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Review: Holshouser, Bennink & Moore: Live In NYC; Michael Moore Quartet: Amsterdam
2012/04/15
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
Holshouser, Bennink & Moore
Live In NYC
(Ramboy Recordings, #29, 2011, CD)
1)Hararavo Bilo 2)Truthiness / Families Be So Mean 3)Snowdrift 4)Kerfuffle / I Never Knew 5)Bilbao Song 6)Rivulet / Balfa Waltz
Recorded live at Drom, 2009-10-25.
Michael Moore (clarinet, bass clarinet, alto sax, melodica), Will Holshouser (accordeon), Han Bennink (drums).

自身のトリオ (Clean Feed からリリースがある) や David Krakauer Klezmer Madness で知られる accordion 奏者 Will Holshouser と、 Instant Composers Pool 界隈の活動で知られるベテラン Michael Moore と Han Bennink の 3人によるトリオは、 数年前から度々ライブを行っていたが、やっとCDをリリースした。 Clusone 3 の Ernst Reijseger (cello) を Holshouser に置き換えた編成で、 それと共通するような感覚。 新しい試みという程ではないが、 ドシャメシャになる演奏とメロディアスかつ軽快な演奏の同居もひょうきんに感じられるアルバムだ。

オープニングのマダガスカルの伝承曲に基づく “Hararavo Bilo” は 南アフリカの kwela を思わせるような軽快さも楽しめるし、 エンディングの cajun waltz の “Balfa Waltz” の少々 klezmer 風味も面白い。 しかし、Frank Sinatra の歌った “I Never Knew” や Kurt Weill の “Bilbao Song” の ようなスタンダード曲の料理というか解体の仕方に、彼ららしさを感じる。

Michael Moore Quartet
Amsterdam
(Ramboy Recordings, #27, 2011, CD)
1)Round & Round 2)Seven 3)Hilletjesbrug 4)Lusty Bike 5)Not Yet 6)Door 7)Patterns In Nature 8)Fence 9)Rub It In 10)Creeley 11)Ballad 12)Amu Lu Silenziu
Recorded in het Muziekgebouw, Amsterdam, NL 2010-02-16.
Michael Moore (alto saxophone, clarinet, bass clarinet), Harmen Fraanje (piano), Clemens van der Feen (bass), Michael Vatcher (drums, percussion).
Michael Moore Quartet
Easter Sunday
(Ramboy Recordings, #30, 2011, CD)
1)Cool, Simmering 2)Acceptance 3)Suleika 4)Kosmikey 5)Rua Amarga 6)Evguth 7)Woefsjla 8)Tilgitl 9)It Might As Well Be Spring
Recorded in Bimhuis Amsterdam, 2011-04-24.
Michael Moore (alto saxophone, clarinet), Harmen Fraanje (piano), Clemens van der Feen (bass), Michael Vatcher (drums, saw, percussion).

2008年に Fragile (Ramboy Recordings, #25, 2008, CD) をリリースした4tetも、去年、立て続けに2タイトル、アルバムをリリースしている。 端正で優しい音色の clarinet と piano (Mats Eilertsen Trio でも活動する Harmen Fraanje) は相変わらずだ。

といっても、淡々と繊細だった Fragile に比べ、 Amsterdam は Moore の clarinet もキーキーとアウトな音になることもある 強さ (といっても激しい熱演には程遠いが) も見せる演奏。

一方、Easter Sunday はソフトな演奏だが、 少々 minimal に感じられる展開があり、 反復を強調するかのような reeds や piano のフレーズが時折耳を捉える。 例えば、オープニングの “Cool, Simmering” の前半や、 変則的なアクセントでビートを刻む “Evguth” などが気に入っている。 この4tet では初のスタンダード曲の録音となる “It Might As Well Be Spring” も、エンディングでほっとさせるような所がある。 こんな感じで、この4tetによる3タイトルのアルバムの中で最も楽しめた。