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旅のアルバム
南ドイツ・スイス・北イタリアの旅
①オーバーアマガウ、フュッセン(南ドイツ)
②メーアスブルグ、マイナウ島(南ドイツ)、シュタイン・アム・ライン(スイス)
③チューリッヒ、ルツェルン(スイス)  ④コモ、ベルガモ(北イタリア)


今回はミュンヘンから入り、南ドイツのアルペン街道沿いの美しい街からスイス、
北イタリアの興味深い街をいろいろと訪ねました。
街全体が美しい壁画で彩られていたり、中世にタイムスリップした様な街並み、
初めて聞く地名もあるかと思いますが、知らない場所での街歩きには新しい発見があり、
これも楽しみの一つです。 アルプス山麓の湖水と森に囲まれた美しい街をご紹介します。



ピンク色のラインが今回の旅のルートです。

Page1

南ドイツ
オーバーアマガウ、フュッセン、
ガルミッシュ・パルテンキルヒェン


地名をクリックしてお好きなところからもご覧になれます
オーバーアマガウ、フュッセン(南ドイツ) Page1
メーアスブルグ、マイナウ島(南ドイツ)、シュタイン・アム・ライン(スイス) Page2
チューリッヒ、ルツェルン(スイス) Page3
コモ、ベルガモ(北イタリア) Page4


オーバーアマガウ
アルプスの山々に囲まれた小さな村ですが、家々の壁が美しいフレスコ画に彩られ、まるでおとぎの国の様です。ここでは10年に1度、村人たち総出で「キリスト受難劇」が上演されます。
1632年、ドイツでペストが猛威を振るう中、この村では被害が奇跡的に少なく、信仰篤い村人たちは神に感謝を込めて、1634年から今日まで受難劇を上演し続けてきました。 また、木彫りの村としても有名で、キリスト生誕などのテーマの作品が多く、村のショーウィンドウが美術館の様です。 
  「赤ずきん」のお話のフレスコ画
絵の題材は寓話や宗教画、花模様など多種多様。普通の民家なので、外からちょっと拝見。他にも「ヘンゼルとグレーテル」の壁画の家もありましたが、残念ながらピンボケでした。

   フレスコ画について
「フレスコ」とはイタリア語で「新鮮、生乾き」という意味で、壁面に漆喰を塗り、漆喰が生乾きの間に顔料を塗り重ねて絵を描く手法。やり直しはきかない。
漆喰の上に描くと、絵の表面が水に溶けない炭酸カルシウムに覆われる為、保存性が良い。 
ヴァチカン システィーナ礼拝堂の「最後の審判」(ミケランジェロ作)はその最高峰。
村中が美しい壁画で飾られている

メルヘンの様な可愛いらしいお店

カワイイ木の玩具がいっぱい!

木彫りのお店

「最後の晩餐」の木彫り

三猿「見ざる言わざる聞かざる」も発見!
三猿は日本だけでなく、アンコールワット等にもあり、Three wise monkeys として世界的にも知られています。

屋根にも十字架を背負った
木彫りの人形が・・・

レストランもメルヘン

ドイツらしい胡桃割り人形や木製のクリスマスグッズ
11月初めなのにもうクリスマス飾り? ヨーロッパでは11月中旬頃
から飾り付けが始まりますが、ここでは1年中売っています。
大きいくるみ割り人形がお出迎えのケーテ・ウォルハルトというお店が有名。(左上)

