ラツィオって。

 今季のファーストゴールはアルベルティーニだった。どこからともなくペナルティエリア内のスペースにしゅるしゅると侵入し、ラストパスを受けるやいなやくるくると回転して自ら左足でシュート、ボールはGKの指先をかすめてサイドネットにころころころりん、だ。朦朧とした頭で、この超絶技巧を「くるくるティーニ」と命名した私だった。さらに、どんどん男前が上がって脱柳沢慎吾化しているコラーディのセンターフォワードらしい一発で2-0、エリア外から花が左足のアウトにかけて放ったシュート気味のシュートがゴールの内角を深くえぐって前半は3-0だ。花はすごいのです! やっと綺麗に咲いたのです!

 後半は、コナンというすごい人にヘッドでやられて3-1、なんで入ったかよくわからないオッドのゴールで4-1である。いやあ、ひどい後半45分じゃったのう。あたし、コウトとミハイロのCBコンビって、スリリングで大好き。と、見ていて人格がバラバラになってしまうほどダメだったということだ。しかし、もしコナンという人が前半から出場し、もう一人の何とかいうストライカー(名前忘れた)が標準的な決定力の持ち主だったら、ヤバかったっすね。どうもレッチェ戦って、ラツィオの油断から殴り合いに持ち込まれる印象が昔からある。まあ、よい。すでに得失点差(セリエは関係ないけど)で2位浮上だ。浮上って言わないかもしれないが、セリエは早くもラツィオとユーベの一騎打ちの様相を呈してきたのだった。わっしょい。




2003.09.02.Tue. 12: 40 p.m.
BGM : ISRAEL KAMAKAWIWO'OLE "ALONE IN IZ WORLD"

 あー。書く、食う、寝る以外に時間を使っている余裕がない。ちくしょー。サッカー見てえなあ。ちくしょー。ちくしょー。

 ISRAEL KAMAKAWIWO'OLEは、そのまま「イズラエル・カマカヴィヴォオレ」と読むらしい。カナでも英字でも、どっちにしろ音読する気にならない字面である。グリエルミンピエトロはすぐに覚えられたのに、カマカヴィヴォオレはなかなか覚えられないのが不思議だ。誰もが「IZ」という愛称で呼ぶのも無理はないのだった。

 そんなことはともかく、ウクレレを弾けるようになりたいという気分が昨日から急上昇している。考えてみると、私はいままでお金を払って芸事を初歩からまともに習った経験が一度もない。一つぐらい、ちゃんと習ってもよかろう。で、ウクレレを習うにはどうすればいいのかと思い、「ウクレレ 教室」でググってみたところ、最上位で表示されたのは根本ウクレレ教室だった。うーむ。ウィッキー根本先生だ。なんか違うような気がするが、しかしウクレレとはこういう世界に属するものだという思いもあり、なかなか微妙なところである。「楽しいレッスンを通して皆様の出会いの場でもあります」っていうのが、どうもなぁ。どうせやるなら「出会いの場」などという軟弱なものではなく、「修業の場」であってほしいのだ私は。べつに、レッスンは楽しくなくてよろしい。黙々と、ただ上手くなるために必要なことだけを徹底的に教える虎の穴のようなウクレレ教室はないものだろうか。もうちょっと、調べてみよう。




2003.09.01.Mon. 11: 15 a.m.
BGM : ISRAEL KAMAKAWIWO'OLE "FACING FUTURE"

