Thomas Strønen Time Is A Blind Guide
2000年前後からjazz/improvの文脈で活動するノルウェーの打楽器奏者 Thomas Strønen のアコースティックなグループでの公演です。 今までも度々来日していて、Food [鑑賞メモ] や Humcrush [鑑賞メモ] などエレクトロニックなグループのライブを観る機会はありましたが、 このグループを観るのは初めてです (2024年にも来日していますが見逃し)。 会場は神社境内内にあるホールですが、特に宗教色や伝統色の濃い空間ではなく、 温かみのある照明とウッディな内装のニュートラルな方形の落ち着いた雰囲気のスペースです。 奥中央に演奏スペースを設け、半ば囲むように客席を配置していました。 休憩を挟んで前半後半、さらに、アンコール込みで2時間のコンサートでした。
今回のグループ Time Is A Blind は既に ECM から3作のアルバムのリリースがあり、 クラシカルなピアノ四重奏団から音域を低音にずらして打楽器を加えたようなアコースティックな編成もあり、 そのアルバムからは室内楽的な jazz/improv. の印象を強く受けていました。 実際、内部奏法やピチカートも交えた繊細なピアノや弦楽器の音出しに、 Strønen のスネアのリムショットやカウベル、ウッドパーカッションなどを用いた柔らかい音で歌うように打楽器音をそえる所など、それらしい演奏を聴かせる展開もありました。
もちろん、それだけでなく、 Strønen の弱目の音で細かく刻むようなリズムの上にピアノや弦楽器が少々メカニカルなフレーズを散りばめる生演奏 electronica 的な展開や、 もしくは、ジャズピアノトリオ的な伴奏にヴァイオリンがフォーク的なフレーズを歌う展開など。 特に、前半の後の方でしょうか、ピアノとドラムスの強く手数多めのやりとりが浮び上がり free jazz のピアノトリオにも近づいた演奏を聴かせた時など、そういう面もあったか、と。 演奏している所を実際に見ているからわかりやすいということもあると思いますが、 そんな各パートの役割分担というかアンサンブルの組み合わせの自在さを楽しみました。