●企業中心、設備中心の経済は時代遅れ!
◆G7先進国中で唯一国の後進国、日本!
政府や企業が景気の指針にしている設備投資。この具体的な製品は工作機械や自動車、コンピュータといった工業生産品。つまり鉄と石油に代表される工業生産力という資本主義の大黒柱が設備投資であり、設備投資が成長すれば産業生産はダイジョーブ、立派な資本主義国家である、という考え方が根強くあります。
しかし、これはすでに古い考えでG7(先進7ヶ国蔵相中央銀行総裁会議)加盟国の実情には合っていません。先進国での資本は今や情報や頭脳といったソフトにシフトしつつあり、アメリカでは企業の価値を時価で判断する「時価総額」でマイクロソフトが第2位にランキングされました(97年10月6日日経)。普通の会計計算では総資産で209位にすぎないマイクロソフトですが、「知的価値」が高く評価されているのです。先進国ではこういった「知的価値」とそれに関する産業が経済の中心となりつつあります。ソフトの著作権などを通して一般的にも知的価値や頭脳労働に対する認識が広がりつつありますが、日本ではこれらが決定的に遅れています。
日本人の10人に1人が観たアニメ「もののけ姫」は日本映画界最大の売上げで130億円といわれています。その他にも「エヴァンゲリオン」をはじめ世界に誇るジャパニメーションですが、数多いアニメの制作現場ではアシスタントの報酬が月額5万円程度のケースもあり、今後の日本アニメが危ぶまれています。以上は一例ですが、こういったクリエイティブワーク全般つまりソフトの企画開発制作に対して正当な報酬が支払われないという日本の実情はG7やサミット(先進国首脳会談)参加国中ただ一つの後進国ぶりであり、海外からも問題視されています。
現在の合理化の多くはハイテク化やデジタル化によるもの。例えば手作業では1週間かかる設計図のトレースを2時間でこなしてしまうのがCAD。1週間の仕事時間を40時間とすれば、なんと20倍の効率。単純に4倍の効率で利益が2倍になるとすればCADにより利益が5倍になってるわけですが、それが賃金には反映されません。コンピュータの導入や電子メールでの連絡、インターネットを使った受発注システムなどテクノロジーによる合理化は着実に進んでいますが、そこで生まれる余裕や利益、賃金分はどこへ行ってしまったのでしょう?
●頼れるのは自分の頭と預金だけ!
◆経済情報を分析し、預金のリスク分散を!
給与から引かれる税金と年金や保険料を合わせた国民負担率(給与に対する割合い)は約37%でした。さらに何を買っても5%の消費税があります。しかし、現状の社会的保障などを維持するためには将来この国民負担率を73%にする必要があるという試案を大蔵省は橋本首相に示しています。
平均的な年収460万円で計算すると
{年収460万円−(460万円×0.73)}÷12ヶ月
=実質年収124万円÷12ヶ月
以上から、一ヶ月約10万円で暮らしていかなければいけません。
あなたは一ヶ月10万円で生活できますか?
現在すでに国民負担率は50%を超えるような政策が決定しつつあり、ますます内需拡大や景気回復は無理になってきています。
日興リサーチセンターの消費税に関する調査(97年10月11日日経)では「税率1%分の引き上げは個人消費を1.35%減らす要因」になっていると報告しています。東京証券取引所の外国部に上場している外国企業はビッグバンを待たずにどんどん撤退し、ピーク時の半分以下に落ち込んでしまいました(97年9月6日日経)。消費税も東証も、それぞれ消費者や海外企業から見放されつつあります。保険や銀行、証券などの倒産や大蔵省幹部の逮捕などという表面的な出来事だけではなく、日本経済のシステムそのものがオカシイことが海外では問題になっています。
「最高の武器は、知識とおカネ」というのは経済アナリストの言葉。経済に関する情報を自分で集めて分析し、お金は不安な金融機関に預けるのではなく金貨や金の延べ棒として所有しようというアドバイスもあります。また、一世帯平均で1300万円ほどある預金(96年調べ)は収入がなくても1年半は暮らせる額なので、これを活用しようという意見も現実的。複数の銀行に別々に預けたり、いくつかの金融商品に分けるなどしてリスクを分散することも大切。銀行の預金や郵貯の財政投融資は赤字国債を保証する政府にとって最後の担保なので、どうしても心配な人は外資系の金融機関を活用するのがベスト。消費者にとってはそのためのビッグバンです。
(続く)
■どーする、ホーカイの影響!・・・ 98/2/20 羊5 [e-free-p 19980108]
バブル経済崩壊から5年。その影響や原因となった歪みは、いよいよ日常生活のディテールにまで影響するようになってきました。どーなってんでしょ、この世の中。もう銀行や企業の倒産なんて何でもないけど、心配なのは自分の倒産でーす。ちゃうか?
●なぜ景気が悪いのか?
◆原因は、やはりバブル経済!
どうして景気が悪いのか?
旧国鉄や住専、金融の“兆”円単位のムダと「まだ景気が回復しないの?」という疑問が日毎に不安感と怒りを増幅させます。しかし、一方では97年度の経常利益が1000億円以上になる企業が23社もあり、そのうち製造業は17社でバブル時の14社を上回るほど。
一体、どこが景気が悪いのでしょうか?