溢れんばかりの花で飾られたホテル

看板も素敵!
          受難劇場

10年に1度、村人総出でキリスト受難劇が上演される劇場。
NHKで「アルプス 世界最大の村芝居」というタイトルで放映されたことがあります。 10年に一度の大イベントですから、なかなかチケットは手に入らないそうです。
ノイシュヴァン・シュタイン城の近くに、こんなに可愛らしい村があったのですね。
バイエルン州など南ドイツの民家ではこの村の様にフレスコ画の壁画が
描かれているところが多いです。
ガルミッシュ・パルテンキルヒェン
オーバーアマガウから南へ約15kmの所に、ドイツ最高峰「ツークシュピッツェ」(2962m)の登山口の町ガルミッシュ・パルテンキルヒェン」があります。 (ミュンヘンから普通列車で1時間25分)ドイツ・アルプスの観光基地として夏は登山やハイキング、冬はスキーやスケートで観光客が絶えません。パルトナッハ川を挟んで、西側のガルミッシュと、東側のパルテンキルヒェンの2つの町でできています。(1936年冬季オリンピック開催時に2つの町が合併しました。)
ガルミッシュ・パルテンキルヒェン駅の西側に、バイエルン・ツークシュピッツェ登山鉄道駅があり、そこから登山鉄道、途中からロープウェイに乗り換えて頂上まで行くことができます。
登山の時間まではありませんでしたが、ガルミッシュ・パルテンキルヒェン
のホテルで1泊することになりました。

スープが塩辛くてびっくり! そのままではとても
飲めないのでお湯で薄めて頂きました。
現地の人は平気なのでしょうね。

ホテルにも木彫りの聖人像

カルトッフェルズッペ 
 (ジャガイモのポタージュスープ。日本人には塩辛い。)
フランツィスカーナー・ヴァイスビア Franzishaner Weissbier
小麦麦芽が主原料のフルーティで爽やかな味。修道院で 造られるミュンヘンの老舗ビール。修道僧のマークで有名。)
シュヴァイネブラーテン カリフラワー&ポテト添え(バイエルンの代表的な豚肉料理。ポテトが塩辛かった。)
④チョコレートムース ラズベリー添え (中ボール1杯ぐらいの量で、ボリュームたっぷり。)
アルプスの山岳地帯は塩辛い味付けが多いのかと心配しましたが、この時だけで、この後は大丈夫でした。ドイツ料理は日本料理に比べると塩辛いと云われますが、日本でも東北地方は味付けが辛めと云われるように、寒冷な地域に暮らす人は寒い冬に体温を維持しようと多めに塩分を取る習慣があるのでしょう。
豚肉料理はバイエルン地方の名物ですが、シュヴァイネブラーテン schweinebratenschweine「豚」braten「焼く」という意味で、直訳すると「焼き豚」。オーブンで焼いたドイツのポピュラーな豚肉料理です。
schweine(豚)ノイシュヴァンシュタインNeuschwansteinNeuschwan白鳥stein石)のschwanに似ていますが、schwan「白鳥」。綴りは似ていますが随分違いますね。
味付けは地域や各家庭で異なりますが、郷土料理はその地域の産物や文化を知る上でもとても興味深いです。

次はバイエルン地方のハイライト「ノイシュヴァンシュタイン城」をご紹介します。
フュッセン
ドイツ・ロマンチック街道の最終地フュッセンから東へ数kmのところに、
美しい白鳥城「ノイシュヴァンシュタイン城」があります。

ディズニーランドの城のモデルになった「ノイシュヴァン・シュタイン城」はあまりにも有名ですが、その美しさは何度訪れても感動的です。バイエルン王ルートヴィッヒ2世の数奇な人生と共に語り継がれてきたこの城は多くの人々の関心を集め、映画や書物にもなっています。

初めてノイシュヴァン・シュタイン城を訪れた時、城から見えるルートヴィッヒ2世が幼少期に過ごしたホーエンシュヴァンガウ城アルプ湖まで行ってみたいと思ったのですが、叶いませんでした。今回はどちらもゆっくり見ることができましたので、この2つの城とアルプ湖(Alpsee)をご紹介します。
ガルミッシュ・パルテンキルヒェンから
フュッセン郊外のノイシュヴァンシュタイン城へ

霧に包まれ幻想的な風景

アルプスの麓に麗しの白鳥城「ノイシュヴァンシュタイン城」が見えてきました。 15年前と同じ風景です。

お城近くの教会も懐かしい!
ノイシュヴァンシュタイン城下のホーエンシュヴァンガウに到着。アルプ湖が見えてきました。
アルプ湖 Alpsee

白鳥城だけあって、白鳥はこの景色にぴったり!

