(
Tzadik, TZ4014 / Spectrum 14, 2016, CD)
1)Menina
2)Trovao
3)Kong
4)Bala
5)Tarde
6)Hammer
7)Aguidavi
8)From The Belly
9)T Rex Constitution
10)Love Song
11)Under The Influence
12)Menina Interlude
Recorded 2014-2015.
Cyro Baptista (percussion, vocals),
Vencent Segal (cello),
Ira Coleman (bass),
Tim Keiper (kamel ngoni, drum set);
Romero Lubambo (guitar) on 4;
Kevin Breit (mandoline archestra) on 3,6;
Ikue Mori (laptop) on 9;
Brian Marsella (shahi banjo, andes #25F, fender rhodes) on 5,7;
Cabello (percussion) on 7;
Cadu Costa (guitar, clarinet) on1,4,5;
Leni Stern on 8;
Amir Ziv (drums) on 9; etc.
Cyro Baptista はブラジル出身ながら1980年代以降ニューヨークで活動するパーカッション奏者。
John Zorn の Tzadik レーベル界隈を中心に jazz/improv の文脈での活動が目立つが、
よりメジャーなミュージシャンのセッションにも多く参加している。
この新作は4tetを核にしたセッションを集めたもの。
その 4tet のメンバーとしてフランスの cello 奏者 Vincent Segal が参加している。
Bumcello [鑑賞メモ]、
最近は Ballaké Sissoko とのデュオ [鑑賞メモ] で知られる Vincent Segal だが、
その独特な cello の響きが十分に楽しめる。
kamel ngoni の音色あって西アフリカ風に聴こえたり、
澄んだ acoustic guitar にブラジルっぽさを感じたり、
ゆったり弓引きの cello の曲に地中海の音風景が浮かび上がるようだったり、と、
時には percussion の中心のアブストラクトな展開もあったり。
どこかのようでどこでもない jazz/improv 的な前衛 folk/roots アンサンブルとして楽しんでいる。
New Zion w. Cyro
1)BrazilJah
2)Chalice Pipe
3)Mystics
4)Sunshine Seas
5)Growing Grow
6)Onda
7)Ranking
8)Lamb's Bread
9)Samba Jahmekya
Produced by Jamie Saft and Christian Castagno.
Dub Mixes by Christian Castagno.
Jamie Saft (keyboards, guitars, electric bass),
Cyro Baptista (percussion, vocals),
Brad Jones (acoustic bass),
Craig Santiago (drums, nyabinghi drum);
Vanessa Saft (vocals) on 4.
やはり、John Zorn の Tzadik レーベル界隈を中心にニューヨークの jazz/improv の文脈での活動する
Jamie Saft 率いる New Zion Trio。
彼らの3作目に、Cyro Baptista が参加している。
ジャズピアノトリオをヘビーにダブワイズな音処理を美しく合わせ込んだ音楽で知られる New Zion Trio で、
この新作でも “Growing Grow” や “Lamb's Bread” など、そういう曲も楽しめる。
しかし、この新作はピアノの澄んだ音がほとんど聞こえない展開が増え、
そういう所では Bill Laswell / Jah Wobble あたりのプロジェクトに近くなってしまったよう。
一方で、“Chalice Pipe” や Vanessa Saft の歌をフィーチャーした “Sunshine Sea” など
Cyro Baptista の持ち込んだブラジル風味も生きた曲もあり、こういう曲をもっと演って欲しかった。