展示は作品発表というより、レジテンス期間中のリサーチ活動の結果としての プロジェクト・プロポーザルやワークショップのドキュメント。 作品を観るという意味では少々肩透かし。
タムラサトル [関連レビュー] が参加しているので、 何をしているのかな、という興味で足を運んだわけですが。 彼の秋葉原の街中でのインスタレーション・プラン、 ガードレールを接点に使う「中央通りのための接点」や水車で動かす「水マシーン」など、 実現したら面白そうだなあ、と。 で、在廊していたタムラ氏と話することができたのですが、 中村 政人 氏に約10年余前にやった『秋葉原TV』の立体版のようなものをやりたいと考えているとのことで、 AIR 3331 はそのための準備という意味合いもあるとのこと。 今回展示されていたプロポーザルのようなプロジェクトが、その美術展で実現することを楽しみにしたいものです。
鈴木 昭男 『音点』は、 「聴く演奏」ということで、秋葉原のあちこちの音を聴いて回るようなプロジェクト。 時間がなくて、指定の場所まで行って聴いて回ることはしませんでしたが。 サウンドスケープ物ということで、John Cage: 49 Waltzes For The Five Boroughs [レビュー] を連想させられるところも。 こちらも、ちょっと気になるプロジェクトでした。
『巡回型アーティスト・イン・レジデンス成果発表「Move arts Japan」展』 が併催されていたですが、そちらも作品発表というよりリサーチ結果報告に近いもの。 AIR 3331 ほどひっかかるものに出会えなかったのが少々残念でした。