羊通信 1996.6.8〜12.18


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■鯛のお頭・・・   96/12/18

 鯛のお頭つきは、文字どおり目出たい。

 ご祝儀の時に出される鯛は目出たいものの代表選手である。
 そして、それは実際、ご祝儀そのものよりも大切でさえあるものなのだ、とゆーことをご存知かな。

 これまた文字どおり晴着姿が目立つハレの場で、鯛は大切な意味を持って出されてるワケですが、これには、ふかーい意味があります。

 まず、鯛は“精進落とし”という重要な行為の主役なのである。
 精進というのは聖なる状態を生み出すことで、掃除(そうじ)の語源でもある言葉。
 ハレの場、聖なる儀式の準備をすることで、またまた文字どおり精進(そうじ)することは、キレイにすることなのだ。

 では、精進落としとは?

 もちろん、文字どおりキレイを落す、ハレを落す、祝儀を終えることなのである。カンタンでしょ。

 つまり、鯛というのは“肉を食べてケガレ、現実に戻ること”を象徴しているワケですネ。
 それは、浮ついたお祝い気分から現実に戻るための、大切なキッカケなのですよ。
 現実に戻るための料理こそ、いちばん大切で、ありがたいモノとされてきたとゆーコト。
 なんたって、現実がすべての前提なんだからさ。
 リアルがね、リアル。

 これを唯物論というのだろう。
 大切なコトは、美味しいメシや、つないだお手ての温もりのなかにあるのであって、祭壇や題目や国会議事堂のなかにあるのではないコトはご存知のとおり。

 知ってるよね、そんなこたァ。


■1800円のカモ・・・   96/11/30

 「心を亡くすこと」を一文字で現すと「忙しい」という字になります。なんて漢字は意味深くしかもダイレクトなんでせうか!

 今日も朝からパスタを茹で、自家製ミートソースを作り、コーヒーを入れて、仕事の前からおやつタイム気分でマイペース。百恵ちゃんのおウチ方面までブラブラ散歩。お気に入りのペットショップでカメの浮島を発見してウ〜ンと納得するなり、嬉しいなり。水に浮くカメの休息所です。コリャ、便利だワイ。カメを飼っている人に伝えてあげなきゃと思ったけど、陸ガメには関係ないし、水ガメは冬眠のはずだし、ま、春の情報とゆーことか…。しかし、店の前では大きなカメが4匹モソモソ日向ぼっこ中。アレ、冬眠じゃないんでしょーか。ああ、日本のカメですね。草ガメと石ガメ。日本のカメはこの位の寒さでは冬眠しないのだろーか?
 カメの隣じゃ、一羽1800円のカモががぁがぁ餌を食べてます。おお、高い鴨南蛮食べるより経済的だなぁ、とか考えてしまったボクは、忙がしくもないのに心を亡くしていたんだろーか。ゴメン、カモよ。リーズナブルなお値段とかわいいキャラクターで無事生き抜いてくれたまえ。


■サイトのメンバー・・・   96/11/22

 ここのサイトはどんなメンバーでやってるのかって、問合わせが幾つかありました。
 今日現在では記名している3名とカメラマン1名だけです。もちろん、もっと多くの人に声をかけてますんで、今後増える予定で〜す。予定はヨテイ〜。
 ただし現時点では一般の投稿は受けていません。もちろん、問合わせや提案、文句、差し入れの類は大歓迎です。(^^)v
 自由参加、自由発信がインターネットの理想でしょう。だからこそ、かたくなにある種のスタンスや判断を貫き通すことも意味があると思ってます。そこで表現や企画や何らかのプロの方に、仕事じゃできない表現(内容)をしてもらうことも一つの目的にしてます。だからといって、ここでの表現がプロだとは言いませんし、プロである必要もないでしょう。むしろ、プロというスタイルを捨てて自由に表現してくれっていうコトです。仕事上の制約じゃないんだから、自由に主張してほしいですね。ただし、責任持つこと。(^^;)


■TK批評?・・・   96/11/22

 コードネームLDPこと公司さんがパソコン通信で小室批評をやってます。場所はNiftyserveのある会議室。ウワサでは、公司さんは自分の考えをまとめるためにやっているとか。会議室をメモ代わりにしてるんでしゅかぁ? 喝られても知らないよ〜ん。
 これでようやく小室批評が登場でしょーか。メデタシ、メデタシ。リライトしてコッチに載せてくれェ。お仕事で書いた哲学のエッセイの延長だと思いますが、他のライターとのギャップが楽しみ。ボクは意地悪なんだぜェ。ヘヘヘ。それから仕事場に電話したら、電話にでてくださいヨン。平気で連絡がとれなくなるのは、困りもんだゾ。
 ところで、連絡がとれなくなったのはうのさん。気がつけばアメリカ…。事前に連絡することを約束しておいて忘れたボクのせいでせうか。オヨヨ。連絡先はどこでせう。パソコン通信やインターネットはスタンバッてんのかな。


