東京芸術劇場のTACT FESTIVAL 2026で、この舞台を観てきました。
フランス出身で National Centre for Circus Arts (CNAC) では flying trapaze (空中ブランコ) を専攻としたという Liam Lelarge と、 スイス出身で CNAC で学び Cyr wheel を得意とし衣装も手がける Kim Marro という、サーカス・アーティストのデュオです。 2人とも粗く団子にまとめた髪にルースなタンクトップ、ショートパンツにスニーカーというラフな姿で、 背丈体格も含めて性別不明の (名前や英語のプロフィールから推測すると Liam は男性、Kim は女性ですが) 同じような姿で、パフォーマンスしました。
ロープで囲んだ長めの楕円に近いステージに、長径方向の両側に席を配置し、 2人ピッタリ並んで半時計周りに歩きながらパフォーマンスを繰り広げていきます。 ほとんど音響効果は使わず、時折、感傷的なエレクトリック・ギターのフレーズを響かせます。 最初は歩きながら抱き合い身体を絡み合わせ、それぞれの片足で歩いたり、三本足になったり、 次第にアクロバットやコントーションで使うような複雑な組みを使い、 2人の4本の手、もしくは、4本の足で歩いたり、時には転がるように、動き続けました。 衣装や小道具を用いず2人の身体だけを使い異形の生物を想起させるイメージを作り出して行きます。 そして、ラスト、衣装を裏返すとラメがびっしりの姿となり、 その状態で2人で組んで丸くなり、タイトルの通りボール (boule) となって、転がります。 2人が退場した後も歪んだミラーボールが転がり、その余韻を残しました。 身体を組み合わせてシュールな身体イメージを淡々を作り出していく所は面白く感じましたが、 タイトルのボールのイメージがそこから浮いてしまったようにも感じました。
TACT とは Theater Arts for Children and Teens の略で青少年向けの舞台芸術祭ですが、 サーカス、マイム、コンテンポラリーダンスやオブジェクトシアターの演目が多く毎年楽しみにしています [2023年の鑑賞メモ]。 東京芸術劇場が設備更新中で休館中は野外のみで [2025年の鑑賞メモ] で、 開館した今年から劇場公演が戻りましたが、結局観たのはこれだけでした。 ゴールデンウィーク中はSHIZUOKAせかい演劇祭/ストレンジシードもあるので、両方がっつり観るのは厳しいものがあります。