水が澄んでいてとてもキレイ
ホーエンシュヴァンガウ城
アルプ湖畔にたたずむ「ホーエンシュヴァンガウ城」


この「シュヴァンガウ」とは「白鳥の里」の意味で、ルートヴィッヒ2世の父マキシミリアン2世が狩りの館として再建した城。 ルートヴィッヒ2世は少年時代をこの城で過ごしました。では、白鳥にまつわるお城まで登ってみましょう。
城のあちこちに騎士伝説を描いた壁画が絵が描かれています。
ルートヴィッヒ2世は少年の頃ワーグナーの「ローエングリン」を観て感動し、
後にお城に召喚することになります。

庭にも美しいの壁画(キリストを抱くマリア、
この絵の右下に白鳥がいます)

中庭にある白鳥の噴水
周囲をバイエルンの森に囲まれたホーエンシュヴァンガウの町とアルプ湖が見下ろせます。

白鳥を抱きかかえる男

ライオンの噴水も美しい
 

ホーエンシュヴァンガウ城から見えるノイシュヴァンシュタイン城
ルートヴィッヒ2世は毎日ここから建設中の
ノイシュヴァンシュタイン城を眺めていたことでしょう。
ノイシュヴァンシュタイン城

バイエルン王ルートヴィッヒ2世が造り上げた夢の城「ノイシュヴァンシュタイン城」
名前の通り、白鳥を連想させるこの白亜の城は世界で最も美しい城と云われています。1869年着工、多額の費用をかけて建設したものの、1886年王の突然の死で未完のままに残されています。
残念ながら、王が滞在したのはわずか172日でしたが、今でも世界中の旅人を魅了しています。
謎の死をとげたルートヴィッヒ2世とはどんな人だったのでしょうか。
◆父マキシミリアン2世の死により、18歳で若くして第4代バイエルン王となったルートヴィッヒ2世。
幼少期にはゲルマン神話や騎士伝説の物語を読んで過ごしたが、それらから大きな影響を受けた。
◆ルートヴイッヒは美少年を愛し、女性を嫌っていたと云われるが、親戚のオーストリア皇后エリザベート だけは心を許す仲で、エリザベートは妹のゾフィーを王妃として推薦したが、婚約したものの挙式の延期、 延期で、結局婚約は解消された。
◆1864年、少年期から心酔していたワーグナーを召喚し、パトロンとなって優遇したが、家臣の反対を受け、 翌年ワーグナーはスイスへ退避する。 
◆王は執務を嫌うようになり、中世の憧れを具現化した夢の城ノイシュヴァンシュタイン城をはじめ、ヴェルサユ宮殿 を模したヘレンキームゼー城、大トリアノン宮殿を模したリンダーホーフ城等を建設。
◆1866年普墺戦争(プロイセン対オーストリア)が勃発。バイエルンはオーストリア帝国側に付き参戦すが、 敗れ、多額の賠償金を支払うことになる。築城と敗戦の賠償金で国家財政は逼迫する。
◆1870年普仏戦争で弟オットーが精神を病み、ルートヴィッヒはますます現実逃避するようになる。
家臣たちは危惧を感じ、王の廃位を計画。
◆1886年王をベルグ城に軟禁し、廃位となる。 叔父のルイボルトが摂政。
◆翌年、シュタインベルグ湖で医師と共に水死体で発見される。
(ルートヴィッヒは自分の死後はノイシュヴァンシュタイン城を壊すように遺言していたが、ルイボルトは城を壊さず地元住民に開放。 現在ではバイエルン地方の文化財とされ、随一の観光資源となっている。)
ワーグナーのオペラ「ローエングリン」は白鳥の騎士伝説として知られていますが、ルートヴィッヒはこのオペラを大変好み、城内にはワーグナーのオペラを題材にした壁画や部屋が多く造られています。
「ローエングリン」の壁画と白鳥の焼き物の居間、「トリスタンとイゾルデ」の壁画の寝室、ワーグナーの歌劇を上演するために作られた大広間等、正にワーグナーの音楽に捧げた城です。 最大の見どころでもある黄金の玉座の間は未完に終わり、結局王はその玉座に着くことはありませんでした。

ちなみに、「ローエングリン」の「婚礼の合唱」はだれもがよく知っている「結婚行進曲」 (♪ ソードードドー、ソーレーシドー ・・・ ♪)ですね。ただ、これは愛する二人の永遠の別れを題材にしているので、結婚式にはメンデルスゾーンの結婚行進曲の方がよいかもしれませんね。

