ローマ 
       
      今回は2度目のローマなので、前回行かなかった場所を個人で巡り、ローマを再発見! 
      ローマ市内でありながらヴァチカン市国に属している「サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂」、 
      ミケランジェロにより再構築された、古代大浴場跡の「サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会」、 
      特に「バルベリーニ宮(国立古典絵画館)」での絵画鑑賞の時間をたっぷり取りました。 
      幸いにも絵画の撮影はOKでしたので、有名な絵画を沢山ご紹介します。 
             
      (ローマ観光の定番、コロッセオやフォロ・ロマーノ、パンテオン、ナヴォーナ広場、 
      スペイン広場、トレビの泉、バチカン等は前の「イタリアの旅」をご覧ください。) | 
    
    
      
 
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              まずは「テルミニ駅」からスタート! 
       
       
       
       
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      テルミニ駅付近、線路横の遺跡 
      この建物が、リキニウス家の庭園内にあった為、 
      「ミネルヴァ・メディカ神殿」と名付けられたが、 
      実際は4世紀に建てられた、泉の精ニンフを祭る 
      「ニンファエウム」と言われている。 | 
    
    
      | 駅の近くにも古代ローマ遺跡がゴロゴロ。さすがはローマですね。 | 
    
    
        
      「マッジョーレ広場」の水道橋&城壁 
      (画像右奥の白い門が「マッジョーレ門」) 
      →→ 
      この門から西北に延びる通りをまっすぐ1.4km進むと 
      「サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂」 
       
       
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      「マッジョーレ門」 
      古代ローマ時代には「プラエネスティーナ門」と 
      呼ばれた。(テルミニ駅から線路沿いに南東に1.4km) 
      
        
          
            起源は、52年に第4代皇帝クラウディウスがクラウディア水道と新アニオ水道を完成させた時、街道を横断する為、造ったアーチ橋。 
            ”自然を制覇して水道を建造した”皇帝の勝利を記念した凱旋門。 
            3世紀、皇帝アウレリアヌスがローマ水道の水道橋を最大限利用して、アウレリアヌス城壁を作る。この凱旋門も城壁に組み込まれ城門となる。 | 
           
        
       
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      | サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂 | 
    
    
      
  
      356年夏、法王リベリウスが 「数日のうちに雪が降る地に聖堂を建てよ」 との聖母のお告げを夢で聞き、 
      真夏の雪の奇跡の場所に聖母マリアに捧げる「サンタ・マリア・マッジョーレ」を建てたと伝えられている。 
      毎年8月5日のミサに、天井から白い花びらがまかれ、「真夏の雪」が再現される。 
       
       
      「サンタ・マリア・マッジョーレ」は「偉大なる聖母マリアにささげられた聖堂」の意で、教皇が建築させた 
      ローマの四大バシリカ(古代ローマ様式の聖堂。サン・ピエトロ大聖堂も含まれる)の1つで、 
      敷地はヴァチカン市国に属す。 13世紀のモザイク、15世紀の鐘楼、18世紀のファザード、 
      バロック様式の後陣など、時代も様式も様々だが、全体のバランスがよく保たれている。 | 
    
    
      
 
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      天蓋に覆われた「主祭壇」 
      フェルディナンド・フーガ作  
      右奥が「マリアの戴冠」↓ | 
      
  
      主祭壇の見事な天蓋 
       
       
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      主祭壇奥の天井モザイク画「マリアの戴冠」 
      右側のキリストは「われ汝を玉座につかせん」と書かれた 
      書物を持ち、マリアの頭に冠を載せている。 | 
    
    
      
  
      祭壇下にある、この教会で最も貴重な聖遺物。 
      キリスト誕生の際に寝かせた、かいば桶の木片 
      がこの中に収められている。 | 
      
  
      この遺物の前で祈る法王の像(大理石) 
       
       
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      中心廊の36本の大理石の柱と 
      金色に輝く花の格子天井 | 
      
  
      マリア様がキリストを抱く美しいステンドグラス 
       
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      パオリーナ(ボルゲーゼ)礼拝堂 
      法王パウロ5世(ボルゲーゼ家出身)がマリア様のイコンを納める為に建てた。 
      中央に見えるのがキリストを抱くマリア様のイコン。 (主祭壇の左側廊) | 
    
    
      
 
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            「聖なる扉」(PORTA SANTA) 
        
      聖年の年だけ開けられる。この扉をくぐると、 
      カトリック教徒は免罪される。 | 
    
    
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      「マッシモ宮」(ローマ国立博物館新館) 
        
      古代の彫像、モザイク、フレスコ画中心に展示。 
      迷いましたが、時間の関係で、こちらはパスして、 
      バルベリーニ宮(国立古典絵画館)を鑑賞。(後述) | 
            マッシモ宮のすぐ北に見えるのが 
      「ディオクレティアヌスの浴場跡」 
        
       
      ↓ | 
    
    
      