■『ベル友・12文字の青春』・・・   96/11/4

 昨日、NHKスペシャルで『ベル友・12文字の青春』を見ました。
 ケッコウ感動しました。
 雅(みやび)な印象さえします。

 NHKらしいダサイタイトルだけど、なんか当たっててさ、イイネ。

 “ベル友”といわれるポケベルでだけのつき合いの友だち、ガールフレンド、恋人が登場するドキュメントです。


 人とつき合うのが苦手な○○くんは高校1年生のスポーツマン。彼は中学校来の友だちのマネをして9文字表示のポケベルを使いはじめます。
 しばらくして彼は、もっとメッセージを送りたいと12文字表示のポケベルに変更。同じ歳の女の子とベル友になるため“じゃマール”にベル友募集の投稿も出しました。目標は200名のベル友をつくるコト。初日で17件のメッセージが来ました。くれたのは中学3年生から高校3年生まで。それぞれに学校をたずねると偏差値68とか進学校?の女の子が多くて、彼はたじろぎます。
 そのうち、いつも必ずメッセージを返してくれる女の子と、ベル友親友になります。落ち込んだ時に、励まし合う二人。いつもそばにいるような安心感と信頼。


 どうしても会いたくなった彼はデートを申し込みました。
 彼女からは、「きたいしないでね」のメッセージ。

 自分を見かけて気に入らなかったら声を掛けなくていいよ、と彼はメッセージを送り、 生まれて初めてのデートに、ナイキでキメた彼は出かけていきます。

 私鉄の小さな駅、階段を上がった構内が待合せ場所。

 改札の目の前、待合せ場所の公衆電話からメッセージをプットする彼。

 即座に彼女から、今階段を上がるから、のリターンメッセージ。

 緊張してしまったせいか、彼女は、一度階段を降りていたのです。
 メッセージをもらうとすぐ返信できるように、彼女はPHSを持っていました。

 公園で、ベルを鳴らしたりして、ぎこちない二人はポツリポツリと会話。

 途中でお母さんから、電話よこせのメッセージが。

 打ち解けてサイクルボートに乗りながら、どうやらオシャベリも。

 はじめての1日が終わって、夜帰宅すると、彼女からメッセージ。

 “楽しかった、気楽にPHSに電話して”


 ベル友を200名つくる目標は? と番組スタッフにたずねられた彼は、彼女ができたから、それだけに全力投球します…と笑顔で答えます。

 おわり

 昔、恋心を伝えるために詠を書いたように、12文字に込められたメッセージが、夜11時をピークに飛び交うテレメッセージのアンテナ。

 まるで『風の歌を聴け』のコピーみたいに、言葉数が少ないぶん、真摯で、深くて、呆気ないメッセージが、届いたり、シカトされたりします。

 少なくない、現代の歌人の、一見わかりにくいスタンスに、何かを感じました。
 ちょっと、雅な気がしたのは、確かですネ。


■ホンダ君の大阪弁・・・   96/11/2

 小学校の頃、暴れん坊で変わり者だったらしい。自分でもそうは思うが、クラス会で20数年ぶりで会った当時のマドンナに面と向かってそう言われると、ギョホホである。

 反省してます。

 以下、反省文。



 ガキの頃は、何でも珍しいし、何でも面白い。
 毎日、多摩川の河原に行ってザリガニやアマガエルを獲って遊んだものだ。今も、山歩きやハイキングをすると、その頃の感覚がよみがえり、草かげのトカゲや、バッタを視野の端で無意識のうちに捉えている。
 それに、毎日が新鮮だった。磁石に鉄がくっつくだけでも感動したし、ロケット花火の撃ち合いをして遊ぶ時など、まるでサンダース軍曹気分だ。
 そんな頃だから、人を観察するのも好きだった。人見知りするのだが、大人が話しているのや、他の子が遊んでいるのを見ていても面白かった。


 そして、ある日、小学校2、3年の頃、ホンダエイセイ君が引っ越してきた。
 デブで、大阪弁である。

 大阪万博のニュースでだって、大阪弁なんか聴こえてこない。標準語全盛だったのか、気取って標準語を使うのがステータスだったのか。国語で標準語というのを習った記憶があるけど。方言が使われるのは映画のなかとかドラマくらい。

 そこへ、ホンダエイセイ君は、かっこうのターゲットとして登場したのだった。

 たぶん、ボクは大阪弁の真似をして、ホンダ君を激しくカラカッタんだと思う。
 涙を溜めて、突進してくるホンダ君を覚えている。デブだし、背も高い。巨漢ホンダエイセイは闘牛みたいに迫力があった。連日、教室は、闘牛場のような大騒ぎだったのかもしれない。

