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にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.17



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『BLACK OUT』(渡辺浩弐・幻冬舎文庫・本体686円)……というタイトルの本を店頭で見かけたら、迷わず1冊手にとり、そそくさとレジへ持ってゆき、黙って言われたとおりの代金を払ってください。べつに2冊でもいいです。それがどうしてもイヤだというのなら、平積みの棚から本書を1冊抜き出して、隣の本の上に置いてから立ち去りましょう。ひとつ、よろしく。
Readers' Mail No.083(11/7)

似てる人シリーズ

by ゲッチュアドリーム

●五輪代表の平瀬智行と沙悟浄。
Readers' Mail No.084(11/7)

日本×カザフスタン戦のこと

by ???

 もう冬ですね。と言っても誰の突っ込みも入らなくなった今日この頃。皆さんは生活はどうですか?楽しいでしょうか? 昨日行われた五輪予選において、実況の人が「カリスマ指令塔中田」言おうものなら、「サタスマ指令塔というのはどうだ?」とか「じゃあ中田も無免許か、えっなんの?」としょうもないことの一つもいいたくなる。

 それはさておき、内容はというと。まず個人的に酒井と本山はおれの好みだということだ。きっと彼らは前半歯がゆい思いをしてただろう。なんせ誰も仕掛ける人間がいないのだ。勿論プレッシャーの強い序盤において、個人のキープ(ドリブルも含む)を使うのは危険だ。だからといってただ後ろで回したり、相手のゴールキーパーにプレゼントするようなパスばかりでは自分達のリズムを作れるわけがない。どんなに戦術重視のチームでも仕掛ける人間がいるもんだ。もっとも理想的なのが、ウイングつまりFWにやってもらうべきだろう。しかも高い位置のサイドでだ。ウイングハーフの為にサイドを空けてるなら、それは頭がちがちなFWだ。例えばカズは、ためることもできるし、突破することもできる。点もとれていた。そうゆう俺好みという意味で彼は素晴らしかった。つまり昨日の前半はカズを入れるべきだった。まあそんな馬鹿なこといってもしょうがないが、そういわれても文句は言えないね、福田と平瀬は。いや平瀬は二点とってるから、福田だけか。

 トルシエは前半は固くいくタイプみたいだが、じゃあ前半のFWくらいはもっと変わった選手使えっつうの。まあともかく後半中田がFWになり、酒井や本山が積極的に仕掛ける選手がはいったため、中村の自由なスペースができたことは誰の目にも明らかだった。まあ酒井と本山がスタメンだったとして同じようなパフォーマンスができたかというと、それはわからないけどね。なぜなら精神的なものがとてもかかわっているからだ。ヘタクソの後に歌うのはとても楽だよね。

 ドリブラーというのはそいつの性格を表している。ドリブラーが少ない日本はそうゆう国民性なんだ。だからその国の生活や文化や国民性を知ればその国のサッカーもみえてくるわけだ。サッカーというのは奥の深いスポーツである。なんか違う話しになったが、簡単にいえば昨日のチームに一人ファイターが必要だ。ということ。?と思ったそこ君まあ聞きなさい。例え前半はトルシエのプラン通りだったとしても、挌下にあれじゃあ国民納得しない。フランスのデシャン、アルゼンチンのシメオネ、イタリアのコンテ、イングランドのロブソン(古い!)技術的には劣っても彼らはチームに不可欠だった。そして苦しいときにもっとも活躍する。それは皆を延び延びとプレーさせられる。きっとトルシエも探してるはずだが、キットミツカラナイのだ。日本にはいないのか?いやいないのではない育ててないのだ。どの指導者もうまい奴ばかりを重宝する。勿論ファンタジスタ的な選手は必要だが、二人も三人も一緒に使うことはない。1ファンタジスタに1ファイターが理想だろう。技術技術が日本の指導者の口癖で、汗かき役が育たない。きっとそうゆう奴は、「君はJリーグレベルじゃない」とでも言われてきたのだろう。なんだ?レベルって。ある程度まではうまい奴だけでやっていけるだろう。しかし勝つためにはもっとたくさんのタイプの選手が必要だと思う。ドリブラーにしてももっと強引なタイプ、精神的に強気であってほしいね。せいぜい協会は日本がファンタジスタ輸出国にならないよう早く気付くべきだ。

 ちなみに俺が美濃屋ごときにコンプレックスを持つか!日本サッカー界こそそれだ。俺は君と違って立ち向かうからな。

投稿大募集!