巨額の費用を投じて建てられた夢の城に王は殆ど住むことができませんでしたが、今では世界中の人々の注目の城となり、多くの人が訪れています。城としては100年以上も人々に夢を与えてくれているのですね。これからもこの白鳥城は人々に愛されていくことと思います。

お城の裏側から撮影。 前回は右画像の
マリエン橋から撮影しましたが、
今回は工事中の為通行禁止。

マリエン橋
(ここからの眺めがお城の絶景ポイント)
残念ながら今回は工事中。
こんな所から撮っていたとは!

馬車に乗って上ることができます。
こちらが15年前に撮ったマリエン橋からの
ノイシュヴァンシュタイン城

お城正面(左)と側面 
(マリエン橋の反対側から)

お城の門を入場。
右側のらせん階段を上って行きます。

お城から見えるアルプ湖ホーエンシュヴァンガウ城(右)
残念ながら城内は撮影禁止。
唯一OKだった、お菓子の器具↓と廊下→。

美味しいクッキーが作れそうですが、
使わずじまいだったようです。
厨房もピカピカの銅鍋が並んでいました。

お城から見えるフォルッゲン湖シュヴァンガウの町並み (湖の左奥がフュッセン)
お城の南は険しい山々が迫っていますが、北は長閑な風景です。
ヴィース教会 (世界遺産)
ヴィース(weis)とはドイツ語で草原の意味ですが、草原の中に立つ、正しく「草原の教会」。
外観は地味な教会ですが、中に入るとそれは息をのむほどの華麗な装飾!
15年前、初めてこの教会を訪れた時、その壮麗な装飾の素晴らしさに感動!!
ヨーロッパ随一の美しいロココ様式の教会ですが、ここには奇跡の伝説があります。

1738年、ある農家の夫人が近郊の修道院の「鞭打たれる姿のキリスト像」を貰いうけたところ、
そのキリスト像が涙を流したという。この噂が「ヴィースの涙の奇跡」として広まり、巡礼者が
農家に集まる様になった。 1740年、草原の小さい礼拝堂(現在のヴィース教会の傍に立つ)に
「鞭打たれる姿のキリスト像」を移したが、巡礼者は増える一方で、一般からの寄付を募り、
1746年にヴィース教会が建造され、1757年に完成。1983年、ユネスコ世界遺産に認定される。

ヴィース教会 右の小屋が旧礼拝堂

「鞭打たれる姿のキリスト像」
が初めにあった礼拝堂
初めの小さい礼拝堂の内部(右画像) →

涙を流したという「鞭打たれる姿のキリスト像」
に集まる巡礼者の絵が描かれている
ヴィース教会内部

華麗な装飾の祭壇

天井画は「天から降ってきた宝石」
とも讃えられている。
もっと近くに寄ってみると ⇒


「鞭打たれる姿のキリスト像」
涙を流したと言われる
「鞭打たれる姿のキリスト像」
   
パイプオルガンも美しい
教会周辺の草原の馬
長閑な景色です
フュッセンでの昼食
 
やっぱりドイツはソーセージが定番。この地方の独特の味です。
付け合せはポテトとザワークラウト(キャベツの酢漬け)。
デザートはリンゴのクリーム&アイス添え。

山岳地域だけに、鹿の角の飾りが多い。
夕食はオーストリアのホテルで。フランス料理の様で、盛り付けも繊細です。
フリターテンズッペ。この地方でポピュラーな細切りクレープの入ったコンソメスープ。
②ビールはオーストリアのポピュラーなビール(MOHREN)で飲みやすい。
ツァンダー・フィレ・モイニーレ(カワマスのムニエル)。魚の上の泡はミルクのホイップ。
④チョコレートムース、ホオズキ&ベリー添え



この辺りはドイツ、オーストリア、スイスの国境周辺で、宿泊はオーストリアのホテルでした。
次ページ(Page 2)は メーアスブルグ、マイナウ島(南ドイツ)、
シュタイン・アム・ライン(スイス)

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(フュッセンから西へ100km、ドイツとスイスの国境にあるボーデン湖の島と湖畔の町)

     

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