|Home|投稿欄|バックナンバー|98-99総括|CL観戦記|W杯98|似てる人|リンク集|読書日誌|BIP|


にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.16



→ 続きはこちらのページへ!

Readers' Mail No.082(10/30)

フェイマス4はもういらない?<自分と同年代の選手は本当は応援したいんだけど>

by ジダンユベベンゲル

 ベンゲルの大きな展開(最適なサイドチェンジ?)とDFが積極的に攻撃参加(トータルフットボールの延長?)するサッカーが好きで、名古屋グランパスの流れからなんとなくアーセナルを応援していたが……がっかり。不運の一言ですませられない何かがアーセナルに内在するような気がする。キャプテンはプレミアのアイデアのないFWには対応できても、ワールドクラスの個性を持ったFWには全く対応不能(スピートも不足)と思えるし(自分と同年代の選手は本当は応援したいんだけど)、ビエラ・プティの両ボランチは世界最高クラスの運動能力を秘めるが、似通ったタイプ過ぎる(ゲームメイク能力が低い。二人のうちの一人をペルージャにほしいす)ベルカンプがここ一番で活躍したことはない(私の見たグレードの高い試合で)シーマンについては彼が20代のころかにらなんでイングランド代表なのかずっと不思議であった(イギリス人受けがよさそうなのはなんとなくわかるが)乱暴にまとめれば、バティやロナウドとは言わないまでもロマーリオ(古い!)とかデルピエーロ(あんまり変わらんか)とか一人で劣勢を挽回できる選手が必要なチーム構成である(今挙げた選手はどのチームでも欲しいって……そうかもしれないすが……なんか意味のない落ちですね)。

 スコットランド嫌いの私としてはグラスゴーレンジャースなんかが残りやがってと思っていましたが、あらスコットランドまでまさかこんな多国籍軍のコンチネンタルなモダンサッカーでびっくり、スコットランドのアイデンティテーを残しつつなかなかいいチームではないの。ただしユーロプレイオフについては、さっさと負けて欲しい(21世紀はもうイギリスを4つに分けなくてもいいだろう!私は古い伝統のみに縛られた慣習は大嫌いなので)でも、スコットランドはイングランドと戦うときだけは異常な強さを発揮して、確か通算戦績はかなり5分に近い(実力差を考えれば)横浜国際でやれば日本が勝てそうな数少ないヨーロッパの第2シード国なんですが。※ベルギーとオランダの関係もこれに近いが、ENG−SCOほどの実力差はない。でも見たいですねENG−SCO!(すごい矛盾な性格ですいません)

 最後に、CLを見てて思うのはイタリアのキーパーはうめえなあ(トルドとアビッアティは世界最高のキーバーじゃないか)ブラジル人は個人技のレベルが違うなあ(ヨーロッパで戦術まで身につけると無敵だ、リバウドという超一流じゃなくてもサビオ・エウベル程度でも..失礼)フランス人DF(ボランチ含む)はいつのまにかイングランドやヨーロッパであたり負けのしない屈強な選手がワンサカ育ったのか?中でもビエラの肉体的強靭さは図抜けている(NBAのピッペンみたいだ)と2ヶ月分をかなり乱暴に振り返りました。すごいぞダエイ!

投稿大募集!

 本誌『愛と幻想のフットボール(FLF)』では、読者の皆様からの投稿を募集しております。原則としてテーマは問いません。h_okada@kt.rim.or.jpまで、どしどしお送りください。このページに関するご意見やご感想など、投稿以外のメールもお待ちしています。なお投稿の際は、通常のメールと区別するため、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するよう、お願いします。いただいた投稿は、いったんこの日誌内で紹介し、その後、こちらの投稿欄にまとめて掲載いたします。
宣伝!