 くたびれている。くたびれているときはハワイアンなんかどうかと思って、上記のCDを買ってみた。ISRAEL KAMAKAWIWO'OLEという読み方のよくわからないこの男性シンガーは、べつにヘブライ語を話すわけではなく、何年か前にJ−WAVEでさんざんかかっていた「アッケボーノ、ムサーシマール、アンド、コニーシキー♪」というあの愉快な歌をうたっていた人だ。もう死んでしまったらしい。惜しい人を亡くしたものだ。ISRAEL KAMAKAWIWO'OLEのことは何も知らないが、たぶん、人をホッとさせることに生涯を捧げた人なんだろうと思う。人をホッとさせるために、彼はどれだけのストレスを抱えていただろうか。それにしても、ウクレレっていいよね。マケレレとウクレレのどちらを取るかと問われたら、私は迷わずウクレレを選ぶ。ウクレレのほうが安そうだし。暇になったらウクレレを買って練習しようと、たった今、決めた。ウクレレの弦が何本あるかも知らないけれど。

 もしかすると、「あ〜あ、やんなっちゃった」は、ウクレレの使い方として間違っていたのではないか。この楽器を使ってそんな歌をうたってほしくないと、今になって思う。




2003.08.31.Sun. 10: 50 a.m.
BGM : "THE BEST OF PAUL WINTER"

 くたびれているので手短(もういい)が、昨夜はくたびれていたのにチェルシー×ブラックバーン(プレミア第3週)をライブ観戦。のっけから、ライン際でボールを残そうとしたデサイーの冗談みたいな置き土産をブラックバーンの何者かがかっさらってクロス、コールがボレーで決めて電光石火の0-1。ななな何しとんじゃデサイー。もう若くないんだからさ、無理にキープしようとしないで、安全第一で行こうよね。まあ、コールにスーフリ状態で撃たせたゴール前の守備もどうかしていたが。しかし前半ロスタイム、ヴェロンから何者かを経由したボールをたぶんランパードがエリア内にスルーパス、GKをかわしたムトゥが角度のないシュートをねじこんで1-1。後半は、GKクディチーニの千年に一度しか見られないパンチングミスでコールがごっつぁんゴール、ハッセルバインクがあんがい落ち着いてPKを決めて2-2のドローである。終盤には、本当に移籍していたクレスポがスタンドの大歓声を浴びながら登場し、何もしていなかった。何かしろよおまえ。ヴェロンもなんだかコンディション悪そうで表情がヘバり気味だったし。さては二人で夜遊びしただろキミたち。ロンドンロンドン愉快なロンドン。スキップしてる場合じゃないっつうの。まあ、いいや。それより不満なのは、中継スタッフの不手際だ。もっとアブラを映しなさい。だから素人は困るって言うんだ。五分に一度はスタンドのアブラ。これチェルシー戦中継の鉄則でしょう。あとは、プティが何年かぶりで良い選手に見えた試合でした。




2003.08.30.Sat. 12: 00 p.m.
BGM : 山下久美子 "ULTRA POP1"

 くたびれているので手短に書くが、セリエAの開幕戦、ブレシア×キエーボは生中継があるのに、ラツィオ×レッチェは月曜深夜の録画中継まで観ることができないのだった。中田ぁ。




2003.08.29.Fri. 15: 10 p.m.
BGM : 山下久美子 "Joy for U"

 くたびれているので手短に書くが、ラツィオがチャンピオンズリーグで、ロシアの大うつけ率いるチェルシーと試合をすることになった。うほうほうほほーい。しかも10/22(3節)にスタンフォードブリッジ、11/4(4節)にオリンピコということで、どちらも本気モード全開で行かざるを得ない折り返しの連続ガチンコマッチである。いまからシビレちゃうね、こりゃ。なにしろヴェロンとクレスポがラツィオと試合をするのだ。要らねえんだよ、中田なんか。どさくさに紛れて関係ないことを口走るのはやめましょう。しかし、この2試合だけはシメオネさんにも居て欲しかったよなぁ。せめてスタンドで観戦しながらシメといてもらいたい。何をシメんのか知らないけど。ちなみにG組の3位と4位は、スパルタ・プラハとベジクタシュ(前から思ってたんだけどクシャミしてるみたいな名前だよね)である。スパルタ・プラハって、昔ネドベドやポボルスキーがいた所だっけ? ちがった? 初戦でいきなりトルコに乗り込まなければならんのがいささか心配だが、まあ、メンタルはわりと図太そうな奴らが揃ってるから何とかなるだろう。ほかの組のことは、よく知らない。ざっと見た印象だが、やっぱりバルサがいないとひと味足りない気がして淋しいっすね。