 どういう仲だったのか、ホンダ君の家に遊びに行ったことがある。何名かの仲間だったが、よく遊んだメンバーだ。


 ホンダ君が、彼のお母さんに仲間を紹介する。
 ホンダ君が引っ越してきて、最初に友だちになったK君。
 そして、K君と仲のいいM君。

 ボクはドキドキしてしまった。考えてみれば、ボクは闘牛場の宿敵だ。今日は彼のお母さんにつかまって、キット、こっぴどくしかられるんだ。ボクは、猛突進してくるホンダ君を思い出して、覚悟しつつあった。


 「これが、羊5君」

 お母さんは優しそうな顔をして、そう、という風に目を細めてボクの顔を見た。お母さんなら、誰もが持っている、あの顔である。

 ボクは緊張しきっていた。シドロモドロに自己紹介した。
 そこへ、ホンダ君からノックアウトの一発がぶち込まれた。

 「羊5君は、ほんとはいいヤツなんや」


 ボクは、その後の、ホンダ君との記憶がない。

 その日、どうしていいかわからなくて、ホンダ君の家の庭や隣にあった原っぱを、まごまごしていた記憶しかないのだ。みんなで何かして遊んだんだろうが、覚えていない。

 ホンダ君は、わずかな間に、また、どこかへ引っ越していった。


 「ほんとはいいヤツ」かどうかの真偽は別として、ボクにとってホンダ君はカルチャーショックだったし、あのホンダ君の言葉は、ボクのアイデンティティにまでショックを与えたんだと思う。

 ボクは、取材や打合せで大阪や神戸に行き、応対された時、相手が打ち解けてふっと大阪弁に戻った瞬間、ウレシクなる。大阪だけではなくて、どこでもそうだ。逆に東京でさえ、気取ったしゃべりと社交辞令が続く間は、気分がムカツク。


 方言を聞いてホッとする時、何故か、懐かしい気分にさえなれる。

 ホンダ君は、元気だろうか。


■邪宗門・・・   96/10/27

 カルーアミルクより苦いカラメルミルクを飲んで、一瞬あせる。ありゃ、アイリッシュコーヒーみたいに苦いぃ。確かコレ、ノンアルコールだよねぇ。オイラ、下戸なんだからさぁ。カラメルミルクって、砂糖の代わりにカラメル使って香りや苦み出してるだけだよねぇ。そーだよねー、そーでしょ。
 と、カラメルミルクの苦みを多少の心配とともに味わうことができたのは「邪宗門」という喫茶店。緑の多い学園都市、国立の老舗喫茶店でござる。カラメルミルク以外にも味わい深いメニューが多く、どれもコクがあって美味しい。店のなかは世界中のランプやクロックが所せましと飾られ、ススけたレンガの壁とともに、隠れ家風の感じ。実際、ココを隠れ家にしている人も少なくないはず。ついでにマスターは隠れ家のご主人風で、トロピカルカラーの髪がマッドなアーティストしてます。頭髪部分は坂本龍一風つーこと。

 で、この邪宗門のご近所が、急に観光地してしまいそーで、キョワイ。

 2週間ぐらい前、あまり見ないTVをぼんやり見てたら、毎日のように歩いてる国立の駅前ロータリーが画面にでてる。オマケに馴染みも思い出も深い路地の一角にカメラは入り込み、いきなり邪宗門のドアがアップになって、カメラはドアのなかへ…。レレレッ、ナンダコリャ。
 画面には中山美穂や唐沢寿明、森本レオなどなど。ありゃ、唐沢はシェフ役、相手が中山とゆードラマ「おいしい関係」の舞台なのか。路地に入っていくとこで、「ロージナ茶房」のスタンドも写ってたなぁ。邪宗門は“プチ・ラパン”というレストランの設定で…。あとはシーンごとに国立のどの辺かチェックしてて、あっという間に時間が過ぎてしまった。
 まぁ、国立をドラマ上“桜町”と設定して、同じ町内の大通り反対側にライバル役のシェフ宅麻伸のレストランがオープンし物語がスタートというようなとこ。

 TVで知ってる場所を見るのは面白いんだけど、地道にやってるお店や界隈が一見さんで混雑するのも心配。実際、有名雑誌で紹介後のトラブルは少なくないし。

 多摩のことは知ってもらいたいが、混むのはチョットという気持ちです。
 今日、もう、ロージナ茶房の前に人が並んでるのは、どーしてなのかなぁ?