『王者の復活 慶応ラグビー部を甦らせた「若者組織論」』(上田昭夫・講談社・本体1500円)……というタイトルの本を店頭で見かけたら、迷わず1冊手にとり、そそくさとレジへ持ってゆき、黙って言われたとおりの代金を払ってください。べつに2冊でもいいです。それがどうしてもイヤだというのなら、平積みの棚から本書を1冊抜き出して、隣の本の上に置いてから立ち去りましょう。こうすると、平積みが2列もあるように見えて目立つからです。あと、この際ですから(どの際だかわかりませんが)各自の出身校は度外視して、関東大学対抗戦および大学選手権で慶応大学蹴球部が優勝することを念じてください。ちゃんと「復活」してくれないと売れないからです。ひとつ、よろしく。人助けだと思って。もちろん、『日本の警察』(佐々淳行・PHP新書・本体657円)のほうも引き続きよろしく。

11月5日(金)16:30 p.m.
 おお。なんとなくWOWOWのHPをチェックしていたら、こんなお知らせが。

<11月18日(木) 前4:55〜「生中継!EURO 2000 プレーオフ」 イングランド VS スコットランド イギリス ロンドン ウエンブリースタジアムより衛星生中継>

 ジダンユベさん、どうやら見られるようですぜ。良かった良かった。しかしまあ、WOWOWさんもサッカーファンのご機嫌を取るべく、必死で「隙間コンテンツ」を漁ってるんだろうなー。なんだか、ちょっぴり涙ぐましい感じ。それぐらいで許してもらえるとは思えんが。ところで、来年の世界クラブ選手権はどこが放送するんですか。そして2002年は? ようわからんが、料金をふっかけられてるようで心配である。

15:00 p.m.
 かっこよかったなー。俺、デシャンのゴールなんて初めて見たような気がする。ダエイのパスを鋭い読みでカットして、そのままシュート。……というわけで、チェルシー×ヘルタ・ベルリン(CL1次リーグH組・第6節)は2-0。ミランはガラタサライに逆転負けを喫して、グループ最下位である。ふん。みっともない。イタリアのチャンピオンがUEFA杯にも進めないとは何事か。反省しなさい。しかしインテルに続いてミランもスクデット一本に絞ってくるってのは厄介だな。なんだか欧州のリーグ戦って、ハンデ戦みたいだ。強いクラブほど「過密日程」という重しを背負わされるわけだから。実際、どのリーグも優勝ラインが低くなりそうだし。「いちばん強いチーム」を決めるリーグ戦は、できるかぎり公平な条件で戦われるべきだと思うんだけど、そのへん、どう考えればいいんだろうか。

 ローマ×カリアリ(セリエA第8節)を後半から観戦。前半はモンテッラが電光石火のジャンピング・ボレーで先制ゴールを決め、カリアリがオリベイラのゴールで追いつき、デルベッキオかザーゴのゴールでローマが突き放す、という展開だったらしい。ローマの2点目、いったいどっちのゴールなんだ? フジの「セリエAダイジェスト」ではデルベッキオ、中継の画面表示もデルベッキオとなっていたが、八塚アナはザーゴのゴールとアナウンス。たしかにリプレイでは、デルベッキオがヘッドで流した後にザーゴの頭に当たっているようにも見える。ゴールの後、デルベッキオもザーゴの頭を「いい子、いい子」してたから、きっとザーゴのゴールなんだろうな。ちぇっ。
 それはともかく、トッティ、デルベッキオ、カフーが揃ったローマは、さすがの迫力。後半の立ち上がりから、決定的なシュートが次々とカリアリ・ゴールを脅かす。おまけにカリアリはオリベイラが暴言で一発レッド。ローマの勝利は揺るぎないように見えたが、やはりサッカーはわからない。エムボマとワンツーを決めたマエレ(だったかな)がGKに倒されてPK。ちとダイブ臭いプレイではあったが、これをエムボマが決めて2-2のドローである。カリアリ、しぶとい。次節のフィオ戦あたり、初勝利のチャンスかも。ローマは痛いねぇ。終わってみれば、「ふつう入るだろ」というトッティのシュートがGKの正面をついたのが勿体なかった。試合後、次節の注目カードを訊かれた金田さんが、「そりゃ、ペルージャ×バリでしょう。ペルージャがどこまで攻められるか。何たって、相手はバリですから」と答えていたのが印象的だった。ぜひ、解説してもらいたい。

