カナダ・ケベック州モントリオールを拠点として活動する現代サーカスのカンパニー Cirque Éloize の6年ぶりの来日です。 2013年の iD (2009) の際は観なかったのですが、 ネットで断片的に見る Cirkopolis (2012) の映像、写真や評判がかなり良さげなので、一度観ておこうかと足を運んで観ました。
西部劇の舞台としても知られるサルーン (19世紀アメリカ西部の酒場) をテーマとした “A Musical Acrobat Adventure” です。 キャラクター設定はありましたが、起承転結を感じるようなストーリーは無く、 サルーンに集う群像を技を繋ぐ世界観として使ったような演出でした。 サルーンを思わせるセットを使い、 いわゆる country & western の有名曲やそれ風のオリジナル曲の生演奏を交えながら、 acrobat な技、Chinese pole, Cyr wheel, aerial acrobat, juggling, teeter board などの技を見せていきます。 女性パフォーマーはカンカン嬢2名、カウガール1名の3名、男性パフォーマーの方が多い、西部らしい男臭くも力強い雰囲気が楽しめた舞台でした。 今年3月に、George Balanchine (choreo.): Western Symphony [鑑賞メモ] を観たこともあり、 舞台芸術の舞台としてのサルーン、枠組みとしての西部劇の使い勝手の良さに気付かされました。
といっても、最も印象に残ったのは Cyr wheel や aerial を演じたカウガール (キャスト表が配布・掲示されていなかったので出演者が不明なのですが、おそらく Shena Tschofen)。 最初のうちは violin を弾きつつ歌っていたので acrobat のような技をしないだろうと思っていたので、その意外さもあったように思います。 Cirque Éloize の共同創設者の一人に Cyr wheel を2003年に発明した Daniel Cyr がいただけあって、 やはり Cyr wheel は Cirque Éloize の看板芸です。
前の週に Cie l'Oublié(e) / Raphaëlle Boitel: La Chute des Anges [鑑賞メモ] を観たばかりだったので、 Cirque du Soleil [鑑賞メモ] ほどでは無いものの、 やはりエンターテインメント色が濃いショーだと実感することもできました。