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にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.02



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7月5日(月)10:25 a.m.
 えー、投稿がいくつか届いておりますが、編集人はこれから明日の朝までに400字換算65枚の原稿を書かなければならないため、掲載はしばしお待ちください。なんで俺が忙しいときにかぎって投稿ラッシュなんだ? いや、べつに文句言ってるわけじゃなくて、議論の盛り上がりに水を差すことになって申し訳ない、ということなんですが。では、また。あー。仕事したくねー。

7月4日(日)12:15 p.m.
 先生と 言われるほどの 莫迦でなし。
 ……という川柳(?)があるが、まあ、蔑称だと思えばそう呼ばれるのも断りにくいな。ばっかでーす。バカな先生が仕切る心の止まり木スナックFLF。どうも評判の芳しくない新投稿欄については再考します。優柔不断なマスターの仕切る心の止まり木スナックFLF。でも忙しいから、手直しはまたこんどね。もう締め切りから4日も過ぎてるのに仕事が終わっていない不真面目なライターが逃避する心の止まり木スナックFLF。くどい。

7月3日(土)16:50 p.m.
 ミスター・タボンの投稿(の後段)は、トマソンさんへのリアクションであるのみならず、我が輩に対する挑戦状と受け止めたぞ。仕事がえらいことになってるんで反論は後日にするが、とりあえず先に突っ込んでおくと……だから「先生」はやめろって言ってんだろこの野郎(笑)。

7月2日(金)9:15 a.m.
 うわ、びっくりした。とうとう、「知らない方」からメールいただいちゃいました。トマソンさん、はじめまして。巨人が勝っても素直に喜べない、複雑な日々をお過ごしのようですね。ところで、なんでこんなページ読んでるんですか? あ、誰か読者のお知り合いなのかな。ともかく、読者が増えてますます肥大化する心の止まり木、スナックFLFへようこそ。またお気軽にご投稿ください。あと、一つだけお願い。「先生」はやめてください「先生」は。
 ところで、なんか気になるんでガラパゴス島について調べてみた。やっぱり、南米にあるんじゃんか。

ガラパゴス Galapagos(諸島)
 南米エクアドル西方約1000km、太平洋上にある同国領の火山性諸島。正称はコロン諸島。主島はイサベラ島、サンタ・クルス島。赤道直下にあるが、寒流の影響で涼しい。隔離の結果特有な動植物が多く、同島固有の種および亜種として、ゾウガメ、ウミトカゲ、オオトカゲ、ガラパゴスペンギン、ダーウィンフィンチなどがある。1835年C.ダーウィンが訪れて動植物の研究を行い、《種の起原》執筆の大きな契機になった。約8000I。1万1100人(1985)。(日立デジタル平凡社「マイペディア97」より)
 ははあ、なるほど。でも「諸島」の名前だから、ガラパゴスっていう島があるわけじゃないみたいだ。飛行機で行けるかどうかは書いてない。たしかダーウィンはビーグル号っていう船で行ったんだと思う。ほほー、諸島の中の大きな島を「主島」というのか。あなた、そんなこと知ってました? たまには百科事典も引いてみるもんだ。勉強になる心の止まり木、スナックFLF。サンタ・クルスといえば、パラグアイの17歳ストライカーである。だから何だというわけでは勿論ない。でも「ガラパゴス」っていう選手がいたら頼もしそうだな。フェルナンド・ガラパゴス、31歳。ボランチでキャプテン、みたいなタイプだね、ぜったいに。ドゥンガとグアルディオラを足して2で割ったような感じ。エクアドル代表の精神的支柱、不屈の魂を持つ男、闘将ガラパゴス。え、もうこの話はいいですか。そうですね。仕事もしないといけないしね。

チリ×メキシコ(グループB)
 顎と胸がくっついてるブランコ(首どこにあんだ)のラストパスを冷静に決めたエルナンデスのゴールを守りきってメキシコの快勝。GKとの1対1を決めるとき大切なのは、シュートのタイミングなのではないか。エルナンデスもそうだったし、クラウディオ・ロペスなんかもそうなんだけど、キーパーが「来る!」と思うよりコンマ何秒か早く(あるいは遅く)打っているように見える。呼吸を一瞬ずらす、というか。これが日本人は苦手なようで、なんかGKとばっちり呼吸が合っちまうんだよな。相撲の国だからか? 立ち合いじゃないんだからさ。もっとも、「振りの速さ&小ささ」があってこその技術だとは思うけど。
 メキシコは、みんな小股でちゃかちゃか動き回る「忙し感」が好きだね俺は。あと、あんなに楽しそうに守備をするチームを俺は見たことがない。チリはZA-SAが孤立で辛いところ。とりあえず、サラスに怪我だけはしほしくないのであった。