似てる人シリーズ#65

 ローマのデルベッキオと
 ジャコメッティの彫刻作品。

11月4日(木)15:10 p.m.
 きのうは終日、家でごろごろ。柏×鹿島(ナビスコカップ決勝) はすばらしいゲームだった。ほとんど見ていないJの中でもレイソルには以前から何となく肩入れしていたので、ロスタイムの同点弾には狂喜。ヒールで上げた渡辺のロブ、長谷川とDFの競り合い、北嶋のポストプレイ、そして抑えの効いた執念の塊のような渡辺のシュート……と、一連の動きが残像として脳裡にこびりついて離れない得点だった。すごいすごい。日本シリーズをはるかに上回る感動的な優勝シーンだった。やっぱ、「勝ったほうが優勝」のゲームが見られるカップ戦は単純におもしろい。

 ディナモ・キエフ×ラツィオ(CL1次リーグA組・第6節)をビデオ観戦。2次進出決定済み、しかもアウエーでモチベーションが限りなくゼロに近かったラツィオだが、オウンゴール一発で勝っちまいやんの。もっとも、負けたディナモもレバークーゼンが引き分けて2次リーグに進めるらしい。組み合わせはいつ決まるんだろうか。

 早稲田大学×帝京大学(関東大学ラグビー対抗戦)を途中から横目で観戦。わけあって今年は大学ラグビーに生活がかかっているので、スカパーで見られるのは嬉しい。後半20分過ぎまで18-17の接戦だったが、終わってみれば早稲田の快勝(スコアは忘れた)。明治を倒した帝京だが、さすがに早明連破はならなかった。OBでもないのに慶応の優勝を願う俺としては複雑な心境である。

 リヴァプール×ブラッドフォード(プレミア第13節)は、3-1でリヴァプール。オーウェン、ファウラーを欠いて苦しいリヴァプールだったが、カマラが大活躍。3点目を決めたヘッゲムというノルウェイ人の個人技も素晴らしかった。しばらく見ないうちに順位を上げたようで、これでリヴァプールは6位。このリーグで3位以内に入るのは容易じゃないが、CLでオーウェンを見たい。もっとも、来季もリヴァプールにいるのかどうかは定かじゃないが。

 ところで、ロナウドとベッカムのトレード話が進行中だとか。粕谷さんがほのめかしていた「今年はロナウドに何かが起きる」とは、このことだったんだろうか。ユナイテッドねぇ。コール&ヨークはどうすんだ? なんだか、どこへ行っても「厄介者」になってしまいそうな世界最高ストライカーではある。

11月3日(水)
 文化の日。よく意味のわからない祝日である。何なんだよ、文化の日って。「文化的に生きることの意義を再確認しなさい」ということか? それとも、「この日を文化せよ」ということなんだろうか。文化。「文」を「センテンス」のことだと解釈すれば、「文章化」と似た言葉のようにも見えるな。だとすれば、ゴーストライターこそ「文化人」ではないか。なんたって、著者の話し言葉を「文(章)化」するのが仕事なんだからして。えっへん。我が輩は文化人である。

 ……ま、冗談はともかくとして、広辞苑第四版によれば「文化」とは、「(1)文徳で民を教化すること。(2)世の中が開けて生活が便利になること。文明開化。(3)人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住をはじめ技術・学問・芸術・道徳・宗教・政治など生活形成の様式と内容とを含む。文明とほぼ同義に用いられることが多いが、西洋では人間の精神的生活に関わるものを文化と呼び、文明と区別する。」ということらしい。やはり「物事を文章化すること」とは書いていない。ふむ。英語の「カルチャー」は(3)である。日本語でも(1)と(2)は「トンボ」と同じイントネーションの「文化」、(3)は「トンガ」と同じイントネーションの「文化」という感じで区別できるのかも。それにしても(1)がようわからんぞ。んで、「文徳」を引いてみると、「学問によって教化し、人を心服させる徳」だってさ。なんか堂々巡りしてないか? これを(1)に代入すると、「学問によって教化し、人を心服させる徳で民を教化すること。」になるんだもん。なに言ってんだよ広辞苑。まったくもって不愉快な辞書である。