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11月12日(金)13:30 p.m.
 昨夜7時半ごろ、入浴を済ませて晩飯を食おうとしていたら、玄関の呼び鈴が鳴った。インターホンで誰何すると、スカパーなんたらかんたら(関連会社っぽい社名だったが忘れた)の者で、衛星放送に関するアンケートに協力してほしいと言う。非常識な時間だし腹も減っているので面倒だったが、とりあえず玄関に出て応対した。
おれ「すごい時間に来るんだね」
調査員(学生アルバイト風)「はあ、すいません。ちょっとお願いできませんか」
おれ「これは何、スカパー加入者が対象なわけ?」
調査員「いえ、そうではなくて衛星放送一般に関するアンケートでして」
おれ「これから食事だから、手短にしてね」
調査員「はい。えーと、テレビは1日に何時間ぐらい見ますか」
おれ「(ご覧になりますか、だろと思いつつ)うーん、4〜5時間かな」
調査員「主にどんな番組を?」
おれ「サッカー」
調査員「はあ。では、サッカーの番組がもっと増えてほしいですか」
おれ「これ以上増やされても見切れないな」
調査員「えーと次に……衛星放送についてどんなイメージがありますか」
おれ「はあ? 質問の意味がわからない」
調査員「いや、あの、たとえば加入費用が高いとか安いとか」
おれ「ああ、そういうこと。だったら、最初からそう訊けばいいのに。まあ、安いとは思わないけど、もうスカパーもディレクもWOWOWも入っちゃったからね。今更どうとも思わない」
調査員「……どうもありがとうございました」
 いったい何なんだ? こんなアンケート調査にどれだけの意味があるというのだ。しかも軽く頭下げただけで、何の土産も置かずに帰って行きやがった。愚妻も「え、何もくれなかったの?」と憤っていたぞ。この程度の質問をするために、わざわざバイトを雇って対面調査をする必要があるのか? ぜんぜん理解できない。

 食後、トッテナム・ホットスパー×シンブル・シチナウ(UEFAカップ1回戦第1戦)を観戦。シンブル・シチナウというのは、モルドバという国のクラブであるらしい(WSG別冊ではルーマニアとなっていたが)。実況は倉敷アナ、解説は久々に登場の杉山茂樹。マイナーな試合でも視聴者を何とか楽しませようとする2人の姿勢には頭が下がる。っていうか、彼らの場合はサッカーが好きで好きでしょうがないんだろうな。2度と見ることのないであろうシンブル・シチナウについても、一生懸命にウォッチングしていた。試合のほうはスパーズが2-0でリードしたところまでは覚えているが、気絶するように居眠りしてしまったので結果は不明。中継が退屈だったわけではなく、この時間帯はしばしば猛烈な睡魔に襲われるのである。

 目覚めてからは、ベティス×レアル・ソシエダ(リーガ第10節)を見る。実況はまたまた倉敷さん。彼が喋っていると、どんなカードでも見る気になる。昨季の途中でベティスを解任されたクレメンテが、こんどはソシエダの監督に就任。その初戦が古巣とのアウエー戦である。やり憎かろう。ベティスのほうは、選手も観客も「クレメンテにだけは負けたくない」という気迫が漲っておった。クレメンテは昔からビルバオ・ファンであることを公言していたらしく、同じバスクのライバルチームの監督を引き受けたことでも立場が悪くなっているらしい。なんだか生き方が不器用な人だ。代表監督まで務めるような人が、特定の贔屓チームを公言しちゃまずいだろ。試合は前半の1点を守りきったベティスが1-0で勝利。ソシエダのほうは頼みのボニージャが何もさせてもらえなかった。ボニージャというのは、リベルタドーレス杯決勝でパルメイラスに負けたデポルティボ・カリを一人で引っ張っていた選手であるらしい。来週、そのリベルタドーレス杯の録画中継があるので楽しみである。

11月11日(木)13:30 p.m.
 ふーん。平成11年11月11日か。ぜんぶ足すと6だな。足すなよ。J-WAVEでは、「11時11分11秒の午前の部は無事に終わりました」と言っている。その時間、「無事」じゃなかった人もきっといると思うけど。ほほー。その時間に婚姻届を出しに行った人も多いのか。人間、いろんなものにすがって生きていくのである。

