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Review: Dorsaf Hamdani: Barbara-Fairouz
2015/02/09
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
(Accords Croisés, AC159, 2014, CD)
1)La Solitude 2)Atini Nay Wa Ghanni 3)Gare de Lyon 4)Al Bint El Chalabeya 5)Dis, Quand Reviendras-tu? 6)Baadak Ala Bali 7)Nantes 8)Zourouni 9)Ce Matin-là 10)Addeysh Kan Fi Nas 11)Le Soleil Noir 12)Jerusalem (Zahrat Al Madaen) 13)Göttingen
Direction musicale: Daniel Mille. Création: 2014.
Dousaf Hamdani (chant), Daniel Mille (arrangements, accordéon), Lucien Zerrad (arrangements, guitare, oud), Mohamed Lassoued (violon, oud), Lofti Soua (percussions).

Princesses du Chant Arabe - Oum Kalsoum, Fairous & Asmahan (Accords Croisés, AC144, CD, 2012) [レビュー] でアラブ歌謡の女性歌手3人を取りあげたチュニジアの女性歌手 Dorsaf Hamdani の新作は、 1950年代に活動を始めた2人の女性歌手、フランスの Barbara とレバノンの Fairouz を取りあげたもの。 Fairouz は前も取りあげられていたが、アラブ歌謡ではなくシャンソンの Barbara と合わせて どうなることかと思いきや、accordéon と guitare/oud を中心としたミニマルなバックと Hamdani の落ち着いた歌声で見事にまとめあげた作品だった。

出だしのメリスマ効かせた短い詠唱から、guitar のアルペジオに導かれるように 柔和な歌声ですっと歌い出す “La Solitude” でぐっと掴まれる。 arbara の歌ったフランス語シャンソン曲の歌い方も、渋いというより優しく落ち着いた歌声が魅力的で、むしろこちらに惹かれた。 Fairouz の歌ったアラブ歌謡も、簡素な guitar と accordéon の伴奏で、メリスマも控えめに落ち着いた歌声で歌われると、 アラビア語が判らないせいか、イベリア半島かどこか folk のよう。 Barbara の歌と Fairouz の歌が交互に歌われるのだけど、そんな歌声ろアレンジもあって統一感があった。

quanoun や ney が伴奏に無いせいか、アラブ歌謡色は薄め。 oud が入るとやはりアラブ風に聴こえるのだが、Fairous の曲より、 Barbara の “Ce Martin-là” や “Le Soleil Noir” のアレンジでハマっていた。 それも面白かった。