 ところで、(3)の「物心両面の成果」には、スポーツが入っていない。学校のクラブ活動を「文化部」と「運動部」に分けてしまう日本的発想が、ここにも垣間見えるということなんだろうか。よく「日本と違って、欧州ではサッカーが文化として根付いている」という言い方があるけれど、これもわかったようなわからんような話である。こういう言い方って、「とりあえずこう言っときゃ、もっともらしく彼我の違いを説明できる」という安易な姿勢が見えて好かんね。でも「オランダでは人生があってサッカーがあるけど、ここ(バルセロナ)ではサッカーが人生なんだ」というフランク・デ・ブールのコメント(CLハイライトのインタビュー)は、なんとなく腑に落ちる。こういうコメントができる人間を、「文化人」と呼ぶのではなかろうか。サッカーが文化なら、サッカー選手は文化人。そんな感覚を、いちいち「文化」なんぞという言葉を使わずに共有しているからこそ、「欧州ではサッカーが文化として根付いている」のかもしれない。

11月2日(火)14:40 p.m.
 見知らぬ男(一人称が「僕」や「俺」だからたぶん男なんだろう)から、このページを批判するようなニュアンスのメールが届き、ひじょーに不愉快な午後である。いや、批判されたから不愉快だというわけじゃない。具体的に俺の記述をあげつらってその姿勢や不見識を指摘してくれるなら、それはそれで結構だ。反論や反省のしようもある。だがその見知らぬ男の書いていることは、何が言いたいのかさっぱりわからない。ほんとに俺に宛てられたメールなのかどうかさえ疑ってしまうぐらいだ。それなのに、こちらに向けられた悪意や敵意は十分すぎるほど行間に横溢している。どうも投稿ではないようだから内容は明らかにしないが、自分が数人の集団を形成していることをほのめかしている部分もあり、穿った読み方をすりゃ恫喝されているような気分にもなるぐらいである。
 それにしても、ネットの片隅にあるこんな些末なページにいちゃもんをつけて、いったい何が嬉しいんだ? 俺がこの日誌を書くことで、あんたに何か迷惑かけたのか? 不愉快なことがあるんなら、読まなきゃいいじゃん。なんちゅうか、食堂で飯を食ってるときに、隣の席にいた知らない人に「なんで、おまえはトンカツに醤油をかけるんだ!」と怒鳴られたような気分。大きなお世話、である。事実、俺はトンカツに醤油をかけて食う男だが、それを責められたことなんか一度もないぞ。サッカーをどういうふうに見ようと、俺の勝手である。物事の見方や語り方や楽しみ方は十人十色だ。そんな死ぬほど当たり前のことを俺に言わせるなよ、頼むから。
 ……まあ、今まで経験しなかったのが幸運だっただけで、こんなことはサイバースペースにおける日常茶飯事の一つなんだろう。こういう感情的なリアクションをすればするほど、相手を喜ばせることになるような気もする。でもメールで言い返すのも何だか(個人的な人間関係が生じてしまうようで)気持ち悪いし、だからといって無視して腹に溜め込んでおくのも不健康なんで、こうしてリアクションしてしまった次第。まだ何か言いたいことがあるのなら、投稿という形でやってもらいたい。なお投稿の際は、通常のメールと区別するため、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するよう、お願いします。こんなふうに。(にし・たかヲ)