ブラジル×ヴェネズエラ(グループB)
 タボン氏の投稿を読んで期待感が高まっていたせいで、先制するまでの25分は「?」と思って見ていたが、なるほど凄まじい。でも俺、なんかヴェネズエラには好感持っちゃったなぁ。7-0のスコアほど惨めなゲームじゃ全然なかったし、惜しいチャンスも4〜5回はあった。7番のノリエガって選手、かっこいいじゃん。それに、ユニフォームが美しい。俺の好みとしては袖を別色にしないほうがいいと思うけど、なんか「しぶいバルサ」みたいなトーンである。試合前に着ていたグラウンドコートなんか、めちゃおしゃれだったぞ。

7月1日(木)14:15 p.m.
 あー、まだ試合を見てないのに、つい右の投稿を読んでしまった。そんなにすげーのかー。楽しみだなー。ちゃんと録画できてるかなー。

 ところで日本の右サイドの話。ダビドフ氏には「反対!」って言われちゃったんだけど、俺、藤田を使うのは(キリンカップのペルー戦で機能していたかどうかは別として、発想としては)それなりに面白いと思うんだよなー。ダメ? いやね、今季のラ・コルーニャにジアニってフランス人がいて、彼はランスで典型的な10番タイプの選手だったらしいのだが、デポルティボでは右サイドに置かれていたわけ。それでまあジアニとしては、司令塔的プレイスタイルからの転換を迫られていたんでしょうな。そして結果的に、ふつうのサイド・アタッカーとはひと味もふた味も違う存在感を示すことができていたように見えたんですね、俺には。サイドのエリアに通常あんまり見られない「へそ」を作って、フィールドの風景をちょっと変えてくれるというか。んで、そういうサイド・プレイヤーもアリなのかな、と思った次第なのです。もっとも、俺には藤田のポテンシャルなんかよくわからんから、単に「10番タイプをサイドで使うと何が起きるか」ということに興味があるだけで、村上龍が言うところの「サラリーマンが出勤するように」オーバーラップをくり返すウィンガーを否定するわけじゃ全然ないんだけど。
 ただ一般論でいうと、どうも日本には「10番タイプ」の人材だけは何故かダブついているように思えるんで、だったらいっそのこと、それを有効に活用する道はないのか?と感じるのでした。たとえばポルトガル代表は国内でも「代表のシステムは4-6-0だ」と嘆かれてるらしいけど、そんなんでもいいじゃないか、と思う今日この頃なのである。FWが「守備への貢献」であんなに高く評価されるんなら、一列目にFWの選手を置く必要もないような気がするしさ。めちゃくちゃ乱暴な話だけど、システムだ何だを考える前に、とにかく「サッカーがうまい順」に上から10人のフィールドプレイヤーを選ぶのだ。「ぜーんぶ中盤」の日本代表、いっぺん見てみたいぞ。

12:20 p.m.
 ゆうべ、ビデオでパラグアイ×ボリビア(グループA)を見たんだけど、放送時間が延長されたらしく、ボリビアのGKが担架に載せられた場面で録画が切れていた。結果(0-0のドロー)は知ってたから別にいいんだけど、なんか頭に来る。だいたい日本戦以外は録画中継じゃなかったのか? 朝刊見るまでGコードがわかんないから7時すぎに起きてビデオをセットしなきゃなんないじゃん。これが3週間も続くのは辛いぞ。