   
      「ディオクレティアヌスの浴場跡」 
      周りにはゴロゴロ遺跡が転がっていて、浴場跡の遺構は博物館になっている。 
       
      この浴場は298~309年、ディオクレティアヌス帝の命により建設。 
      一度に3000人が利用できた。内部はバジリカ(集会所)を中心に各種の浴槽、 
      運動室等を備え、周囲には美しい庭園が広がり、ローマ市民の憩いの場所だった。 | 
    
    
      大浴場跡の壮大な教会 
       「サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会」  
       
      ローマ時代の浴場跡に晩年のミケランジェロが設計。 
      天使と殉教者に捧げる為、建てられた。(1562年) 
      廃墟の様な外観からは想像もつかない、優美で壮大な教会。これは古代文明から大きな 
      影響を受けたミケランジェロが最大の敬意を払い、オリジナルを重視した為と言われている。 
       
      
        
          
              
            左の扉:キリストの復活 (教会入口) | 
              
            右の扉:受胎告知の彫刻 
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            | 左右の扉はポーランドのイゴール・ミトライの作(2006年) | 
           
        
       
      ローマ時代の浴場とミケランジェロ建築の教会、現代彫刻の扉が見事に調和している。 
       
      では、左の入口から入ってみましょう。 | 
    
    
      
 
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      | ローマ時代のバジリカを生かして建てられた。天井が高く、教会内部の大きさに驚く。 | 
    
    
      
  
      高い円屋根(キューポラ)の天井 | 
    
    
        
       
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      「洗礼者聖ヨハネ」の頭部の彫刻 
      こちらもイゴール・ミトライの作(2006年) | 
    
    
      | 優美な教会内部 | 
    
    
      
 
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      教会隣接の資料室の外には遺構が残る。 
      ドア上に「ディオクレアヌス浴場」と書かれている。 | 
      
  
      資料室の絵画 
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      サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会前の 
      「共和国広場」 | 
    
    
      
  
      広場の周りの建物は、 
      浴場を囲んでいた壁の半円を利用したもの。 | 
      
  
      広場中央の「ナイアディの噴水」 
      4人の妖精が水を吹き上げる。 | 
    
    
      ヨーロッパではよく見かけるロータリー、慣れていなくて渡るのが怖かった。 
      この「共和国広場」から伸びる大通り「ナツィオナーレ通り」を進んで行く。 | 
    
    
      
  
      「市立展示館」を右に曲がって | 
      
  
      ガード横の階段を上ると | 
    
    
      「クィリナーレの丘」 
        
      ここまで来ましたが、目的の「バルベリーニ宮」が見つからないので、 
      この公園にいる人にお聞きしたら、このすぐそばでした。 
      起伏があるので、分かりにくかったですね。 | 
    
    
      「バルベリーニ宮」のある「クァットロ・フォンターネ通り」に出てきました。 
      そこでまず目についたのは? | 
    
    
      | ↓ | 
    
    
      「バルベリーニ宮」傍の4つ角の「クァットロ・フォンターネ」(4つの噴水) 
       
      この交差点は、教会を巡る巡礼者にとっては、S.M.マッジョーレ大聖堂のオベリスクと城門「ピア門」 
      を見渡せる重要な地点だったので、シクストゥス5世は4つ角に1つずつ噴水を作らせた。 | 
    
    
      
  
      最高の女神 Juno(ユノ) | 
      
  
      ナイル川の神 Nilo(ニロ) | 
    
    
      | 4つ角の「4つの噴水」の2つ | 
    
    
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      「バルベリーニ宮」(国立古典絵画館) 
       
      バロックの二大巨匠ベルニーニとボッロミーニによる建築で、バロックを代表する建築の1つ。 
      この館の主は、豪商の一族から法王に上りつめたパルベリーニ家のウルバヌス8世。 
      法王就任により、自らの富と権力を誇示すべく、この館の建築を考案。 1627年建設着手。 
      1893年、コルシーニ家からの作品寄贈により、この館に国立古典絵画館が創設された。 
      1949年政府がバルべリーニ家からこの館を買い上げ、コルシーニ宮、コロンナ宮、 
      バルベリーニ家、キージ家のコレクションを統合し、現在の国立古典絵画館となる。 
       
      この館は映画「ローマの休日」で、アン女王(オードリー)が滞在し、脱出する大使館として 
      登場します。 建築的にも興味深い美しい宮殿で、名画の数々を鑑賞できるおすすめスポットです。 | 
    
    
      
    
      やっと「バルベリーニ宮」を見つけました。 | 
    
    
      
  
      左右に翼部を張り出すヴィッラ風館 | 
    
    
      
  
      バルベリーニ宮の前庭 | 
      
  
       
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      2F大広間の天井画 「神の摂理の勝利」 
      ピエトロ・ダ・コルトーナの傑作 | 
    
    
      
  
      聖母子の絵が集められた部屋 | 
    
    
        