*
 更新が遅れて申し訳ありませんでしたが、ジダンユベベンゲルさんからの投稿(No.82)を掲載しました。カッコ内のコメントをクローズアップするのも何ですが、英国4協会については、どうなんでしょう。4つに分かれているのが「古い伝統のみに縛られた慣習」と言えるのかどうか(つまり民衆レベルの今日的感情と無縁なのかどうか)俺にはわかりませんが、国名を冠さずに「FA(フットボール協会)」を名乗るイングランドの矜持みたいなものに対して、俺はわりと寛容な気持ちがあります。もっとも、五輪のほうは「英国」としてエントリーする(だからサッカーでは出場しない)わけですから、「はっきりせんか」と言いたい気分もありますけど。

*
 昨夜はスペインの両横綱のゲームを観戦。不調同士のダービーマッチ、レアル・マドリー×アトレチコ・マドリー(リーガ第10節)は、1-3でアトレチコの勝ち。セットプレイからレアルが先制したが、アトレチコは小気味よい中盤のプレスが効果的で、終始ゲームの主導権を握っていた。ようやくスペインの水に慣れてきたのか、ハッセルバインクが2ゴール1アシストの大活躍。いったい、レアルは国内リーグで何試合続けて勝ちがないんだろう。イエロの不在が痛いというより、カンポの存在が痛い、という感じ。

 ラ・コルーニャ×バルセロナ(リーガ第10節)も、2-1で関脇が横綱に土をつけた。いいゲームだったねー。好きなわりにほとんど見る機会がなかったラ・コルーニャだが、ハジ、ジアニが抜けてしまったものの、序盤に2ゴール決めたロイ・マカーイというオランダ人ストライカーはなかなかのもの。重戦車トゥル・フローレス、曲者ジャウミーニャも好調のようで、昨季以上に頼もしい感じがした。今のスペインで、レアル以外にバルサと互角に渡り合えるチームがいくつあるだろうか。

 フィオレンティーナ×トリノ(セリエA第8節)を最後の10分(ロスタイムを含む)だけ見た。スコアは0-1で、フィオは4連敗濃厚。バティは早い時間帯にPKを外したらしく、俺が見始めたときもシュートをミスして「もう俺を代えてくれ」とジェスチャーでベンチにアピールする始末である。トラップ親分の慰留やアーセナル戦の奮闘で、お疲れなんでしょうね。敗北ムード漂う後半40分に、親分はバルボを投入。主将と代えるのかと思ったら、DFを引っ込めてバティ、キエーザ、ミヤトビッチとの4トップに! 時折ルイ・コスタが最終ラインから前線に配球するという不思議な光景も見せてくれた。このなりふりかまわぬ選手起用が功を奏して、88分にバルボが同点ゴール。ヴィオラ一家の明日なき戦いはまだまだ続きそうである。

11月1日(月)
 この日誌を読んで、「にしの野郎もヒマだよなー」と思っている人も多いとは思うが、それは大間違いである。事実、これだけサッカーやラグビーを見ていても、見たい試合を全部は見切れないのだ。「もっと時間があれば、あれもこれもできるのに」という状態にある人間のことを、ふつう「ヒマ」とは言わない。俺はヒマだからサッカーを見ているのではなく、余暇を利用して仕事をしておるのだ。ぜんぜん、ヒマじゃない。ヒマじゃない証拠に、カネがない。貧乏ヒマなし、というではないか。

 ユベントス×ピアチェンツァ(セリエA第8節)は、デルピのPK一発だけでユーベが辛勝。やけに1-0の試合が多いユーベである。前節でフィオを粉砕して初勝利をあげたピアチェンツァは相変わらず動きがいい。フィオ戦でバティを完封したビエルコウッドは、今回もインザーギに密着。帰りのバスにも一緒に乗り込んでるんじゃないかと心配になるぐらいの徹底マークだった。ほとんどストーカーだな、あれは。ダビッツが復帰して少しはダイナミックな展開が見られるようになったユーベだが、なんだか全体的にふわふわした印象で頼りない。だけどラツィオと1ポイント差の2位なんだよな。どうもラツィオを含めて、どこも強そうに見えないセリエAではある。

