edogawa's diary 03-04 #07. |
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2003.09.26.Fri. 16: 30 p.m. それにしても、なぜこんなに人に迷惑をかける結果になってしまったかといえば、要するに仕事の受けすぎである。すでに今年の仕事量は、去年一年間の仕事量を超えているだろう。自分の能力と体力を私は過信していた。できないことをできると思っていた。来年は40歳だ。原稿のクオリティを維持しようと思ったら、そろそろ仕事を断る勇気を持たなければいけないのかもしれない。わりと真面目に反省している。
![]() でも酒飲みてー。うた歌いてー。
![]() ところで最近、この宮沢ではないミシェル・カミロとトマティートというフラメンコ・ギタリストのデュエットによるアルバム「スペイン」を好んで聴いているのだが、ふと思ったのは、なぜ「スペイン」という曲のイントロは必ずアランフェスなのかということだ。いや、もちろんオリジナルであるチック・コリアの「スペイン」がアランフェスから始まっているからだというのは重々承知しているのだが、だからってカバーもみんなアランフェスから始める必要はないんじゃないかなぁと思ったのだった。もしかするとコード進行とか音列とかそういう私の理解を超えた音楽理論上の理由でアランフェスをイントロに置く必然性があるのかもしれないけれど、たとえばこのアルバムにはスローテンポの「ベサメ・ムーチョ」が入っており、この曲がワンコーラス終わったところで4拍の休みをはさんで「スペイン」の「ちゃっちゃらちゃららちゃーららちゃーらら、じゃーっじゃっじゃー、じゃーっじゃっじゃー」が始まったっていいような気がしたりするのである。 などと思うのは、たぶん、私が「スペイン」という曲にいささか飽きを感じているからだろう。アランフェス〜スペインという流れに、なんかこう、あまりに「お約束」すぎてウンザリっていうか、ある種の閉塞感のようなものを感じるのは私だけだろうか。バッヂのレパートリーでもあるので言いにくいのだが、「スペイン」という名曲を錆びつかせないためにも、今は違うイントロによるリフレッシュを図るべき時期が来ているような気がするのである。 では何をイントロにすればいいかと考え始めた私の頭に最初に去来したのは、なぜか「グリーンスリーブス」とドボルザーク「新世界より」の第2楽章という、下校音楽の定番たちだった。あと、「さくらさくら」も悪くないと思う。このページでワンコーラス聴いたあとに、4拍おいて「ちゃっちゃらちゃららちゃーららちゃーらら、じゃーっじゃっじゃー、じゃーっじゃっじゃー」を頭の中で鳴らしてみてほしい。かなり「スペイン」が新鮮に感じられるはずだ。それ以外には、意表を突いて「精霊流し」なんかもけっこうイケそうだが、私がいちばん聴いてみたいのは、この曲をイントロにした「スペイン」である。もし日本代表とスペイン代表が親善試合をやる機会があったら、キックオフ前のセレモニーで誰かに演奏してもらいたい。
![]() 短い休暇を取るので、次回の更新は来週の水曜日以降になります。
2003.09.24.Wed. 18: 40 p.m.
2003.09.23.Tue. 20: 00 p.m. 今日の夕刻、私がうーうー唸りながら原稿に取り組んでいるときに、帰国したばかりのヤマちゃんがわざわざ電話をかけてきてそのことを教えてくれた。ものすごーく嬉しそうだった。晩飯を食いに一時帰宅した私は、さっそく一家3人できゃーきゃー言いながらビデオを見、ヤマちゃん(嫁)に「見たよ〜」と電話をした。「思い切って行ってヨカッタですぅ〜。試合はつまんなかったけど」と、ものすごーく嬉しそうだった。観戦ツアーのコストパフォーマンスは、帰国してビデオを見るまでわからない、ということがわかった。
2003.09.22.Mon. 12: 45 p.m.
2003.09.21.Sun. 17: 45 p.m.
2003.09.20.Sat. 22: 55 p.m.
2003.09.19.Fri. 15: 05 p.m.
2003.09.18.Thu. 13: 25 p.m.
2003.09.16.Tue. 23: 55 p.m.
