今年の年明け早々に観た
『Tokyo Contemporary Art Award 2024–2026 受賞記念展「湿地」』 (東京都現代美術館, 2025) が良かった [鑑賞メモ]
梅田 哲也 ですが、
パフォーマンス作品も観たいと思っていたところ、早速機会があったので、足を運びました。
杉並区立の公共劇場 座・高円寺 の指定管理者が今年4月付けで NPO法人劇場創造ネットワーク から 合同会社syuz'gen に変更され、芸術監督 に シライケイタ が就任した新体制での最初の公演となります。
座・高円寺 の 建物全体を使った移動型パフォーマンス、というか、
コンセプチュアルでブリコラージュ的でサウンドを効果的に使ったインスタレーションにセリフも演技も控えめながら演劇的演出が付いたバックステージ・ツアーという趣でした。
現代美術の文脈で知った作家という先入観もあると思いますし、
ストレンジシード静岡で移動型パフォーマンスを色々観た後ということもあると思いますが、
例えば、建物への作り込みこそ控えめですしナビゲーターも付きますが、
作品の一部なのか判断に迷うような微妙に不穏な物の配置や不自然な人の動きなど、
目 [me] のインスタレーションを観る体験に近いものを感じました [鑑賞メモ]。
コンセプト的には「劇場の記憶」の継承と「記憶の継承」の装置としての劇場、というものがあったようですが、
2009年の開館からどのような公演を主催してきたかといった表向きの歴史を辿るのではなく、
「劇場創造アカデミー」修了生・在学生やカフェや事務所で働くスタッフなどの比較的私的なエピソードを拾うかのよう。
しかし、最も印象に残ったのは、地下3階稽古場での「ここは水源だった」というセリフ。
いかにも武蔵野台地の小規模な「窪」地形に建っているとは思っていましたが、そうか、ここは桃園川支流の水源か、と。
そんなセリフに触発されて、帰りは高円寺駅へ直行せず、川跡を辿ってみました。
中央線高架の南側にまわると、いかにも川跡らしい路地が環七まで続いています。
環七通りを渡った先には、不自然なビルの切れ目と駐車場があり、この南側のビル裏から南に向かって暗渠の痕跡が続きます。
そのまま南下して桃園川緑道まで、期待以上にわかりやすく暗渠跡は続いていました。
桃園川跡は、半世紀ほど前の1970年代半ば、中野坂上に住んでいた幼稚園から小学生にかけて、よく歩いたものでした。
当時はコンクリート板で蓋をした暗渠の上に遊具が並んでいるだけでしたが、緑道として整備されて綺麗になったと思いつつ、こんなに狭かったか、と感慨深いものがありました。