東京市民活動コンサルタントArco Iris 緊急情報コーナー


在日アフガン難民問題関連
トピックス・時評・エッセイ


 
 
 在日アフガニスタン難民問題は、以前から日本の劣悪な難民政策の中で常に問題になっていましたが、大きな注目を集めるようになってきたのは、9月11日の米国同時多発テロ事件以降、アフガニスタンが米国の報復戦争の大きなターゲットになってきたからです。 
 また、在日アフガン難民問題は、以前からずっと問題になってきた、行政当局がなんでもできることになっている「出入国管理及び難民認定法」(入管法)や、日本の極めて閉鎖的な出入国管理体制に端を発している問題でもあります。 
 このコーナーでは、在日アフガン難民問題に関連する論文・エッセイなどを、執筆者の許可を得た上で掲載して行きたいと思います。本ホームページ作成者、稲場雅紀による論文もあります。
 

○在日アフガン難民問題と関連した論文・エッセイなど
 
 2001年入管法改定案の政治性 (古屋 哲さん)
  今国会で、入管法の改定が審議されています。
  来年のサッカーワールドカップをにらみ、「フーリガン」入国拒否にかこつけて、
  国際会議に働きかけるNGO/NPOの活動家なども排除できる内容になっています。
  大阪で外国人労働者への連帯運動を続けてきた古屋哲さんの分析です。
 
 
○本ホームページ作成者 稲場雅紀による論文・エッセイなど
 

 難民たちの「拒絶の意志」は誰にも止められない
 〜「ニッポンノミライ」を治者の視点から読み解かないために〜

 青土社発行「現代思想」2002年11月号に、本ホームページ管理人が執筆した論考が掲載されました。
イラン人ゲイ難民・シェイダさんのサポートを軸に、国家にとってではなく、私たちにとって難民問題とは何なのか、
ということがテーマとして設定されている論考です。


 アフガニスタン・グリーンガイド 牛久収容所旅行案内
  2001年11月27日、アフガニスタン難民申請者4名が牛久収容所に移管されました。
  牛久収容所は、「先進国」日本の中で最もディープな場所の一つということができます。
  「ウシク」という地名は、いまや日本を訪れるアジア・アフリカ・ラテンアメリカの人々にとって、
  京都や奈良に劣らない知名度を持っているかもしれません。そこにまつわる、消すに消せない記憶とともに……。
  今後、牛久に収容される人や、サポートを行う人のために、ウシク収容所の旅行案内を作ってみました。
 
 在日アフガニスタン難民と「タリバーン後」のアフガニスタン
 〜日本政府は「タリバーン政権崩壊」を難民不認定の理由とするな〜
  2001年11月14日、タリバーン政権がアフガンの首都カーブルから撤退、北部同盟軍が入城しました。
  しかし、アフガン少数民族の最大の迫害者だったタリバーン政権の崩壊は、
  ハザラ人の迫害はなくなることを意味するわけではありません。
  ハザラ人はタリバーン支配に先行する内戦期に、タジク人など他民族からの迫害も強く受けており、
  ハザラ人たちは、他民族による迫害を再び生むのではないかという恐怖を感じながら、緊張の中を生きています。
  日本政府は、タリバーン政権の崩壊を難民不認定の理由にすべきではありません。
 
 在日アフガニスタン難民問題の現段階(2001.11.13筆)
  法務省による在日アフガニスタン難民申請者の拘束・強制収容は、  
  逆に多くの人々の目を、日本の劣悪な難民政策に引きつけました。
  東京地裁民事第三部は、アフガン人9名のうち5名の収容停止を決定。
  これまでの経緯と現状を、簡潔にまとめました。
 
 イスラーム原理主義の軌跡と現在〜「9.11事態」との関わりから考える〜(2001年10月19日筆)
  ウサマ・ビン=ラーデンやタリバーン政権……イスラーム原理主義は、いまや世界
  情勢の台風の目となっていますが、日本では必ずしも、適切な分析がなされていま
  せん。イスラーム原理主義の歴史と現在に本ホームページ作成者が切り込みます。
 

 イスラーム社会と同性愛者〜我々が変わらなければ、彼らも変われない(2002年8月31日筆)

  現代イスラーム社会と西欧世界とのひとつの対決点が、同性愛を巡る問題です。
  この論考は、本ホームページ管理人が中心的に関わっているイラン人ゲイ難民・シェ
  イダさんの裁判の証拠資料として翻訳したものに解説をプラスしたものです。「宗教
  の問題」と割り切れない現代世界の分断と矛盾が、じつはこの問題にも影を落として
  いるのです。

 難民・移民にとって日本とは?(2002年4月17日筆)
  これまた本ホームページ管理人がシェイダさんとの関わりの中で書いた文章です
  ちなみに、シェイダさんはこのあと、無事に、立派に法廷での証言をやり抜きました。

 

○在日アフガン難民問題関連ニュース短信

 エジプトで同性愛者23名に懲役刑(2001年11月15日筆)
  アフガニスタンのタリバーン政権や、サウディ・アラビア、さらにはイラン・イス
  ラム共和国など、イスラーム原理主義政権の国々においては、同性愛者は厳しく弾
  圧されていますが、世俗国家が国是のはずのエジプトで、今年5月から同性愛者へ
  の厳しい迫害が行われています。(ニュース短信)
 
 国際イラン人難民連合による、ニューヨークテロ事件への声明(2001年9月24日)
  2001年9月11日に米国ニューヨークで発生した同時多発テロ事件について、欧米
  に亡命したイラン人たちで作る組織「国際イラン人難民連合」(Hambastegi,
  International Federation of Iranian Refugees)は、「テロを終わらせること
  が出来るのは民衆のみ」という趣旨の声明を発表しました。

 

 



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