 バレーボールのW杯なるものが行われている。何度か、横目で見た。やたら得点がたくさん入る競技になっていた。そーゆーことじゃないか。25点取るまでセットが終わらないんですね。サーブ権の有無に関わらず得点が入っている。ラリーポイント制というらしい。じゃ、いままでの「サーブ権」って何だったんだ? このルールだと、ボールを持ってる側がどちらかというと守備的になるという野球に似た構造になる。同じ競技で、ここまで「得点」のコンセプトをひっくり返していいものなんだろうか。
 それにしても、バレーボールを見なくなって久しい。三屋だ広瀬だ横山樹理だという時代までは見てたような気がするけど、たぶん「バボちゃん」なるものが登場して以来、縁遠いスポーツになったんだと思う。だから、一人だけ違う色のジャージを着た「リベロ」なる存在の定義も意味もいまだに知らない。しかし、バレー特有のあの喧噪感だけはいつまでたっても変わらんな。選手はぴょんぴょん、観客はきゃーきゃー。見てると頭痛くなる。でもアルゼンチンとクロアチアに勝ったのはえらい。ジャマイカは来とらんのか。

 マンチェスターU×レスター・シティ(プレミア第14節)は2-0でユナイテッドの勝ち。代表復帰で張り切るコールが2ゴールである。とくに前半の1点目がすばらしかった。P・ネビルのクロスをスールシャール(ソルスキア)がヘッドで流し、これをコールがマンガのようなバイシクルで仕留めたのである。レスターも一時はほぼ互角に戦っていたけれど、ゴール前で見せるユナイテッドの流れるようなパス交換はやはり見事の一語。この好調がトヨタカップまでもつだろうか。

 例によって移籍の噂話が飛び交ってるなー。いちいち真に受けてられんけど、ガンツのベネチア入りはかなり確度が高そうだ。ラバネッリはトッテナムに行くんだとか。そしてまたまた「クラウディオ・ロペス、ラツィオ入り」の報が。「来年6月から」とか言われると信憑性があるように聞こえるけど、どうだかな。ホントなら嬉しいけど。さらにロイ・キーンもユナイテッドとの契約終了後にラツィオ入り? うわお。カンケーないが、キーン、髪の毛伸ばしてくれないだろうか。髪形って、大胆に変えてもわりとすぐ見慣れるもんだけど、俺、松本人志とロイ・キーンの坊主頭だけはいつまでたっても馴染めないのである。

 ところで、ちと古い話題ではあるが、CL2次リーグの組み合わせが5日に決まっていた。

グループA
ポルト、H・ベルリン
バルセロナ、S・プラハ
グループB
ボルドー、フィオレンティーナ
マンチェスターU、バレンシア
グループC
バイエルン、D・キエフ
R・マドリード、ローゼンボリ
グループD
フェイエノールト、マルセイユ
ラツィオ、チェルシー

 というわけで、バルサは一転して楽なとこに入った。油断は禁物だけど、2位以内は問題あるまい。もっとも、ここにミランがいたらと思うとゾッとしなくもないな。グループBは混戦必至か。すでに国内リーグを放棄した感のあるフィオとバレンシアが同居してるのが面白い。グループCは順当ならバイエルン、マドリーだが、かなり不穏な空気も漂ってるね。マドリーは監督交代の噂もあって不安定(なんと後任候補にはクライフやグーリットの名前も取り沙汰されてるとか)。リーガでも中位をうろうろしているし、キエフ、ローゼンボリと不気味感いっぱいのチームを相手にするのは楽じゃないかも。そして問題はグループD。いやー、この組は全試合見たいぞ俺は。何とかラツィオ、チェルシーで決まってほしいものである。どういうわけか、俺はこの2チームが好きだ。共通点は、(1)ユニフォームが青系統、(2)監督が外国人、(3)レギュラーにブラジル人がいない、(4)国内リーグで一度しか優勝していない、(5)FKの名手(ミハイロビッチとゾラ)がいる、(6)中盤に「悪漢」(シメオネとワイズ)がいる、(7)4バックでSBの人材がCBに比べると地味め、(8)どこからでも得点できる(つまり絶対的なエースがいない)、(9)どちらかというと先行逃げ切り型(要するに勝負弱い)、(10)ホームが国の首都、といったところか。だからといって、とりたてて青が好きなわけでも外国人監督が好きなわけでもブラジル人が嫌いなわけでも首都が好きなわけでもないんだけど。

11月10日(水)16:20 p.m.
 投稿を2本(No.083&084)、掲載しました。ゲッチュアドリームさんは、以前の「元キングキリエンコ」さんです。平瀬について、愚妻は以前から「池上キミコ(漢字がわからん)説」を主張しておりました。「池上キミコ演じるところの沙悟浄」が正解かもしれません。正解ってこたないか。No.084は、「文末にお名前かペンネームを」という投稿規定を無視していましたが、メールのSubject欄に「投稿」とあったので、掲載しました。最後の段落は俺個人に向けられたもので、読者には意味不明ですが、「ここは私信」という注釈もないので、あえて編集しません。誤字・脱字も修正なし。というあたりで、この投稿者に対する俺の「気分」を汲み取っていただければ幸いです。