      壁、天井全てが絵画 
       
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      「ヘンリー8世の肖像」 
      ホルバイン作 
      ヘンリー8世は、6人の妻を娶り、離婚の為、 
      英国国教会を作り、多くの臣下と妻を処刑した 
      暴君として有名。教科書にも出てきた肖像画ですね。 | 
    
    
      
  
      「ベアトリーチェ・チェンチ」 
      グイド・レーニ作 
      このモデルは父親殺しの罪で処刑される少女だが 
      父親の家庭内暴力が原因だった為、当時のローマ 
      市民から減刑を求める声が大きかったと言われる。 | 
        
      「マッダレーナ」 
      グイド・レーニ作 
      「マッダレーナ」とはマグダラのマリアのこと。 | 
    
    
      
  
      「フォルナリーナ」 ラファエロ作 
      ラファエロの恋人と言われる女性 | 
        
      「読書するマッダレーナ」 
      ピエロ・ディ・コジモ作 | 
    
    
      
  
      「聖カテリーナの神秘的婚姻」 
      ロレンツォ・ロット作 
      ローマ時代、アレキサンドリアの才色兼備の王女カテリーナは 
      キリスト教に改宗し、幻の中でキリストと結婚した。皇后や多くの 
      人々をキリスト教に改宗させたが、皇帝マクセンティウスの怒り 
      を買い、斬首刑となり、殉教する。 | 
    
    
      
  
      「瞑想する聖フランチェスコ」 
      カラヴァッジョ作 | 
      
  
      「我アルカディアにもあり」 
      グエルキーノの傑作 
       
      ラテン語の成句で、「理想郷アルカディア 
      にも死は存在する」という意味。 | 
    
    
      
  
      「ホロフェルネスの首を切るユーディット」 
      カラヴァッジョ代表作 
      リアルで残酷なシーンが印象 
      的なカラヴァッジョの作品。 
      
        
          
            旧約聖書外典に登場する、未亡人ユディトが将軍ホロフェルネスの首を切る場面。 
            ベツリアの町に住む未亡人ユディトは、大変美しく、神への信仰が厚かった。ユディトは、ベツリアの町を包囲したアッシリア軍の将軍ホロフェルネスに近づき、酔いつぶれて寝込んでしまったホロフェルネスの首を切り落とし、首をベツレアの町に持ち帰った話。 | 
           
        
       
       
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      「ナルキッソス」 
      カラヴァッジョ代表作 
      日本のカラヴァッジョ展でも観ました! 
       
      水を飲もうとかがみこんだナルキッソスは、 
      水面に映る自分の姿に恋をしてしまい、 
      やつれ果て、息絶えて、水仙となるという 
      ギリシャ神話。「ナルシスト」の語源。 
       
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      祭壇画「キリストの洗礼」、「羊飼いの礼拝」 
      エル・グレコ作 
      これらと非常によく似た絵がプラド美術館とトレドのタベラ施療院にある 
      サン・ファン・バウティスタ礼拝堂にあるが、はたして原画はどちらなのか? | 
    
    
      
  
      「聖母子像」 
      ドメニキーノ作 
      ラファエロにも似ている。 | 
      
  
      「最後の晩餐」 
      ヴァランタン・ド・ブーローニュ作 
      (カラヴァッジョの影響を受けた画家の一人) 
      イエスの前に描かれているのはヨハネ。 | 
    
    
      
 
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        各部屋に豪華な天井画 | 
      
  
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      廊下の天井画も素晴らしく、壁にも 
      絵がぎっしりと展示されている。、 | 
      
  
      廊下の天井画 
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      美しいバルベリーニ宮での名画鑑賞、お疲れ様でした。 
       
      鑑賞を終えて門を出ると、目の前で自転車レースが行われていました。ビックリ! 
      この下り坂、気持ちいいでしょうね。 | 
    
    
      
 
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      この坂を下った大通りを左に進んで行くとトレビの泉があるはずです。 
      でも、疲れたので冷たいジェラートが食べたい! | 
    
    
      
  
      チョコレートの老舗「Venchi」(イタリア語ではヴェンキ)発見! 
      壁いっぱいに流れているのはチョコレート。 
      「ローマの休日」気分で、ジェラートをオーダー。 最高のお味でした!  | 
    
    
       
      この辺りは人が多く行き交っていて、どっち方向かわからなくなって 
      しまいましたが、行ったり来たりしてやっと「トレビの泉」に辿り着きました。 
      以前来た時よりも、随分きれいになっていました。 
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      トレビの泉 | 
    
    
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      「南イタリアの旅」 如何でしたでしょうか。特に、2度目のローマには是非おすすめしたいスポットを 
      ご紹介しました。 絵画の好きな方はバルベリーニ宮(国立古典絵画館)に是非行ってみられるとよいです。 
      長いページをご覧頂き、ありがとうございました。 次はスイスの旅です。お楽しみに! | 
    
    
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