fukagawa's edogawa diary 04-05 #03. |
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2004.08.31.Tue. 13: 50 p.m. きのうは、夏休みのラストイベントとして、幕張メッセで開催中の『驚異の大恐竜博』へ。そこで働いたり暮らしたりしている人には申し訳ないが、あの幕張という街は、訪れるたびにとても息苦しい気分になる。九州の山々を堪能した後ならなおさらだ。なんというか、万博会場みたいな街。万博のパビリオン群なら会期終了後に取り壊されるからいいが、あの街が半永久的に続いていくかと思うと、とても憂鬱になる。でも、ピラミッドやアンコールワットも完成当時はそういうものだったのだろうか。それはともかく恐竜博は、中国で発掘された化石類が中心。どうもあの国への不信感が拭いきれず、鮮やかに残っている昆虫の化石やら恐竜の骨やらを見ると、「ホントか? これ、つくってないか?」などと訝ってしまうのだった。ハンガリー産だったら、もっと怪しかったかもしれないが。生き物の過去と幕張の未来に思いを馳せた半日。
![]() ところで、オリンピックの醍醐味は水球である。少なくとも、わが家ではそうだ。私はさほど興味がなかったのだが、愚妻はバルセロナ五輪のときに決勝戦の生中継が閉会式のために中断してしまったことをいまだに根に持っていて、オリンピックのたびに「水球水球」と言っている。で、今回は準決勝1試合と決勝を観た。ときどき忘れそうになるが、水球の選手たちはすべてを泳ぎながら行っている。試合前の円陣も例外ではない。ハンガリーの円陣を水中のカメラで映した映像はちょっと衝撃的でさえあった。バタバタと立ち泳ぎをしながら円陣を組んで気合いを入れる選手たち。そうまでして組む円陣は、サッカーやバレーボールの円陣とは重みが違う。あと、水面下で敵のパンツを引っ張っている映像も迫力満点だった。半ケツというより、ほとんど全ケツだ。放送されなかった水中の映像を全部観たら、きっとトンデモナイことになっているに違いない。試合後の水面に、どんなモノが浮いているかということにも興味がある。 ハンドボールも相当に面白かった。私は中学時代に1年半ほどハンドボール部に所属していたのだが、こんなに面白いならもっと真剣にやっておけばよかったと思う。実力の伯仲具合がそのままスコアに表れる競技であるようで、男女とも決勝は手に汗握るシーソーゲーム。とくに女子のデンマーク×韓国は、予選リーグで引き分け、決勝も前後半終わって同点、延長戦でも決着がつかないという伯仲ぶりだ。 で、再延長では残り1分で韓国が1点リード。ここで中継を打ち切り、6時45分からきっちり首都圏ニュースを放送し始めたNHKを私は許さない。ギターの師匠が元職員だろうと何だろうと許さないぞ。だって、たったの1分じゃないか。「稲刈り体験」だの「巨大かぼちゃコンテスト」だの「障害者の詩によるコンサート」だの、そんなに時間厳守して数百万の視聴者にお伝えしなきゃいけない話か? だいたい、みんなが260キロのバーベルを持ち上げたり、ハンマーを83メートルも投げたりしてるときに、かぼちゃの重さなんか競ってんじゃないっつうの。まあ、競いたければ競ったっていいけど、そんなヒマネタと女子ハンドボール決勝と、どっちが視聴者にとってオリンピックだと思ってるんだNHK。しかも私は(理由はともかく)デンマークを懸命に応援していたのだ。試合はそのデンマークが残り数秒で追いつき、7mスロー合戦で韓国を下したのだ。そんな好勝負をお茶の間にお届けしないで、何の五輪中継ぞ。スポーツを愚弄するのもたいがいにしたまえ。高校野球なんか、あらゆる予定をぶっちぎって、教育テレビまで使い倒して最後まで中継するくせに。受信料なんかどう使おうと知ったことじゃないし、いくらかフトコロに入れたって(私は)かまわんから、伝えるべきことを伝えるべきときにまともな形で伝えろっちゅうねん。しかも続く7時のニュースでは、中継打ち切り後の試合の映像も見せないんだから腹が立つ。おまえらの頭なんか、巨大かぼちゃにも劣るわい。 4年後の北京では、水球とハンドボールだけスカパー!とかWOWOWとかに放送権を渡して全試合完全中継をやってもらいたいところだ。というか、どこかでヨーロッパのリーグ戦を放送してほしい。ビリヤードやらダーツやらよりは人気になると思うんだけど、どうだろうか。