 ニュージーランド×フランス(ラグビーW杯準決勝)を後半から見る。どうせNZが勝つんだろうと思っていたのだが、前半は17-10で予想外の接戦である。しかし後半早々にロムーが豪快な走りでトライ。「善戦も空しく」という奴かと思ってチャンネルを変え、同じ時間に放送していたペルージャ戦を10分ほど見る。ところがラグビーに戻ってみると、フランスが24-19まで差を詰めていた。どうやらラメゾンという奥様系女性誌のような名前を持つSOが立て続けにDGを決めたらしい。ゆうべ延長戦だけ見た南アフリカ×オーストラリア(ラグビーW杯準決勝)も最後はDGで決まっていた。デビアーの5DG以来、大流行のようだ。あんまり簡単に決まるんで、「もっと日本も蹴ればいいじゃん」と素人は思うわけだが、きっと物凄く難しいキックなんだろうな、ほんとは。ともあれ、その後はフランスが信じられないようなトライを積み重ねて逆転勝ち。キックで敵の裏をついて走り込むという偶然性に頼った攻撃ではあるが、ああでもしないとトライなんか取れないんだろうし、それをことごとくモノにしたフランスBK陣のスピードは惚れ惚れするほど見事だった。終了間際のダメ押しトライは、ブラジル戦におけるプティの3点目みたいな印象。サッカーに続いて、ラグビーでもフランスが「今世紀最後のチャンピオン」の座をかっさらうのだろうか。

10月31日(日)
 ゆうべは、まずベネチア×ボローニャ(セリエA第8節)をライブ観戦。ふんわりとゴール前に上がったウォメのロングスローをアンデションと競り合ったベネチアDFがオウンゴールしてしまい、これが決勝点となった。あー。あのDFが余計なことしなきゃアンデションのゴールになったはずなのに。0-1で勝ったとはいえ、ボローニャの得点力不足は深刻である。

 アーセナル×ニューカッスル(プレミア第12節)はスコアレスドロー。CL敗退の決まったアーセナルは、アンリ&スーケルを先発させて人心一新を図ったようだが、集中力の切れないニューカッスル守備陣を最後まで崩せなかった。

 日本時間3時半キックオフのインテル×ラツィオ(セリエA第8節)は寝坊してしまい、前半30分からライブ観戦。はっきり言って、ラツィオは勝ち点を取れるような気がしなかった。それほど一方的に攻め込まれていたわけではないのだが、インテルの迫力に圧倒される思い。ゲオルガトスのクロスが上がるたびにヒヤヒヤする。救いだったのは、ヴィエリに今ひとつ覇気が感じられなかったこと。まさか古巣に遠慮があったわけでもなかろうが、なんだか表情が暗かった。36分にサモラーノのゴールでインテルが先制。後半もサモラーノのヘディング・シュートがポストに阻まれ、ブランのゴールがファウルで取り消されるなど、ラツィオ・ファンが肝を冷やすシーンが続く。インテルの選手たちに疲労が見え始めてからはややラツィオもペースをつかめるようになったが、なかなか決定機は訪れない。しかし89分。左サイドのゴールライン際でパンカロが倒されてラツィオがFKを得る。ヴェーロンの蹴ったボールがGKの手だかDFの足だかに当たってこぼれ、これをパンカロが左足でシュート。パンカロ、レッチェ戦に続いて2試合連続の同点ゴールである。やっほっほ。5時半まで起きててヨカッタ。

10月30日(土)
 PSVアイントホーフェン×バイエルン(CL1次リーグF組・第5節)をビデオ観戦。ニリスの1ゴール1アシストの活躍でPSVの勝ち(2-1)。とくに勝ち越しゴールは実に豪快だった。シュートはニアサイドに撃つべし。ところで前から思っていたのだが、エッフェンベルクの体型(体格)って、まったく中盤の選手に見えなくて違和感がある。なんちゅうか、お相撲さんが巡業でチビッコ力士を相手にしているようなぎこちない動き。なのに上手いから面白いんだけど。

前のページはこちら!



Back to "BIG INNING PROJECT"