2003.08.28.Thu. 17: 40 p.m.
BGM : 山下久美子 "SUCCESS MOON"

 くたびれているので手短に書くが、ラツィオが勝った。ゆうべは午前3時にようやく『わしズム』の対談原稿を仕上げてから帰宅して泥のように眠ったので、早朝の生中継は見られなかったが、敵地であの強いベンフィカを0-1で下したのはとてもすごいことだと思う。今季もラツィオは私が思っているより強いのかもしれない。前に「ベンフィカ戦だけでいいから中田貸してくれ」などと書いたことを私は猛烈に後悔している。ラツィオの面々に謝りたい気分だ。要らねえんだよ、中田なんか。「ここに来てくれる人だけは、多少でも現実を分かってもらえ」るだと? わかんねえよ。写真を撮られただ? 論点をすり替えるなよ。「公式なオファーはなかった」だと? 役人かおまえは。引用禁止? あんたこそちゃんと新聞記事を引用して何が嘘だったのか明らかにしなさい。べつに新聞の肩を持つつもりはないが、根拠も示さずに人のことを丸ごと嘘つき扱いするのは暴力的だ。彼は自分の言葉が持ってしまった影響力の大きさに対する認識が甘すぎる、と思う。私はくたびれているのだ。くたびれている私をスカッとさせてくれないフットボーラーに、用はない。




2003.08.27.Wed. 13: 50 p.m.
BGM : 矢野真紀 "海辺の避暑地に"

 母方の叔母が癌で亡くなった。何度も過酷な手術を受けたが最後は治療を断り、ホスピスのような場所で安らかに死を待っていたらしい。それが本当に安らかな日々だったかどうか私にはわからないけれど、姉である私の母が死の数日前に訪ねたときには、楽しげに昔の思い出話などしていたそうだ。ただ、モルヒネなどの影響なのかろくに物が食べられないのが気の毒だったという。

 北海道と東京なので、私の結婚式に来てもらって以来すっかり疎遠になっていたが、私が高校三年生のとき、母と一緒に初めて出かけた海外旅行に付き添ってくれたのが、英語の得意なその叔母だった。行き先がパリだったため、得意な英語が通じずに立ち往生する場面も多かったけれど、それも良き思い出である。せっかくパリに行ったのに、私たちは三人で毎晩のようにホテル近くのレストランに行き、中華料理ばかり食べていた。あの店の餃子はあまり餃子に似ていなかったが、ひどく旨かった。

 多芸多趣味な女性だったようで、中でも俳句にはかなり本格的に取り組んでおり、おそらく自費出版のようなものだと思うが自分の句集を送ってくれたこともあった。あらためて広げてみたら次のような句が目にとまったので、供養の気持ちを込めて紹介しておくことにする。


来世また魚になりたく泳ぎけり


 句集のタイトルは、『誕生日』だった。合掌。




2003.08.26.Tue. 9: 50 a.m.
BGM : Keith Jarret "The Melody At Night, With You"

 武蔵府中とは私も神宮球場で試合をしたことがある。小学校5年生のときだから、もう28年も前のことだが、我らが小金井リトルは武蔵府中に2-3で惜敗した。私の守備位置はファーストで、打順は覚えていないが、三遊間安打を1本だけ放った記憶がある。武蔵府中の決勝点は、遊撃手からの送球を受けた私がアウトカウントを勘違いし、チェンジだと思い込んでモタモタしているあいだに、2塁ランナーに生還されてしまったものだった。嗚呼。いま思い出しても胸が苦しくなる。どうせ決勝点を与えるなら、遊撃手が悪送球でもしてくれれば私のせいにはならなかったのに。「何やってんだ、はよバックホームせんか」という監督の鬼のような形相はいまでも忘れない。いわゆる一つのトラウマである。そんな経験があるので、あれは何年の日本シリーズだったか、クロマティの緩慢さを見切った西武の辻がノンストップで3塁ベースを蹴って長駆ホームインしたときには、巨人ファン(当時)でありながら怒る気になれなかった。