11月9日(火)
 バルセロナ×マラガ(リーガ第11節)を見る。どういうわけか最初からゆる〜いムードが漂っていたバルサは、前節のラ・コルーニャ戦に続いて序盤に2失点。さすがにマラガ相手なら逆転すんじゃねーかと思っていたのだが、ボハルデのゴールで1点返しただけで連敗を喫してしまった。ありゃまこりゃま。グアルディオラの徹底マークで攻撃の起点を封じてきたマラガに対抗して、ファンハールは後半途中からグアルディオラを引っ込めて敵を混乱させるという奇手を打ったのだが、これが裏目。「肉を切らせて骨を断つ」つもりが、自分の骨を断つ結果になっちまってやんの。これでバルサは、バジェカーノ、サラゴサ、ラ・コルーニャ、セルタに続いて5位。昨シーズンと似たような展開になってきた。去年はCL敗退後の猛チャージで最後はぶっちぎったけど、CLで優勝を狙える今季、その再現ができるとはかぎらない。次節、天敵バレンシアに負けるようなことがあると、いよいよムードが怪しくなるかもしれん。

 ボカ・ジュニオルス×インスティトゥート(アルゼンチンリーグ前期第?節)は、パレルモの2ゴールでボカの勝ち。負けたとはいえ、インスティトゥートは、とてもユニークなチームだった。解説の金田さんに言わせれば、「DFの3人以外は全員がドリブラー」。とにかくボールを持ったら、離さない。自陣の深い位置だろうと何だろうと、まず目の前の相手選手を抜きにかかる。敵はもちろん、味方にも奪われたくない、という感じ。そんなインスティトゥートが、金田さんは大層お気に入りのご様子だった。「真面目に解説するよりも、ビール飲みながら大笑いして見たいチームだね」だって。できれば、それを放送でやってもらいたい。水沼さんあたりをパートナーにしたら面白そうだ。

11月8日(月)
 ボローニャ×インテル(セリエA第9節)を観戦。なーんと、ここまで8試合でわずか4ゴールと呆れるほど得点力が枯渇していたボローニャが、3-0で完勝である。シニョーリの左足→アンデションの頭で2得点。よっしゃぁぁぁぁ。パリュウカ、ゼ・エリアス、ベントーラの元インテル組は嬉しかっただろうなぁ。それにしても、序盤戦であれほどの破壊力を見せていたインテルが、どーしてこーなるんだ? 故障中のヴィエリはベンチにも入らず、2トップはロナウド&サモラーノ。ロナウドは、「何かやってくれそうな雰囲気」ってやつが微塵も感じられない。でもインテル不調の原因は、ロナウドばかりじゃないんだろうな。覇気のないロナウドがキャプテンマークをつけているのを見て思ったんだけど、もしかしてインテルの抱えている最大の問題は「キャプテンシーの不在」なんじゃなかろうか。ラツィオにはネスタ、ユーベにはコンテ、ミランにはマルディーニと、それぞれタイプは異なるがキャプテンとしての役割をそれなりに果たせる人材がいる。でもインテルには見当たらない。強いて探せばサモラーノかペルッツィなんだろうけど……。ベルゴミの後継者を育ててこなかったツケが回ってきたってことなのか?

 3年ぶりに復活した伝統のダービーマッチ、トリノ×ユベントス(セリエA第9節)は、スコアレスドロー。なんだか、固いスルメが噛んでも噛んでも口の中で柔らかくならないようなゲームだった。どんなゲームだ。比喩は難しい。ボールが動く、誰かが倒される、ボールが動く、誰かが倒される、イエローが出る、選手と審判がもめる、ボールが動く、誰かが倒される、イエローが出る……そんなことの繰り返し。サッカーをつまらなくするにはどうすればよいか、というテーマに全員(審判も含めて)で取り組んでいるような感じだった。最終的にはダビッツとレンティーニが退場。せっかく倉敷&信藤コンビの中継だったのに、ひどく後味の悪い90分だった。しかし、これもサッカー、それもサッカーってことなんだろうな。妙に印象に残る試合、ではあった。