高井戸西 3-2 青チーム というわけで、2勝1分の勝ち点7。敵陣でのボール・ポゼッションにこだわって全員でプレスをかけながら攻め続け、時折スカスカな自陣ゴール前にカウンターを食らって見る者をヒヤヒヤさせるあたり、高井戸西はまるでオランダのようだった。セガレの貢献度は下から数えたほうが早く、「たまたま優勝チームに所属していただけ」という意味ではアーセナル時代の稲本と大差ない感じであったが、まあ、優勝したのはえらい。最終戦でセガレがGKを務めた時間帯に、敵が1本もシュートを打てなかったのもラッキーだった。運も実力のうちである。終わってみれば、準優勝した青チームとの初戦を競り勝ったのが大きかったよなぁ。1-0、1-1、2-1、2-2、3-2という大接戦。高井戸西の3点目は、10番の選手が無理な体勢から右足のアウトにかけて放ったシュートがGKのニアサイドを破ってゴールインするという、実に感動的なものだった。ベルギー戦における鈴木のゴールにちょっと似ていたと言っても過言ではない。コーフンしました。 しかし、この大会そのものには大変がっかりさせられたのである。味スタでやるというので、初めて芝生の上でサッカーができるのをセガレも私も楽しみにしていたのだが、大会に使用したのは芝生のフィールドではなく、その周囲の人工芝部分だったのだ。スタジアムに入ったとき、私はそのシュールな光景を見て愕然とした。きれいに苅られた中央の広大なピッチは回りにロープが張り巡らされ、おまけにそのロープには「天然芝部分 立入禁止」と書かれた札がぶら下がっていたのである。そして、その周囲で数百人の子供たちがサッカーをしている。悪い冗談としか思えない。たとえば子供たちを沖縄に連れて行って、「海は危険だから」と水族館で珊瑚や熱帯魚を観察させる者がいたら、ふつうはバカだと思うだろう。場内には盛んに「芝生が傷つくので入らないでください」というアナウンスが流れていたが、そのアナウンスをしていた者は自分がバカだと思わなかったのだろうか。その芝生はいったい何のためにそこに張られているのか。芝生を傷つけるのが厭だったら、サッカー場なんか作るなっちゅう話である。 むろん、そうなった事情はだいたい察しがつく。天然芝を使わないほうが安く味スタを借りられるのであろう。だが、天然芝を使えない味スタを借りてサッカーをやることに、何の意味があるというのだ。ロープで隔絶された美しい天然芝を横目で見ている子供たちが、そこで何を感じるかということも考えてみたほうがいい。彼らは、普段そこでJリーグの試合が行われていることを知っている。しかし、自分たちはそこでボールを蹴ることを許されない。ああ、ぼくたちのサッカーはプロのサッカーとは別の物なんだ、本物のサッカーは手の届かない「向こう側」にしかないんだ−−。「Jリーグ百年構想」が聞いて呆れる。安く上げるために天然芝を借りない主催者も主催者だが、空いている天然芝を使わせない味スタも味スタだ。こんなバカげたことを恥ずかしげもなくやっているかぎり、Jリーグにもこの国のサッカーにも未来はない。正直、それはこの国のサッカー文化を絶望させるのに十分な風景だった。ここは、本当にワールドカップを開催した国なのか? この状況が改善され、スタジアム側が子供たちに「どうぞ使ってください」と追加料金なしで天然芝を提供するようにならないかぎり、少なくとも私は「もう一度日本でワールドカップを」という動きに賛成したくない。
2003.09.14.Sun. 12: 45 p.m. それにしても異様な絵である。眺めれば眺めるほど、この絵は私を落ち着かない気持ちにさせる。Peter Blumeは、なんでまたこんな風景を描きたいと思ったのか。画家の情熱というものが理解しにくいと感じるのは、こういう絵に出会ったときだ。で、なんでだろうなんでだろうと思いながらしげしげと眺めているうちに思ったのは、もしここに2人の人物が描かれていなかったら、この絵がどう見えるだろうかということだった。その場合、ここに描かれているBoulders(丸石、玉石)は「小石」に見えるとあなたは思いませんか。私は思う。このスベスベした石の質感は、どう見たって川原の小石のそれだ。明らかに小石の質感を持ったものが巨石のように描かれていることが、この絵の異様さの根源ではないのか。 だとすれば、この絵の真相を読み取るのはそう難しいことではない。ピクニックをしている2人の人物は、「すごく小さい」のである。それはもう、虫みたいに小さい。虫みたいに小さい人たちが、呑気にピクニックを楽しんでいる。
