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Review: 『「AIR 3331」 (3331 Artist in Residence Program) 展 vol. 2』 @ 3331 Arts Chiyoda (美術展)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2012/02/12
3331 Arts Chiyoda
2012/2/4-2/19 (火休). 12:00-19:00.
鈴木 昭男, 西山 美なコ, タムラサトル.

展示は作品発表というより、レジテンス期間中のリサーチ活動の結果としての プロジェクト・プロポーザルやワークショップのドキュメント。 作品を観るという意味では少々肩透かし。

タムラサトル [関連レビュー] が参加しているので、 何をしているのかな、という興味で足を運んだわけですが。 彼の秋葉原の街中でのインスタレーション・プラン、 ガードレールを接点に使う「中央通りのための接点」や水車で動かす「水マシーン」など、 実現したら面白そうだなあ、と。 で、在廊していたタムラ氏と話することができたのですが、 中村 政人 氏に約10年余前にやった『秋葉原TV』の立体版のようなものをやりたいと考えているとのことで、 AIR 3331 はそのための準備という意味合いもあるとのこと。 今回展示されていたプロポーザルのようなプロジェクトが、その美術展で実現することを楽しみにしたいものです。

鈴木 昭男 『音点』は、 「聴く演奏」ということで、秋葉原のあちこちの音を聴いて回るようなプロジェクト。 時間がなくて、指定の場所まで行って聴いて回ることはしませんでしたが。 サウンドスケープ物ということで、John Cage: 49 Waltzes For The Five Boroughs [レビュー] を連想させられるところも。 こちらも、ちょっと気になるプロジェクトでした。

『巡回型アーティスト・イン・レジデンス成果発表「Move arts Japan」展』 が併催されていたですが、そちらも作品発表というよりリサーチ結果報告に近いもの。 AIR 3331 ほどひっかかるものに出会えなかったのが少々残念でした。