 クロマティのことはともかくとして、なんでこんな話をしているかといえば、その武蔵府中がリトルリーグの世界選手権で優勝したのである。つまり私さえいなければ、小金井リトルは世界制覇できるだけの実力を持っていたということかもしれないし、そうではないかもしれない。それにしてもこのCNNの記事が妙にリアルで微笑ましいのは、「試合終了後、両チームの選手は仲良く場内を競争して走り回った」という一行だ。実にいい光景である。甲子園球児にも、試合終了後はへらへら笑いながらアルプスの乙女たちを追いかけ回してナンパ競争するぐらいの遊び心がほしかった。などと言いつつ、今大会は1試合も(というか1秒も)見ませんでしたが。

 郵便受けに、「安全美化条例」と題した杉並区発行の紙っぺらが入っていた。はて安全を美化するとはいかなることか、そもそも安全は美化を必要とするほど醜いものでもあるまいに、ははーん、さてはこれ「真善美化条例」の誤植だな、たしかに真善美は大事だよねうんうん、などと思いつつよく見てみると、正式名称は「杉並区生活安全及び環境美化に関する条例」とのことで、つまり「安全」と「美化」は並列関係にあるのだった。「杉並区の生活安全」なのか「杉並区生活の安全」なのか定かではないが、いずれにしろ安全と美化を一つのルールで達成しようというのもずいぶん乱暴な話だと思ったものの、これは要するに喫煙者を懲らしめるための条例である。

 私は知らなかったが、どうやら杉並区では区内全域で歩き煙草が禁止されており、さらに10月1日以降は「路上禁煙地区」での喫煙が罰則の対象になるらしい。肝心の罰則の内容が書かれていないのがなぜなのかは知らないが、まあ、よかろう。ムチで叩くなり股を裂くなり好きにするがいい。深夜2時に仕事を終えて帰る道すがら、ひとけのない路地で晴れた星空に向かって吐き出した紫煙のたなびく様子を私はとても美しいと思うが、その美しさは多数の杉並区民と共有できるものではなく、そればかりか大気を汚染して多数の区民の健康を危機に陥れてしまうらしいし、ムチで叩かれるのもイヤだから、私はもう区内の路上で煙草は吸わない。

 ただし条件がある。区内の環八と井の頭通りと五日市街道を車両通行止めにせよ。そこを通行している車がどれだけの有害物質を空気中に撒き散らしていると思っているのだ。それが区民の安全を損なっていないというのなら、環境美化の点から吸い殻のポイ捨てのみを禁じ、歩き煙草は認めなければいけない。

 ……なに? 混雑した繁華街での歩き煙草は別の意味で危険だ? 当たり前である。そして、当たり前の犯罪にはすでに適用すべき法律が用意されているものだ。あのような「未必の故意(誰かを火傷させるかもしれないが火傷させても構わない)」に基づく明白な犯罪行為は、わざわざ新しい条例をこしらえて禁じるまでもない。従来の刑法で十分であろう。包丁を振り回して歩いているのと同じなんだから、傷害未遂もしくは業務上過失致傷未遂で現行犯逮捕すればよろしい。