■グワーングワーン・・・   96/10/7

「ア、羊5さん、静かになったぁ」
隣から声がする。後楽園ゆうえんちの海賊船で3回目の“振り”の最中である。

後から声がする。カワイイ女の子の声…
「ゲロ吐くぅ〜〜〜」

もっと後から声がする。
「オエ〜」「ギョエ〜」「いくぅ」

私は紳士然として沈黙している。公衆の面前でのたしなみとして当然であろう。
(一振り前まで、騒いでたんですけどぉ。今は、左手で口を押えてて…声が出ないんですぅ。)

「羊5さん、ダイジョーブ?」
ウ、ウン

で、後楽園ゆうえんちのトイレで1回、飯田橋のデニーズで2回、私はゲロを吐いた。
グワーングワーンのゲロゲロ。

帰途、電車に乗ると途端に目が回るのでひと駅で降りたり、東中野で降りたり、数駅で降りて、結局終電を逃し、武蔵小金井の駅から3時間以上も歩いて帰る羽目になった。

小金井市役所前のベンチで仮眠したりして、結構楽しい旅となったのだが。

国分寺の駅前で送ってくれる車を探してた女の子3人。ちゃんと帰れたかな。
4:03AMに鳴きだした国立の一番鶏。またその声を聞くことはあるだろうか。

以後およそ1週間体調が乱れてたのは、矢継ぎ早にジェットコースターだのなんだのに乗りまくったせいなのか。「ルナ・ライドF」なんて乗り放題のチケットも考えものである。

おかげで、常磐貴子みたいなウツクシイ編集者との打合せもどうなったのか記憶になく、どこかの駅のベンチで聞いた彼女の「看病してあげよーか」という声だけが鮮明である。

タクッ…


■古都をブラブラ・・・   96/10/1

 毎年、夏の終わりか秋に、京都や奈良に行きます。理由は、ただ一つ。東京にないものが、あるから。
 一応観光なんだけど、1日に訪ねてまわるのは2、3ヶ所にセーブ。できれば1ヶ所というのが密かな理想。しかも行くのは平日なので、人が少なくてベスト。超有名なところは遠慮しつつ、気まぐれに歩きます。
 最近は観光名所を避けて、地元の商店街やスーパーをウロウロ。トンカツを食べたりソバをすすったり、東京で売ってない品物を見つけて買ったり。不動産屋をのぞいて2Kが5万円かぁ、とオドロいたり。東京にない味に感激しながら翌日の散策路を考え、明朝のコースを思い描きながらグッスリ寝るのも楽しみ。
 先日感激しちゃったのは奈良で見かける道端の農作物売りですね。ウリやイチジク、ナスが袋に入ってぶら下がり、カボチャがゴロンと置いてあって、100円とか200円を箱に入れるセルフサービスのアレです。ほとんど100円均一セールの世界。宇治で2000円するお茶が200円だったりして、100円玉がなくて買えなかったのが残念なくらい。また今度来た時に買おォ、なんて思いながら、時々ワキにイスをだして番をしてるオバアちゃんたちを見て、この奈良の風物はいつまで続いてくれるんだろうなんて心配になってしまいました。
 京都から入ると急に緑が増えるのが奈良の景観。溜め池や水路が多い奈良の景色は、ガキの頃に遊び回った東京郊外の田園風景を思い出します。トンボがいっぱい飛んでいて、路肩の草むらにはカナヘビやトカゲがキョロキョロ。池にはカメやスッポン。境内を歩いていてカメを踏みそうになったこともあったっけ。もちろん、大仏さまのまわりなら鹿もいるし。昔、自然児だったボクにはたまらない世界です。しかし、メスに鹿せんべえをあげて遊んでいたら、20〜30m離れたところにいたオスの群れの一番大きなヤツがツノをこっちに向けてスッタ、スッタとむかってきたりするである。キョ、キョワイ。奈良ではの感動だなぁ。鹿のツノ切なんか絶対に見たくないけどサ。
 今度は柳生の里まで散歩しようかななどと計画してます。いいな、奈良って。