![]() 高校野球といえば、駒大苫小牧は選手全員が道産子だったんだそうですね。日曜日に小金井の実家に行ったら、父親がそう言って胸を張っていた。すべての道産子に胸を張らせる駒大苫小牧はえらい! ちなみに私の両親は決勝戦の日にたまたま法事で札幌に滞在しており、親戚一同といっしょに試合をテレビ観戦するという愉快なことになったんだとか。そりゃ盛り上がったことだろうなぁ。羨ましいなぁ。試合後に札幌駅前でゲットしたという道新の号外も見せてくれた。いやはや、観たかったよ決勝戦。オリンピックは旅行前にかなり録画予約しておいたのだが、さすがに高校野球はノーケアだった。一生の不覚のひとつ、かもしれない。試合のビデオ、北海道で限定発売したりしないんだろうか。
2004.08.26.Thu. 14: 45 p.m. 別府では地獄をめぐり、飯田高原では魚釣りや虫採りに興じ、湯布院では軽薄な街並みに驚き、熊本では阿蘇の噴火口を眺めるなど、親子ともども得難い体験をした実に夏休みらしい夏休みであった。各所で豪快な景観に圧倒されましたね。道産子のくせにすっかり九州ファンになってしまいそうなぐらい面白かったので、ここに記録しておきたいことは山ほどあるのだが、今日はまだ体がパソコンに馴染まず、キーボードもうまく打てないので、また後日。お父さん、疲れました。山道の運転はダメージが大きい。カーブを曲がりすぎたせいか、いまだに頭がクラクラする。帰京するやいなやシギーからは緊急出版企画のデータが届き、別件で時事キーワード200字×200本ノックも入るなど、ボーっとしている場合ではないのだが。
2004.08.17.Tue. 13: 15 p.m.
2004.08.13.Fri. 11: 55 a.m. それにしても、さすがにライブでは観戦できず朝から一家3人でビデオ観戦したのだが、代表戦をセガレと一緒に観るのは何かとモンダイだ。のっけからミスした那須に向かって「バカ!ヘタクソ!」だもんなぁ。親の品位が問われるというものである。ちなみに私はバカともヘタクソとも言ってないが。
![]() ゆうべはアルゼンチン×セルビアモンテネグロ(アテネ五輪男子サッカー)をビデオで観た。なんだよ、アルゼンチンってばフル代表じゃん。知らなかったよ。オトナゲねぇよなぁ。あれだけメンバーそろってて、アジャラとキリ連れてくるかなぁ。しかも二人とも思いっきりスタメンで出てるし。挙げ句の果てにキリなんか炎のゴール決めてるし。なにムキになってんだ。勝ちたいからですね。勝ちたいんだなぁ。そんなに金メダル欲しいのかなぁ。いまさら彼らが金メダルもらったからって、どんなイイコトがあるというんだろうか。しかし、どうせならシメオネも連れてきてほしかったよな。それでさ、セルビアもミハイロとか連れてきてくれればさ、こんなに楽しいことはないよ。うんうん。楽しい楽しい。っていうかさ、オリンピックはさ、オーバー33ぐらいの大会にすればいいんじゃないかな。オフトジャパンが五輪に出たらけっこう燃えるぜ。ともあれ、スコアを数え切れなかったが、たぶん5-0か6-0か7-0ぐらいでアルゼンチンの勝ち。このチームに勝てる国があるようには思えない。というより、これで負けたらシャレにならんだろアルゼンチン。
2004.08.12.Thu. 12: 30 p.m.
