今回のコレクション展は「食」がテーマ。
「食」をテーマにした写真でもこれだけ多様なアプローチがあるか、という楽しみ方ができた展覧会でした。
そんな中では、結果としてシャープな白黒写真が集まった第二章が、最近の好みでしょうか。 解体中のサッポロビール恵比寿工場を捉えた 宮本 隆司 [鑑賞メモ] はもちろん、 山田 實 の戦後アメリカ統治下1960年代の沖縄をリアリズム、かつシャープに捉えた写真も良さも実感しました。 また、収蔵後初展示という 竹谷 出 の2000年代のリアリズム的なシャープな白黒写真に、この世代にこの作風の写真家がいたのか、と驚かされました。
1960年代に渡米し、ビデオアート、実験映画の文脈で活動している作家の回顧展的な個展です。
コレクション展等で観たことはありましたが [鑑賞メモ]、まとめて観るのは初めてです。
抑圧的な主婦の置かれた立場などジェンダーをテーマにしたフェミニスティックな作品が多いのですが、 象徴的な場面、イメージを切り出して示すような《主婦の一日》 (1977) や《Make Up》 (1978) のような作品の時は良いのですが、 1980年代から1990年代のスケッチのような寸劇の短編、さらに中編の劇映画のような作りになるにつれて、 映像やプロットがテーマを直接的に説明するようなものになりがちで、そこに単調さを感じました。 むしろ抽象的、象徴的もしくは質感を強調するとような映像を使っている作品の方が良かったでしょうか。
ワンフロアの展示室をカーテン等で区切った程度でほとんど遮音されていなかったので、
ヘッドホンで音を聴かせる形の展示もありましたが、会場内で音声がかなり干渉しあっていました。
また、広く響かないようにするためか、スピーカーで音を出すものについてはかなり音を絞っていたものもありました。
音声やその音量も映像作品の鑑賞体験として重要なので、その点は残念な展示でした。
そもそも、展示されていた作品を合わせると数時間にわたる量になるので、ギャラリーでの立見や丸椅子程度に座る程度の状態で全て見通すのいうのは、体力的にもかなり困難なものです。
インスタレーションではないシングルチャネルのビデオ作品はホールでの上映にした方が良かったのではないかと思いましたが、
そもそも、興味を引かれたものについて何本か集中して向き合うくらいの観方であればこのような展示がちょうど良いかもしれません。
B1F展示室では Nikon Small World / NIKON JOICO AWARD展『ミクロの世界 -生命(いのち)の未来を照らす-』。
JOICO
NIKONの顕微鏡の歴史や顕微鏡の仕組みに関する展示と、NIKONが主催する顕微画像コンテスト受賞作品展示を合わせたもので、企業博物館的な展示でした。
展示を観ていて、小学生の時に親が買ってくれた(学習用の)顕微鏡で観察してみたりしていた時があったことを思い出し、少し懐かしく思いました。