■うのさんのアメリカ行き・・・   96/9/26

 うの花さん、アメリカ行き、である。大好評の現代女子高生事情の執筆者、うの花さんはプロフィールでも述べていたとおりアメリカで先生業にたずさわるとのこと。今度はアメリカからレポートなんか送ってくれるとウレシイな、っと。(^^)v
 それにしても、現代女子高生事情は面白いよね。“女子高生”や“現代”を知らない人にはショッキングで、知ってる人にとっては実証例として。どっちにしても興味しんしん、チョベリ○○の世界である。東京以外じゃ、ここまでの実感はないですが、なんていうメールもありました。でも、コレはリアルタイム東京の一断面。現実というものです。
 何を知るにしても、現実とか実証というものは大切。理屈や主義じゃ、テンデどうにもならない現実というものがある。坊主だって革命家だって腹はへるんだよ、転んだりぶつかったりすると痛いんだよ。それが現実でしょ。だから転ばないようにする、あるいは空腹をしのげるように精神的に鍛練する、とか対応を考えて実践していく。それが行動というもの。で、またトラぶって行動を修正する。修正するにはいろいろ考えて検証する。だいたい人間が生きていく基本パターンなんてそんなもんだもんね。
 その生きていく姿をつぶさに現場で見たり聞いたりしてると、すごい発見や驚きや、何でぇ、ってな感想やいろいろでてきます。現代女子高生事情はそんなレポートの一つ。しかも、執筆者であるうのさんの疑問符や価値判断が文体の妙として現れていて、それが実をいうと魅力になってる。論文調に書くのは簡単ですが、うのさんのように書くのはムズカシイ。特にプロにとってはね。こりゃ、太宰や春樹のグレートさにも通じるコトなんだから。


■京都の禅寺・・・   96/9/2

 キッチンのテーブルの下、2階へ行く階段の途中、もちろん講義や授業の机の上・・・。以上は、なんでしょう? あるデキゴトの現場です。答え→寝場所。特に、昼寝。講義中の居眠りなんて、誰でも経験あるコト。しかし、2階へ行く階段の途中とか、テーブルの下とか、あんまりないと思う。特にタイミングとしては、絶対ないでしょう。どこに2階へ行く途中、のぼっている階段の中ごろで眠くなって寝るアホがいるかぁ?
 まぁ、ココにいるワケでしゅが。
 キカッケはブラブラ、です。ブラブラ、ね。大学時代の生活ぶりとゆーか、いい加減な人間ぶりとゆーか。そんなトコ。楽器や自動車を買ってローンがいっぱい、毎日バイトしなきゃ暮らせないハメになって、バイト先と自宅を行ったり来たり。たまに大学へ行っても好きな講義以外はもう教室も忘れているほど。
 時間だけはタップリある学園生活。やりたいコトに全力投球できるし、やりたコトがなけりゃ途方に暮れちゃうほど贅沢な環境の中で、フと気がついたことがひとつ。バイト先の女の子にチョッカイなんかだしながら気がついた偉大な? やりたいことはタクサン。しかし、やらないとゆーことは、どうやって経験するのか・・・。
 もろに禅問答でしたん。ボクにとって。
 “何もしないことを、経験する”ってこと。インドに行ったジョージ・ハリスンみたいに。違うのは、わざわざインド? じゃないとゆーこと。どこだっていいじゃんそんなの。どこでも修行できてこその悟りじゃ、とブラブラいい加減なだけの自分の生活をすべて正当化し深遠なる意義を見い出すための意識革命がはじまったのでした・・・。
 革命未だ成らず・・・孫文は関係ないけど、意識の永久革命にひとつの答えを見つけたのは2年前に京都へ行った時。ある禅寺で知った理(コトワリ)がひとつ。“ホントに悟った人は、悟ったことも覚えていません”だって。ガ〜ン。
 ボクのなかに密かに息づいていた自負、意識の永久革命。終わりのない内省と絶えることのない意識的外化・・・。まぁ、いつも自覚を持って、てなコトですよ、単なる。それが、木っ端微塵に・・・。ホントに悟ったら覚えてない、だと・・・。ガ〜ン、ボコ〜ン、ピキ〜ン。
 そうやって、今年の夏も、昼寝したい時に昼寝し、仕事したい時に仕事し、ボヨ〜ンと過ごしちまった。もちろん、インターネットなんかもスッポラかして。気がついたら、腹がでただけ。
 悟りとか、哲学とか、革命とか。ホントにトホホなこったネ。
 気まぐれに、ナチュラルに書くと、こんなもんです。ここ数日考えてたコト・・・


■ユーミン、小室、坂本・・・   96/8/10

 ユーミンについてのエッセイを掲載開始。またもや哲学的。ス、スマン (ーー;) 小室哲哉や坂本龍一にも触れる予定。ユーミンと春樹に関しては“純愛”が手掛りで、小室と教授に関してはもっと原理論です。わはははは。それもチョットだけね。
 いきなりだけど、レプリカントを見抜く方法って知ってますゥ?
 ブレードランナーがレプリカントを査問にかけるシーンのやりとりが、実際にMICかなんかの人工知能とのやりとりだと知った時、ワクワクしちゃいました。レプリカントの思考パターンやレスポンスを見抜く方法って、ま、あるわけですよ。
 小学校の時に読んだ本に、人間が人間を見抜く方法みたいなコトが書いてあって、スゴク感心したコトがありますが。結局、ソレと同じみたい。いつも真理は、身近で、単純です。(^^)v


