蛍光灯を使った楽器オプトロン (optron) で知られる 伊東 篤宏 [関連レビュー 1, 2] の個展は、 町工場か倉庫の跡と思われるスペースでの、いくつかの立体の小品と、大きなインスタレーションからなる展覧会だった。 チカチカと点滅する蛍光灯とノイジーな音からなる展示は、相変わらず。 その少し粗い作りのインスタレーションなど、天井高い飾り気無い町工場跡風の空間にに合っており、 原宿 VACANT などで観たときよりも好印象。 古いメタルの羽の扇風機が回るときのカンカンとたてる音の刻むビートもあってか、音楽として聴いてもいても取り付き易い。 椅子に座って、ひとしきり聴いてしまった。
会場となった XYZ collective は、 世田谷の弦巻通り沿い向天神橋近くに2011年7月にオープンした アーティスト運営のオルタナティヴスペース。 ディレクターは、COBRA、松原 壮志朗 と 服部 円。 ちなみに、今回の展覧会は XYZ collective のメンバーである アーティストマネジメントオフィスの SNOW Contemporary によるもの。 天井の高い空間で、一部はロフト風に上下に区切ってスタジオ等に使用しているよう。 高く開口するシャッターもあったが、 今回の展覧会ではその脇の高さ1m幅50cm程の扉を出入口にしていた。 また、今回は時間が遅かったので入らなかったが、 隣には time spot café+studio という カフェらしきスペースもある。