 そういえば昨日、仕事を終えて帰宅すると、エドガー・ダビッツとデニス・ベルカンプが家に届いていた。愚妻が通販で買ったフィギュアである。電話して「すいませーん、ダビッツとベルカンプくださーい」とか言ったわけ? まあ、注文先が渋谷の店だったからいいようなものの、もし相手がFIFA公認の代理人だったりしたら、2人合わせて100億円前後の買い物になるところだった。同封されてきた在庫リストによれば、10年前に作られた「フィオレンティーナ版ロベルト・バッジョ」などは1万円以上するらしい。トットナム版ガスコインが6000円ぐらいだったかな。そういう世界があるのかー。サッカーは奥が深い。愚妻は「じゃ、このダビッツも子供が結婚する頃には高値がつくかもね」とのたまっていたが、それでどうなるというのだ? 家宝として息子に譲り渡すのか? 家宝がダビッツって、どんな家だ。頼むから、俺が死んだときに「お父さんの形見」とか言って渡すのだけはやめてくれ。

8:58 a.m.
 日本最速(かもしれない)コパ観戦記。
 チリ×メキシコ(グループB)を前半30分まで見て、仕事場へ出勤。後ろ髪を引かれる思いだが、仕事もやばい状況なんでしかたがない。1年ぶりに聴くチリ国歌が懐かしかった。ZA-SAコンビは健在、両足挟みジャンプのブランコ、女性動物学者似のエルナンデス、ついでにカンポスも元気そうで何よりだった。以上。どこが観戦記やねん。

似てる人シリーズ#49
 メキシコのエルナンデスともんたよしのり。

似てる人シリーズ#50
 巨人の槙原と武蔵丸。

 半分冗談、2割ぐらいは希望的観測で書いていたのだが、コータ、ほんとうに背番号9に決まったとか。いや〜ん、もう、カッコよすぎて失神しちゃいそう。ここで書くことが次々と実現してしまい、怖いぐらいである。さすがに欧州からのオファーは来ないと思うけど。しかしコータ、出番あんのかなー。出て欲しいのはもちろんだけど、心配だしなー。出て来ちゃったら、俺、見てらんないかもなー。あー、そわそわする。でも考えてみりゃ、これで吉原はいつ引退しても「元日本代表」の肩書がつくのかー。すごいなー。いや、相撲好きの愚妻がいつも「こいつもこれで、いつ引退しても元小結かー。よかったよなー」とかしみじみ言ってるんで、ちょっと真似してみました。だけど「元日本代表」を引っさげて何ができるってもんでもないしなー。引っさげたところで、プロゴルファーなんかになっちまったら元日本代表だろうが元天才MFだろうが屁の役にも立たん。どうなんだ磯貝。やっていけるのか。

 仕事がやばいというわりに、日誌が長い。もう今日から7月である。とりあえずの締め切りは昨日だった。嗚呼。ま、書籍の締め切りなんて、あってないようなもんだからな。こうなったら2日遅れるのも3日遅れるのも4日遅れるのも一緒だ。1人殺すも2人殺すも一緒、みたいな論理だが。

6月30日(水)

12:45 p.m.
 昼過ぎに、タボン氏より観戦記が届きました。俺も早いけどあんたも早いね。目指せ、日本国内サイト最速のコパ観戦記!

11:00 a.m.
 お詫びと訂正。柳沢のデートのお相手は、リサちゃんでもリカちゃんでもリナちゃんでもなく、りんか(梨花)ちゃんというんだそうだ。お詫びして訂正いたします。いったい俺は誰に詫びているのか。

 ところでコータ、ちゃんとパラグアイに行けたのかなー。なんか「はじめてのおつかい」を見てるみたいで心配だー。乗る飛行機間違えて、ウルグアイとかグァテマラとかガラパゴス島とかに行ってなきゃいいけど。ガラパゴス島ってどこにあんだ。飛行機で行けんのか。