■レプリカントは独り言をつぶやくか・・・   96/8/3

 独り言って、言語学者や心理学者もちゃんと研究してないんだよね。ベンヤミンが触れているだけとか。人工知能も独り言は喋らないでしょう。意味のないコトはやらないハズのレプリカントも独り言は口にしないんじゃないかな、と思います。『風の惑星』のバイロンなんていうインテリのレプリカントはそうじゃないかもしれないけど。ありゃ、独り言じゃなくて、記憶してる詩をそらんじるだけかな。キット。


■大きな独り言さ・・・   96/7/31

 ココのホームページの紹介で書籍に「エッセイサイト」と書かれてたけど、そんなとこでしょうか。
 ボク個人にとっては、何を取り上げても、何をしている時でも、問題意識は同じなので、コンセプチュアルでありイデオロギッシュであるんですねぇ。そのことそのものを探究するのが面白いんでしょう。キット。自分にとって。
 大きな独り言みたいなもんだね。タブン。


■今さら、哲学か、って?・・・   96/7/31

 本屋でインターネット関係の雑誌を立ち読みしてたら、今度は『インター辛口ネットホームページチェック1000』の哲学のコーナーでココが紹介されてて、“なぜ、今さら、哲学・思想なのか?”って疑問をもたれてましたん。それはね、話せば長いことながら〜〜ですんで、それそのものをココで解き明かしていくわけでございますヨ。時々は覗いてくんろォ。アア、4つ星ついてるな、ヤッタァ?。


■アレ、紹介されてるゥ・・・   96/7/31

 知らぬまにKKベストセラーズ『ホームページぶっとび活用法』にココが紹介されてました。「何千というホームページの中から485を厳選」とかいうんだけど、お気に入りのホームページがケッコウ抜けていて何となく残念。でも、お気に入りってイッパイあるし、それだけホームページも粒揃いで、全体としちゃスゲーメディアだよな、インターネットって・・・という感想に落ち着きます。
 ボクにとっては仕事と趣味の境界線がないので、ココのホームページで一瞬とまどうのが原稿の依頼。仕事の原稿依頼とちがって、ギャラなしで原稿を頼んでるので、原稿を催促できないというキビシイ現実があるのです。ワッハハハハ (^^;)
 リンク集なんかに登録するときに“春樹ワールドを哲学する”とか“もうひとつの東京である多摩を探究する”とか書いちゃったんだけど。実際のところ、みんなから見れば、まぁ、どれとも違う、しかもワケのわからないイメージがあると思います、ココは。
 いろなんもん並べて、なんかイメージが自然にできてくるのもイイかなって思ってます、最近。


■ゴタンダくんとブレードランナー2のカッコイイ人たち・・・   96/7/26

 エアコンの壊れた部屋(晴れた日は真夜中でも室温が33度程度になる!)の片づけで、夏バテとナマケた根性を加速させているうちに、3週間近くもたってしまいましたぁ。継続は力なり、なんて誓ってたんだけど、失格! まぁ、いいやぁ、太っちまった分許してやろう。バツを受けてんだから。カッカッカッァ (^^;)
 春樹ワールド関係で“五反田君のようにダンディーな男がいない”とゆーメールをもらいました。ウ〜ム、ナルホド、ゴタンダくんでしゅか、ゴタンダくん…。考えてみれば、確かに五反田君てダンディーですね。それも究極の。超高度資本主義社会に踊らされているだけ、という自覚を持ちつつ、しかも素直に踊ってみせるゴタンダくん。ドーナツの穴みたいな人デス。
 ダンディーってシャイな人が演ずることができるただ一つの演技だと思うけど、ドーナツの穴みたいにパラドキシカルで、しかも、他人にはなかなか見えないものでしょ。ドーナツの“輪”がなけりゃドーナツの“穴”はありえない…中心(主体)は“穴”か“輪”か? ロラン・バルトなんか引用してそんなエッセイを書いたこともあったけど、ここじゃ、ヤメ。誰にだって解らなきゃ意味はないんだから。
 で、穴的存在の五反田君。輪である超高度資本主義社会の前に文字どおり空虚な穴として消えていってみせるクールさ。TPOに自らを解消(解体デハナイ)するダンディズム。
 クールとかダンディーということを考えてみても興味はつきませんネ。メールをくれた「通りすがりのharukist」さん、ありがとうございましたぁ。ひさしぶりに、インスパイアされました。
 “僕”“鼠”“羊男”“五反田君”などなど。登場するキャラクターぞれぞれの役割だけじゃなく、そのキャラクターを通して観る世界、つまり世界観(イデオロギー)を考えるのは面白いもんです。
 時代の巫女でもあったユーミンから、小室哲哉への変遷だって、そう。全共闘から女子高生へだって、そう。いつもイマイチくんな全共闘世代や団塊の世代が喜んでる鳩山新党なんて期待できないけど、自民党の小泉や、ベンチャー企業や共産党なんかのコンセプトと政策能力・実行能力に注目したいのも同じだネ。
 “穴”がわからないっていうことは、キット、すごく寂しいコトなんだと思う。キットね。
 ところで、『BLADE RUNNER2』を読みましたが、みんな、ダンディーでカッコよかったぜェ。絶対、オススメ!