 また、これは前にも書いたが、犬を何とかせよ。今回の条例では、「生活安全・環境美化推進モデル地区」(セクハラになりかねないので「生環モデル地区」とは略さないらしい)における「犬のふんの放置」も罰則の対象となるようだが、まず、「悪質なもの(再三の注意などに応じない場合のことだそうだ)」だけ罰するという条件が甘すぎる。歩き煙草のほうには、そのような条件はない。なぜ歩き煙草より犬のウンコのほうが大目に見られるのか。煙草の吸い殻と犬のウンコと、どっちが犬のウンコだと思っているのだ。犬のウンコに決まってるじゃないか。煙草の吸い殻を踏んづけて一日中イヤな気分になる者はいない。

 それに、犬が迷惑なのはウンコで(街や靴の)美観を損ねるからだけではない。あのケダモノは区民の安全をも脅かしている。ウンコをしなくても、だ。犬を連れて歩いている人間には、「誰かに噛みついて怪我をさせるかもしれないがそれでも構わない」「突然吠えて誰かをショック死させるかもしれないがそれでも構わない」という未必の故意がある。少なくとも私はそう決めつける。したがって犬は煙草と同等かもしくはそれ以上に「安全美化条例」の対象として相応しいのであり、歩き煙草を禁じるなら「歩き犬」も禁じなければいけない。杉並区は区内の路上をすべて禁犬区域に指定せよ。もし犬が単独で歩き煙草をしていたらどうするか、あるいは単独のウンコ座りによる喫煙(および脱糞)はどうかという難しい問題もあるが、それはまた別の話である。




2003.08.25.Mon. 10: 55 a.m.
BGM : flower fish mellows "カナリアの声に誘われて"

 来ないでやんの。日本人の私が「来ない」という言い方もどうかとは思うが、ともあれ今朝のニッカンによれば、バラルディが「正式に断りの連絡が入った」と獲得断念を表明したんだとか。メディアの報道を信じると中田くんに叱られるようだが、その当人がいつまでたっても豪華バカンスの自慢話しかしやがらないし(←いきなり敵意むきだし)、もうどうでもええわ。夢枕に誰が立とうと知ったことか。夢枕じゃないですね。ふう。どうやら全試合完全生中継の夢は泡と消えたようだが、まあよかろう。「代表か所属クラブか」とか悩まなくて済むし。私が悩んでどうなるものでもないが。ぶひぶひぶううう。

 ゆうべは、吉祥寺Mandala-2にて、ボーカリストMAKIさんの所属するflower fish mellowsのライブを鑑賞。今まで声しか存じ上げなかったが、MAKIさんはその美声どおりのチャーミングな女性でした。とても背が高いので、あのステージではちょっと窮屈そうなのが気の毒だったけど。flower fish mellowsは、4リズムにボーカル、パーカッション、トランペット、アルトサックスを加えた8人編成。達者なプレイヤーを揃えたゴキゲンなバンドだった。ゴキゲンゴキゲン。

 なにしろ音楽を端的にジャンル分けして説明する言葉をあまり知らないので、どう紹介していいかわからないのだが、そのあたりはここで試聴してもらえばいいというのがインターネットのいいところであり、私としては、軽妙で小気味よい文体でありながら深い読後感を与えてくれる上質のエンターテインメント小説を読ませてもらったような気分である。要するに楽しかったってことです。サッカーでいうと、3年ぐらい前に1試合だけ見たことのあるオランダのヴィレム2みたいな感じ、かな。よくわかりませんか。私もよくわかりません。なんちゅうか、図々しさとか押しつけがましさとか気取りとかケレンとか暑苦しさとかそういうものとはまったく無縁で、平たく言ってしまえばとっても自然体な雰囲気なんだが、伝えるべきことはちゃんと伝えてるぜっていう自信と余裕と強さを感じさせるバンド、って書けば書くほど要領を得なくなってくるのでもうやめるが、とにかくたった1時間のステージじゃぜんぜん物足りないぞもっと聴かせろというのが正直な感想なのであり、しかし彼らはまた9月21日に同じ場所でライブをやってくれるそうなので、私は必ず行きます。応援しまっせー。




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