11月7日(日)
 Y夫妻、O一家来訪。椎茸のマリネ、ピーマンの肉詰め、フジッリの菜園風(野菜のごった煮ソース)、豚ロースの白ワイン煮でもてなす。ピーマンの肉詰めに味がなかった以外は、上出来。ローズマリーって奴は、なかなか使えるな。O家の長男Dぞお君(1歳)の旺盛な食欲に驚嘆。長女のK子ちゃんに遊んでもらい、セガレもご機嫌だった。我が家に到着するなりケータイで呼び出され、夫人を置いてひとり会社に戻ったYが気の毒だった。

 ラツィオ×ベローナ(セリエA第9節)は4-0でラツィオの楽勝。どうも俺は、好きになればなるほどそのチームの実力を過小評価する傾向があり、そのせいか世間で言われるほどラツィオが強いと思えなかったのであるが、このゲームでやっとその強さが確信できた感じ。安定感という点では、やっぱセリエの中でも図抜けてると思う。アルメイダ抜きの布陣でこれだけやれるんだから。前半の3点は、いずれも左CKから。1点目はヴェーロン。右足で蹴ったボールが、江川のカーブみたいな曲がり方をして直接ゴールインである。2点目もCKを蹴ったのはヴェーロン。1点目よりも遠くを狙い、サラスの頭にどんぴしゃり。3点目はネドベドのショートコーナーをまたまたヴェーロンが受けてクロスを上げ、フリーのネグロが頭でゲット。わざわざミハイロ親分にお出まし願わなくても、セットプレイで得点を重ねられるんだから素晴らしい。ちなみに後半の4点目は、シメオネのスルーパスを受けたボクシッチによるもの。もう少しでチームの勢いから取り残されるところだったボクシッチだが、ゴールが決められて何よりである。さて次節はローマ・ダービー。これと次々節のユベントス戦が、真価の問われる正念場だな。思えば昨季も、ローマ戦の次がユーベ戦だった。できればユーベ戦を睨みながらローマと戦ってもらいたいが、このダービーマッチだけはどうしたって「明日なき戦い」になっちまうんだろうなぁ。怪我やレッドカードだけは気をつけてほしいものである。

11月6日(土)
 大宮の健保組合運動場で、レリックス×ヨダキンボ(草野球テストマッチ=7イニング制)にレ軍の6番セカンドで先発出場。前回は5番サードだったが、今回はK社の新入社員(しかも高校野球経験者)が3人も参加したため、打順・ポジションとも地味な役回り。打撃成績は2打数無安打(左飛、三ゴロ)、守備率10割(二飛が一つあっただけ)で、6回裏からは監督と交代した。
 試合のほうは、

 ヨダキンボ 000 0004=4
 レリックス 000 0021=3

 という草野球にあるまじき緊迫した展開。惜しくも逆転負けを喫したが、すげー面白かった。6回表まで0-0なんて、草野球で経験したことないもんな。7回表なんか、ベンチで手に汗握ったね。1点返されて、なおも2死2-3塁。ここでレ軍投手は次打者をサードゴロに打ち取ったのだが、1塁への送球が逸れて逆転されてしまったのであった。そして7回裏。1点返したレ軍が、2死3塁という同点機を作る。次打者の打球は三遊間へ。これをヨ軍サードが横っ飛びで掴み、1塁へ矢のような送球。間一髪アウト。「大事な局面でのミス・好プレイが勝敗を分ける」なんて、ほんとに野球みたいだ。野球なんだけど。試合後、時間があまったので(4時間もグラウンドを押さえていたのだ)3イニングの練習試合。満塁の場面で代打に送り出され、ショート・オーバーの2点適時打を放つ。気持ちよかった。ヒットを打ったのは、2〜3年ぶりかもしれない。妻子を置いて一人で大宮まで運転したのだが、ナビゲーター不在にもかかわらず、行きも帰りも一度も道を間違えなかった。奇跡。

 日本×カザフスタン(五輪アジア最終予選)は1-3で日本が逆転勝ちを収め、シドニー行きを決定。一つぐらい「苦戦」しないと最終予選らしくないやね。平瀬の同点ゴールが決まったときに見せた無邪気なガッツポーズ(ガッツダンス?)で、トルシエはけっこう日本国民のハートをグッと掴んだんじゃなかろうか。欲を言えば、俺としてはこの試合でコータの姿を(ベンチでもいいから)見たかった。呼ばれては帰され、呼ばれては帰されで、なんだか気の毒。こうなると、なんで彼がコパに送り出されたのか、ようわからんな。

 オーストラリア×フランス(ラグビーW杯ファイナル)を見る。 オーストラリアの優勝。つまらん。この大会の白眉は、なんといってもNZ×フランス戦だった。

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