■インターネットはますます個人化・・・   96/7/7

 1年前はインターネットの女性人口は1%、それが、今は10%。女の子のホームページが元気です。特に人気のあるホームページはメールも殺到してるもよう。1日20〜30通メールをもらう人も多いみたいですネ。ニフティサーブなんかも、ネットワーク創成期からのシーラカンスや強者、オタクちゃんたちがアクティブ主流の時代から、フツーの人や特に女性の利用者が増えはじめて大きく変わりました。
 そこで、まだまだ代物のインターネットがどう変わるか大きな楽しみ。正直いって、企業がコケるのも、ケッコー、グッー。アメリカじゃオンラインマガジンの会社が半年で3分の1に減ったてゆー話しを、ルーカスフィルムなんか本場アメリカのCGに詳しい(お呼ばれしている!)某CGクリエイターに聞きました。“インターネットばやり”でベンチャー乱立かもしれないけど、個人も企業も同等のメディアであるインターネット、個人にガンバッテほしいのが本音です。まぁ、“ガンバッテ”なんてゆーコトバ、余計なんだけどさぁ。


■春樹ワールドで、リアルな自分のTPOを哲学する?・・・   96/7/1

 村上春樹を哲学する・・・そんなコンセプトで、とりあえずはじめちゃった、このホームページでしゅが。
 考えてみると『風の歌を聴け』からは、もう16年もたってます。『ダンス・ダンス・ダンス』(88年)のちょっとあとには、早くも『村上春樹全作品』(79〜89年分)を出して作家活動を総括?しちゃってるし。女の子のファンがどっと増えた『ノルウェイの森』だってもう9年前のこと。でも、時代を超えた魅力があるのが春樹ワールドだよね。
 そんなわけで、時代を超えた表現や世界観とともに、それを考える自らのリアルなTPOも切り刻んでいきたい、なんて思ってます。オオ、ムズカシクて、オカタイぜ!(^^;)


■貧乏、びんぼう、ビンボー・・・   96/6/21

 結婚や葬式を身内や仲間だけでやろうと考えている人が増えてるらしい。いいことじゃーないですかぁ。もともと、葬式や結婚式を金かけてやるなんて、日本経済が高度成長をはじめてからでしょ。花嫁衣装より普段着が似合う人がであってほしいし、葬式に行くんだったら、生きているうちに会っておくべきだ、なんて思います。
 年収800万円以下は明るい将来はのぞめない、とかっていうレポートがバブル以前にありました。今ならば1000万円以下かな? 大企業の労働組合が多い連合の平均年収が700〜800万円くらい。ボクなんか年収27万円の年もあったよ、何年か前ェ。(ーー;) で、電車賃がなくて打合せに行けなかったこともあるし、もちろん、結婚式なんか数組連続キャンセルでしたぁ。これも、とってもいい人生経験でしゅね。貴重です、まったく。その後2組あった知人友人の葬式では、一方にどうにか出席してちょっとホッとしたりして(人並みだなぁ、とか感激するわけです)、終わり。20年ぶりに会った友だちなんかとガァーガァー騒いで、終わり。正直な感想は、やっぱり、会っときゃよかった…と。


■日記風諸々文化論がはじまるんだぞォ・・・   96/6/17

 音楽評論じゃなくて音楽文化論で、いろんなトコでたくさん書きまくっている小沼純一さんに、久しぶりに電話する。「何やってもいいよォ」「日記みたいな感じで書いちゃおうか・・・」。そうです、小沼さんの日記風諸々文化論がこのホームページではじまりまーす。謎の鋭利な評論家奥田鉄人さんも何かやればっ、つーても忙しいのかぁ、じゃ、またね。
 で、日記風文化論。それってボクが自分でやりたかったスタイルなんです。ベンヤミンみたいにスルドクなれたらカッコイイけど・・・。アア、まァ、このページは日記風諸々批評だから、同じようなもんかなァ、OK、OK、内容はともかく。(゜o゜)
 小泉今日子さんの衣装を担当し、自らもモデルとしてでたり、連載でエッセイからイラストまでこなしてしまう安野ともこさん。時間があったら何か書いてくださ〜いネ。また電話しまーす。
 才色兼備そのまま、辛口の文章と批評でならす美人ライター&フードコーディネーターの岩下久美子さん、電話番号が変わっちゃったんですか〜。岩下さ〜ん、どーこーだー・・・。求む、情報。(^^ゞ


