ゴールデンウィーク後半5月5日は昼に池袋西口へ。 大人も楽しめる演目が並ぶ東京芸術劇場のゴールデンウィーク恒例の子供向けパフォーミングフェスティバル TACT (Theater Arts for Children and Teens) Festival を今年も観てきました。
フランスの絵本作家 André Hellé [関連する鑑賞メモ] の挿絵で有名な Claude Debussy の子供のためのバレエ音楽 La boîte à joujoux 『おもちゃ箱』 (1913; 1919初演) [関連する鑑賞メモ] を、 TABATHA の 岡本 優 が振付演出したものです。 TABATHAの作品もロー磨秀の演奏も観たことはなく、予備知識はフライヤ程度。 形にバリエーションあるものの黒づくめ (後半色が入りますが) の衣装にタトゥーやメイクもゴス風味という、かなり意外な『おもちゃ箱』でした。 そんなビジュアルに合わせてストーリーも例えばホラー的に変えてくるかもしれないと期待して展開を追っていたのですが、そこまでではありませんでした。
ひびのこづえ [鑑賞メモ] の衣装を用いたダンスを4作品を上演する企画 『DANCE 4』 も 2022年 [鑑賞メモ] に続いて開催されたので、 観たことのある『UP AND DOWN』、『Piece to Peace』以外の2作品を観ました。
2023年3月25, 26日に富山オーバード・ホールで発表された新作で、 チューリップ、合掌造り、立山連峰、黒部渓谷や富山湾など、富山の名物に着想したダンス作品です。 着想が俗っぽ過ぎないかと思いつつも、それは起点に過ぎずに、ひびのこづえ的な世界観に持って行ってしまう所はさすがです。 バルーン使いも巧みに幻想的な世界を作り出した海の場面が特に目を引きました。
福岡市科学館の特別展『マンモス展 その「生命」は蘇るのか』の関連企画として制作、上演 (2020年2月15,16日) された作品です。 その展覧会で展示されたサハ共和国の永久凍土から発掘された冷凍マンモス (ユカギルマンモスの頭部) などに着想し、 その復活プロジェクトを人類の進化と重ねて衣装とダンスが作られているとのことでした。 マンモスから宇宙へというよくよく考えると飛躍のある展開を、 川瀬 らしからぬスペースオペラ映画を思わせる音楽、ひびのの 造形の統一感とそれに着想したダンスで、まとめていました。