「あー、やっぱ石はええなぁ石は」 なんて会話も交わしているかもしれない。そんな情景に出会ってびっくらこいたPeter Blumeが、思わず絵筆を取ったのも無理はなかろう。地べたに這いつくばって小人のピクニックを観察した画家の執念には頭が下がる。サイズを比較するために煙草のパッケージを描き込んでほしかったような気もするが、そんな「説明」は芸術的とは言えない。その深遠性によって鑑賞者の想像力(もしくは推理力)を刺激してこその芸術なのである。したがって、この絵の舞台とおぼしき「Avila」が、スペインのAvilaのことなのか、それともアメリカのAvilaなのかといったことにも、私はあまり興味がない。
![]() あと240枚。今朝までに100枚の予定だったが果たせず。しかしキックオフ直後の3日間で60枚は近年にないハイペースである。大丈夫だ。きっと大丈夫だ。大丈夫だと思う。大丈夫だろ? 大丈夫だと言え。
2003.09.13.Sat. 12: 15 p.m. 月刊『不本意の理由』。 何を言ってるんだそれは。言葉の連なり方が熟しているのかいないのか微妙なところがいかにも夢らしいのであるが、その夢の中で編集長である私は「いったい誰に何を書かせればいいんだ」と苦悩していたのだった。目が覚めてから、「その苦悩についておまえが書けばいいのだ」と思ったが。だったらそんな雑誌つくるなっちゅう話である。悪夢だ。
![]() そんなこんなで、残り260枚である。徹夜続きで仕事とバンドの両立を図っているタボン君はじめバッヂの諸君にはたいへん申し訳ないのだが、明日のOB会ライブには足を運べそうにない。すまん。私も楽しみにしていたのだが、来週前半に口述取材が2日も入ってしまい、そこで奪われる時間を取り戻すには明日も働かねばならぬのだ。それが不本意の理由だ。
2003.09.12.Fri. 11: 25 a.m. そこで突如として「いま欲しい物ランキング」の第3位に躍り出たのが、売れっ子ライターのステイタスシンボルとも言われている(らしいということを最近知った)ハーマンミラーのアーロンチェアなのだった。なにしろライター業界に流れる風の噂によれば、これに座ると自動的に原稿がはかどる仕組みになっているそうだ。もしかしたら、人間工学の進歩によって椅子が原稿を書いてくれるようになったのかもしれない。すごいな人間工学。これこそ人間椅子だ。ほしい。ほしいぞ。しかしいいお値段だなぁ。21年後に還暦を迎えたときには、各社の担当編集者がお金を出し合って真っ赤なアーロンチェアをプレゼントしてくれるぐらいの偉いフリーライターになっていたいものである。
2003.09.11.Thu. 10: 45 a.m. …………何があったんだおまえら。 私の場合、この絵を見ながら考えるのはそのことばかりだ。いったい、この7人の男たちに何が起きたのか。いや、まず問うべきは「頬杖をついている青いネクタイの男に何が起きたのか」ということだろう。彼らは、この男に起きたこと(もしくは彼が起こしたこと)について話し合っているに違いない。そして私には、このポルトガル代表チームのベンチが似合いそうな男が、「がっかりしている」ように見える。しかもそれは、「自分にがっかり」だ。とはいえ彼の場合、どう見てもフリーライターだとは思えないので、「〆切に間に合わなくてがっかり」ではないと思われるが(この中にフリーライターがいるとしたら、それは長いマフラーを首にかけて左手に煙草を持っている男だろう)、しかし、そこには明らかに敗北感が漂っている。彼は負けたのだ。いったい何に? 麻雀かもしれない、とも思う。このテーブルはどうやら正方形のようだし、その上にはビールらしき液体の入ったグラスが4個ある。4人でテーブルを使っていた証拠だ。彼以外のメンツがどの3人だったかは定かではないが、おそらくグレーのジャケットに赤いネクタイの男は直前までこの卓で打っていた。そして、「どしたどした?」と言いながら近寄ってきたマフラーの男に事情を説明している。だとするとマフラーの男はフリーライターではなく、雀荘のマスターかもしれない。