■高橋丁未子さんに、お礼・・・   96/6/17

 『羊のレストラン』の著者である高橋丁未子さんから、大幅に加筆修正した講談社プラスアルファ文庫版の同書が送られてきたのが5月の発売直後のこと。以前に何度かお仕事をした時に感動したのは高橋さんの見識の深さと広さ。春樹ワールド以外でも何かイロイロとたずねたくなってしまう人です。今後ともよろしくお願いしまーす。


■”レーニン”なわけ・・・   96/6/13

 このホームページで2ヶ所「レーニン」のビジュアルが使われてます。感動してくれた人から、わからない(意味が)という人までレスポンスはさまざま。これもヒントは春樹ワールドですね。『1973年のピンボール』にトロツキーとトナカイの話しがでてきます。
 トロツキーといえばレーニンの同志として革命を指揮した人間。過激派のアイドルになったり、アラン・ドロン主演で映画化されたり、メキシコの情熱的な女性革命家にして有名な画家フリーダ・カーロに不倫を迫られたり、人気の人物。シュールレアリズムもトロツキーとの出会いがなければ芸術運動としてあれだけの影響力は持ち得なかったでしょう。
 で、春樹ワールドに演出の小道具として「純粋理性批判」が登場するように、トロツキーもさりげなくエピソードが紹介されてます。トロツキーもレーニンも、その後の歴史のとおり、もはやエピソードの革命家。もちろん、中沢新一の著書『はじまりのレーニン』のように、底抜けの笑いと共にそのレーニンの哲学と姿を新発見させてくれたり、生き返らせてくれる本もあります。これはどんな思想書や革命の書と比べても読む価値ありの一冊。たぶん、そっちの専門家になるほど理解できないかもしれない内容ですが。そこがいいわけで。フフフッ
 それはそれとして、このホームページでもロシア・フォルマリズムの具体例として、そのカッコヨサぶりを披露してあげたくってだしたのレーニンのポスター。なんなら、ヘーゲルでも空海でもいいんだけどさ。一諸に写っているヒツジくんも、お疲れさまでした、と。


■”羊通信”なわけ・・・   96/6/8

 「羊通信」って意味も、あんまりありましぇん。ボクの星座に関係ある程度。村上春樹の作品に登場する「羊男」も関係なし。ああいうキャラクターはケッコウ好きだけど。遊び人のようで意外にクール、しかも、真面目に”何か”を持ってる感じがします。哲学的だなッ、フムフム。
 それから”羊”そのものは興味があります。山羊ともども、贅沢も言わず、荒れた土地でマイペースで生きているトコがいいです。実際に直接、羊や山羊に触れて見るとチョットおバカな感じがして感動します。おとなしく食べてるだけ。引っ張ったりしてもガンコで動かなかったりして、気になるヤツ。
 何でも動きまわるコトは活発でいいんだけど、ジッと動かないコトの魅力みたいなのは羊たちが教えてくれたような気がするし。やっぱ、聖書の随所に登場する動物だけあるね。逆にブタなんかが、宗教とかある種の世界観の中でコケにされている理由なんか考えると、ケッコウ深〜いものがありますね。


■”TYO & SKY”のわけ・・・   96/6/8

 東京の国際コード「TYO」ってゴロがカッコイイ。「SKY」って、なんか“ルッシィ〜インザァスカィウイッザァダ〜ャモンド”なんて口ずさみたくなっちゃうみたいで、これもグッー。よーするにあまり考えないでつけたタイトルです。検索エンジンの能書きには、ゴタゴタ書きましたけどォ。
 まぁ、ちょっと、多摩地区のGNPが東京の約7割を占めるんで、タヌキやクマ(月の輪熊)やサル(最近害がひどいらしい)がでるのに、東京の経済まで支えてるんだぁ、という驚きがあって。「SKY」には多摩を象徴させたつもり。
 「SKY」というコトバが似合う街並みっていったら多摩ニュータウンとか国立かな・・・。なんて考えながら坂本龍一や小室哲哉や竹中直人が時間をつぶした国立や、ユーミンの実家がお店をやってる八王子や、ルート16号でハイスクールのギャルが日本人の男の子をボーイハントしていた横田基地や、いまだにハウスが建ち並ぶアメリカ村なんかを眺めて、ホームページでもつくろーかな、と生まれたのがこのページ。
 密かに「内容で勝負だぜェ」「フフフ、コンテンツこそ命ぃ」とか思ってるんだけど、ドーダカナァ、の世界だよね、マッタク(マックノオタクノ略デハナイゾ! (~o~))。
 無制限転向をポリシーに、気楽にいければシアワセデス。