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2004.08.11.Wed. 13: 10 p.m. ![]() 「いや、ちょっと砲弾を腹で受けてみようと思って」 おっさんは、そう答えるだろう。そこには意味も目的もない。ただ「チャレンジ精神」という名の純粋な欲望だけがある。つまりこの写真には、人間の業というものが詰まっているわけだ。ロベカルがゴール正面でFKを蹴ろうとするとき、口では「絶対に壁になりたくない」などと言いながら、実は誰もが「あれを顔や腹で受けたらどうなるんだろう」という危険な妄想にとらわれているのと同じことである。 面白いのは、FKの壁とは違い、このおっさんが両手を広げていることだ。砲弾が股間を直撃する可能性を微塵も想定していない。これはFKに対する壁ではなく、むしろPKを待ち構えるGKの姿勢であろう。弾が横に逸れたら手で止めるつもりだったのかもしれない。しかし、だとすると、おっさんが「目隠し」をしているのが謎だ。サングラスかもしれないが、私には目隠しに見える。ならば、これはPKを待ち構えるGKではなく、むしろ銃殺される死刑囚の姿であろう。だが、銃殺される人間が両手を広げて「どすこい」と言わんばかりに弾を待ち構えたりするだろうか。そしてジャケットを裏返してみると、そこには尻餅をついたおっさんが「やっぱダメかー」とでも言うように苦笑を浮かべている写真があるのだった。この至近距離でおっさんに尻餅をつかせる程度の威力しかない大砲に、どんな存在意義があるというのだろう。まあ、砲弾が「貫通」してたりしたらシャレにならないとは思うが、見れば見るほど謎は深まるばかりである。しかし、ロック史上もっともロックっぽいジャケットの一つであることは間違いない。
![]() といったバカ話をしているからといって、私が暇だと思ったら大間違いである。すでに『わしズム月間』に突入していて、なにかと気忙しい。今回も対談記事2本にコラム1本。どれを先にやろうか迷っているうちに時間だけが過ぎていくというアホな事態にならないよう、気をつけることにしよう。夏休み突入までに片づかなかったらヤバいし。季刊誌って、「年に4回だから」なんて油断してると、すぐに〆切がやって来るので慌てますね。本日も夕刻から対談の取材である。テープ起こしからやるのは原稿料的には助かるものの、作業中に音楽を聴けないのが辛かったりもする。先日、同業者と「ライターなんかやめて、テープ起こしやってたほうが楽だし儲かるよな」なんて話をしたばかりではあるけれど。
2004.08.10.Tue. 16: 30 p.m. ![]()
![]() 愚妻の両親および妹夫婦、その息子二人、愚妻、セガレ、私の九人で、日曜から御宿に一泊してきた。泊まったのは、ホテルニューハワイである。そんなに熱心な読者がいるとも思えないので、誰も覚えてはいないだろうが、去年も一家三人で泊まった宿だ。二年連続でニューハワイに行ってしまった私に、人のことを野暮だなんて言う資格があるのだろうか。でも天候不順だった昨年とは違って快晴に恵まれ、海はとてもキモチ良かった。セガレの浮き輪につかまって波間でぷかぷか浮かんでいると、これほどの非日常感覚があるだろうかと思えてくる。夕食のバイキングでは、今年もエビの天麩羅をどっさり食った。どうして私はこんなにエビが好きなんだろう。「エビが好き」って、どちらかというと野暮な感じ。ともあれ、七〇代も半ばを迎えた妻の両親が、いまだに孫たちと海で遊べるほど元気でいてくれることが嬉しい。
![]() そんなわけで、土曜日の中国×日本(アジアカップ決勝)のことを書けずにいたわけだが、まあ、とにかく、最高に嬉しいゲームだった。表彰式の閑散としたスタンドを見れば、われわれの代表が何を蹴散らしてくれたのかが如実にわかるというものだ。テレビの前で拳を振り回しながら「ざまあみろ!」と叫ぶ機会を与えてくれる代表チームって、ほんとにすばらしいと思う。中田浩の勝ち越しゴールをプレゼントしてくれた、勝利の女神のバランス感覚も称えたい。
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