フランスのjazz/improvの文脈で主に活動する Joëlle Léandre の約20年ぶりの来日です。 非公開の『Max Summer School in 藝大 2004』 のための来日でしたが、 急遽、関東一円でいくつかのライブが開催されたので、最終日の 内橋 和久 とのデュオを観てきました。 Léandre のライブを観るのも四半世紀ぶり [鑑賞メモ]。 今回は前座約30分の後、休憩の後、2回の短い区切りを入れての3曲約1時間の即興のライブでした。
Joëlle Léandre の contrabass は、アンプに繋ぐだけでエフェクト、プリペアドは無し。 全くピチカートしないわけではないものの弓弾きが主で、ネックの方を叩いたり弾いたり弦を緩めたりしつつ、鈍く擦り響く音を繰り出します。 一方の 内橋 和久 はプリペアドな electric guitar の音をエフェクト通して響かせたり、daxophone を弓弾いたり。 二人の鈍く響く音が被りがちだなと感じることが多かったので、2曲目頭のマイク仕込みの daxophone を箸で叩いたビョンビョンいう増幅された音や、3曲目頭の contrabass のピチカートでの響き印象に残りました。
会場にも50人前後の観客が入り、外は35度近い炎天で空調の効きもいまいち。
Léandre はひどく汗をかきつつ合間に「サウナのよう」と言いつつの演奏でした。
会場となった、アトリエ第Q藝術は成城学園前から徒歩5分程度、
日本画家、高山辰雄画伯の住居・アトリエを改装して2017年9月にオープンしたアートスペース。行くのは初めてでした。
民家・アトリエ改装ということで趣のあるスペースを期待していましたが、
ホールは天然光は入らず剥き出しの合板で覆われた空間でした。
音響や照明をしっかり制御してのライブやパフォーマンス向きのスペースでしょうか。
前座の 浮 [Buoy] は acoustic guitar 弾き歌いの女性シンガーは初耳でしたが、
electronica 以降の繊細な音、声を使う indie folk。
違う文脈で聴けたらよかったかもしれませんが、今回は取り合わせがよくありませんでした。