*

 コータはまだ合流していないが、日本×ペルー(南米選手権グループA)を朝っぱらから観戦。生まれて初めて見るコパ・アメリカは、やけに照明が暗かった。早起きは三文の得というとおり、久々にフル代表の得点シーンを見せてもらう。前半10分、名波のFKを呂比須がバックヘッドで流し込み、なんとニッポン先制。狂喜。呂比須、嬉しかっただろーなー。憧れの南米選手権で大会のオープニング・ゴールである。その後、ペルーに何度も決定機を作られるも、前半は1-0でしのぎきる。なぜか先発のGK楢崎の好守が目立った。しかし後半25分、やっぱりねの同点ゴール。まあ、開幕戦で勝ち点1ゲットできれば上々……と思ったら、わずか5分後に逆転。またこれだよ、同点にされたぐらいで浮き足立ちやがって……と思ったら、三浦のFKが相手DFに当たって角度の変わる幸運もあり2-2の同点。わお。こんなに忙しい代表の試合は久しぶりである。ジョホールバル以来かも。そういえば得点経過もあのイラン戦と同じだ。先制して逆転され、さらに追いついて……ということは3点目を取るのはニッポンだ、岡野を呼べ岡野を、と思った矢先に入れられた決勝ゴールであった。2-3。ふう。早起きは3点の損。やれやれ。あんなに取れなかった得点がセットプレイとはいえ2点も入り、あんなに堅かったディフェンスが3点も(しかもわずか11分の間に)失うとは。言ってみれば「らしくない」ゲームだったわけだけど、まあ、面白かった。0-0で勝ち点1よりは、勝ち点0でもこういう試合のほうがストレスが溜まらなくていいかも。それじゃいかんのはわかってるし、悔しいのは悔しいけどさ。2-2で終われればなぁ。井原……。あのメンツでは、サイドからの攻撃がちと迫力不足か。あれじゃ、3バックなのか5バックなのかようわからんぞ。何にしろ、寝惚けた頭をすっきりさせてくれるゲーム、ではあった。

*

 読書日誌にも書いたのだが(こうなると2つも日誌があるのは面倒だな)、あるミステリ作家が自作に関する俺のコメントを偶然見つけて読んだらしい。俺とは面識も当然ないし、どうやってこんなネット上の僻地に辿り着いたのかわからんが、驚きである。検索って、自分から登録とかしてなくても引っかかるもんなのか? そのへんのことを、俺はぜんぜんわかっていないのである。しかしまあ、知り合いだけが読んでるわけじゃない、ということを実感させられる出来事ではあった。

 いつもは数少ない固定読者のみなさまの顔を思い浮かべながら気楽に書いているんだけど、滅多にないこととはいえどこで誰が見てるかわからんわけで、そんなこと意識すると緊張しちゃうのであった。まあ、インターネットってのはそういうもんだから最低限の責任感は持ってるつもりだけど、これ、そんな大それたもんじゃないからねぇ。多少なりとも読者が生身の俺を知っていることを前提に書いてる、いわばご近所用の回覧板みたいなもんだから、知らない人が読んだら意味不明な点もいっぱいあるに違いない。……あ、知ってても意味不明ですか。はいはい。悪かったね。

 最近、俺は(トシとったせいか)いろんな場面で「折り合いのつけ方」(右か左かとか、オール・オア・ナッシングとかの二者択一ではなく)について考えることが多いのだが、このページの成り立たせ方について考えるときも、常に「折り合い」が問題になるんである。簡単に言うと、パブリックとプライベートの折り合いをつけるってことかな(ぜんぜん関係ないけど、「パブリック・プライベート」と「パトリック・クライファート」は似ている)。単なる日記なら徹頭徹尾プライベートでぜんぜんオッケーなんだろうけど、投稿を募集した途端に、それはパブリックな性質を帯びてしまうわけだ。インターネットが一つの街だとすれば、前者は身内しか出入りできない民家、後者はほとんど常連客しかいないけど会員制とまではいかない、ちっぽけなスナックみたいなものか。心の止まり木、スナックFLFへようこそ。涙ふくハンカチはないけれど。あ、あれはレストランか。

 ともかく、知り合いだけが読んでるわけじゃないんだから、写真の無断借用なんかもほどほどにしないとな。そのうち叱られると思いながらやってるんだけど、そんなことしちゃいけません。何が「最低限の責任感」なんだか。中身だって、作家が読んでくれたぐらいだから、選手が読むことだってあるかもしれん。まさかとは思うが、ファンが「こんなこと書いてる奴がいましたよ」なんてメールでチクることも可能なわけだから、それを聞き及んだN・H君が読んで「けっ。こんなとこにもウジ虫がいるぜ」とか言ってないとも限らないのがインターネットのおっかないところなのである。現実離れした話ではあるが、イヤだなぁ。コータには読んでほしいけど。うふ。コータコータってうるせーぞ俺。



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