この手の問題はどのメーリングリストでも起こります。人数が多くなればなおさらです。ケースバイケースの多い問題ですが、本質的な点を見極めるのが管理人としては大切です。
暴言によるトラブルが起きたときは、「バカ」という言動がいけないといった言い回しを追求しても解決しません。そればかりか、「バカと言ってはいけないのか」、「放送禁止用語はダメなのか」といった、まったく本題とはかけ離れた言い合いに流され、いつのまにか管理人の監督能力を問われてしまうなど火に油を注ぐ結果を招いてしまい収拾がつかなくなるからです。まず管理人がすべきことは、問題の起きた一連の話の経緯を把握します。そうすると、なぜバカというような言動が出てきたのか見えてきます。たとえば、元の話があまりにも反対意見をもつ人を挑発する内容であったり、極度な否定をするものであれば、心情としてバカと言いたい気持ちを抱くかもしれません。そのときは必ずしも「バカ」と言った人だけを責めるわけにはいきません。一方、まったく根拠のない突然のいいがかりで「バカ」と書きなぐってくればこれは暴言した人による一方的な個人的主観を押しつけたものとなり、バカという表現を問題とするのではなく相手を愚ろうする言動そのものはいけない旨をはっきり管理人として主張します。
大切なことは、言い回しを追求するのではなく大勢の人のいる場では価値観が自分とは反対の人もいるという認識を持ってもらうよう説得するところにあります。メーリングリスト上では不服だからと言いがかりをつけたり、不愉快にさせる言動は慎み、相手を尊重した上で自分の意見を述べる必要性を訴えてください。元発言であまりにも人を否定するような内容であればそのメールを書いた人の行為についても気をつけるよう呼びかけます。
できるなら、ML上で当事者同士の和解を実現できるのが望ましいですが、少なくとも今回のトラブルを再発させない方法としてMLで起きたことはMLで解決するのが後々有効となります。今度は管理人だけではなく他の参加者も協力して仲裁を手助けしてくれます。
<参考ページ>
知っておくとよいメーリングリスト運営のツボ
管理人の腕を磨くには?
2003.2.9 更新