長マフラー「どしたどした?」 ありそうな話だ。だが、ここが雀荘だとすると辻褄の合わないことが一つある。雀荘は、ふつう、口笛厳禁だ。口笛厳禁の場所は、ふつう、横笛も厳禁だろう。だいたい、ここが雀荘だろうがどこだろうが、このような込み入った状況で、しかもそんな表情で横笛を吹いていられる左端の男の神経が私には理解できない。しかしタイトルが「Sentimental Ballad」である以上、彼抜きではこの絵自体が成り立たないのであろう。謎だ。
![]() ちなみに、この絵を見つけたときに探していたのは、この「East River from the 30th Story of Shelton Hotel」と題されたGeorgia O'Keeffeの作品である。私の仕事場には、この絵の額縁入りポスター(幅約1メートル)が飾ってある。8〜9年前の誕生日に、愚妻にねだって買ってもらった。あまりプレゼントにはふさわしくない殺風景な絵だが、やけに気に入っている。ニューヨークの地理がよくわかっていないのだが、2年前、このホテルからはどんな風景が見えたのだろうか。いま、この絵を眺めながら、あの日から始まった国際情勢のモードチェンジに関する原稿を書いている。
![]() 昨日は、セネガル戦があることをすっかり忘れていていた。録画もしていない。でも、まあ、べつにいいや、という気分。ワールドカップ以降(と言ってもいいし、監督ちゃん就任以降と言ってもいいのだが)、どうも代表観戦モチベーションが下がっているような気がする。で、どういう負け方だったんだ昨日は。
2003.09.10.Wed. 11: 40 a.m.
最初の100枚=14日の朝までなぜ21日の夕方かというと、その日の6時からflower fish mellowsのライブがあるからなのだった。フォワードの選手に「30分おきに1点取ってこい」と言うぐらい無茶な話ではあるが、私はやる。やってみせる。
![]() で、これが終われば1週間ぐらい休めるはずであり、きのう愚妻に言われて、御宿から帰ってきてから1日しか休んでいないと気づいたこともあって、家族の不満を和らげようと28日から二泊三日で箱根の宿を予約。セガレはまたぞろ「バリ行きたいねぇ」などとほざいていたが、温泉テーマパーク(なんじゃそりゃ)には滑り台などもあり、晩飯はバイキングだと知って納得した模様である。どうかそれまで、家にいない父を許してほしい。
![]() きのうは自宅でデータ整理などしつつ、イタリア×ウェールズ(EURO2004予選)を横目でビデオ観戦。板前テイストなヘアスタイルに変身したピッポ君が怒濤のハットトリックである。すごいすごい。10番なんか背負って似合わねえなあと思っていたのだが、カウンターのときにビエリに出したラストパスなんて、まるで司令塔みたいだったよ。実はサッカーうまいんだよな、あいつ。3つのゴールはいずれも切れ味バツグン。オッドのクロスをライダーキックで叩き込んだ2点目なんか、5回ぐらいリプレイして見ちゃいました。弟も見習って、まずは無駄に長い髪の毛を切るところから始めてみたらどうか。あと、オッドはラツィオでもそういうクロスを入れるように。 ともあれ、トッティのいないイタリアは最高だ。チームに一体感が生まれ、動きもスムースに見えたのは私の偏見によるものだろうか。中田不在で優勝したアジアカップの日本代表を思い出したりした。ウェールズも前半(0-0)はギグス&ベラミーのスピードでイタリア守備陣に脅威を与えていたが、終わってみればデルピのPKもあって4-0。後半途中でどうしてもガットゥーゾを投入しないと気が済まないトラパットーニの頑固一徹ぶりは、いっそすがすがしい。
![]() さらに、オランダ×オーストリア(EURO2004予選)も横目でビデオ観戦。クライファートとかコクーとか久しぶりに見たよなぁ。2人ともゴールを決めていた。3-1でオランダ。明朝のチェコ戦が楽しみである。
![]() ほぼ毎年書いていたのに、更新しなかったので書けなかったのが気持ち悪いので1日遅れで書くが、きのうは薬師丸ひろ子の誕生日だった。だから何なんだろう。と、毎年思っている。
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