経済用語がわかるという類のロングセラー本が幾つかありますが、用語がわかっても経済がわかったことにはならないし、そもそも用語の解説だけで現実の日本経済の分析や検討はされていません。不況の原因も追究していなければ、ましてやどうすれば景気がよくなるかなどといった積極的な提案はゼロです。
橋本首相からコギャルまで、今や誰もが感じ考え願っているのが景気回復。世界的商品になってしまったタマゴッチのようにアイディアとマーケティングで売れるモノを作ることは可能でしょう。でも、すべての商品がタマゴッチのように売れるわけではないし、流行品はやがて忘れられてしまうだけ。景気が悪くてもタマゴッチやエヴァンゲリオンのようにブームを呼ぶものはありますが、生活に根ざした商品で家庭も経済も支えてくれるようなものは登場しません。
そもそも景気が悪いとはどういうことか? という疑問があります。
たしかに就職できなくて帰省した大卒の人も少なくないだろうし、リストラで退職する羽目になったオジさんもいるでしょう。でも、経済混乱で国民が反乱を起こしたアルバニアやメキシコのように日本のどこかで反乱が起こったわけでもないし、大卒のオニイさんや元サラリーマンはパチンコでヒマをつぶしてたりします。一見みんなのんびりしてるようにも見えます。
92年のバブル崩壊から5年。景気回復の雰囲気もなく、一説に800兆円が泡と飛んだバブル崩壊の原因も理由も誰もハッキリとは知りません。病気の原因が理解できなければ適切な治療ができないように、景気が悪い原因が把握できなければ、景気回復のための正当な対応策は望めません。国家予算の不足分を消費税や国債で一時的に補い翌年もその翌年も同じように赤字国債を乱発する政治家や官僚に不況や国民の不安が解決できるでしょうか?。しかも国債や政府系特殊法人などの各種赤字の合計は年内に500兆円にもなります。
●企業による内需拡大は景気回復になるか?
◆バブル経済の原因になった、過剰な設備投資!
景気をよくするのは内需拡大がいちばん。輸出(黒字貿易)で稼ごうという外需拡大路線はアメリカをはじめとした外国の激しい反発もあって無理。内需拡大は日本経済を救済するたった一つの方法です。なんとクリントン大統領から吉本隆明、小室直樹まで一致してるのがこの意見なのです。
内需拡大というのは日本国内でみんながたくさん買い物することですが、これには2つの次元があります。
1つは消費者による買い物。夕飯のおかずから念願の一戸建、それに電車に乗ったりテーマパークで遊んだりといったサービスまで、個人による一般消費。もう1つは企業による買い物で設備投資と呼ばれるもの。工場を建てたり営業用の車を買ったり、コンピュータを導入したり企業が生産をはじめとする経済活動のためにする買い物のこと。
この設備投資が景気の先行きを左右するといわれてきましたが、消費者にはピンときません。企業→設備投資→生産拡大(効率向上)→商品(価格の安定)→消費者という順番の始めの方に位置する設備投資は消費者に直接の関係がないからです。最終的に消費者にとっては価格の低下として効果が現れてきますが、単純には大企業の利益になっても消費者に直接関係ない経済だといえます。この設備投資こそバブルの原因だという指摘は経済専門家の間でもなかば常識になっていて資産デフレと言われるものです。
設備投資の実態は、具体的には大企業系列の工業生産物(工作機械、自動車、コンピュータなど)を、系列や中小企業、下請け企業が買い物するというもの。そして中小企業などはこの設備投資で生産効率をあげて各種商品を作り大企業や流通業に売るわけです。中小企業間では効率(工場出荷額のコストダウン)の競争となり、流通業では卸売価格の競争となり、販売の現場では低価格競争となります。安心して利益をあげられるのははじめに工業生産する大手企業系列だけですね。
日本では、東京オリンピックの頃からバブル崩壊までの30数年間にわたって欧米の2倍もの金額で設備投資を続けてきました。その結果大雑把にいえば企業の利益は2倍、生産の効率が2倍、商品の価格は半減したといえそうですが、企業は大きく成長しているのに日本の物価は高くて有名。おまけにGNP(国民総生産)が世界第2位でありながら実質給与は先進国の中ではとても低くなっています。この高いGNPと低い賃金・給与というギャップは何なのでしょう?それは企業の利益になった金額で、それを企業はどんどん設備投資にまわし、あるいは不動産を買い、あるいは自社の業務とは関係ない投資を繰り返し、これらがつじつまが合わなくなったがバブル崩壊なのです。ただのように安い山林に自然環境を壊してつくったゴルフ場の会員権が1000万円(バブル時代は数千万円)もするのは異常以外の何ものでもありません。たとえばコンピュータ50台分の設備投資をすれば、それに応じた高い効率の仕事ができますが、ゴルフ会員権や株券を何億円分買っても仕事には直接関係ありません。
(続く)
■キラキラ少女・・・ 98/2/17
チョコレート屋の前に来るまで「今日はバレンタインなんだなあ」と気がつかないよーな日は、きっと前日に仕事のケリがついたもんでホッとしてたりボケボケしてた、なんてゆーこともあるでしょーが、何かワビサビな言い訳でもあります。(^^;)
国立の大学通りとゆー幅の広い表参道みたいな通りをトコトコ、散歩。
右側の住宅街から出てきたRVが目の前に止まりました。助手席の窓が開いていて少女マンガのキャラみたいに目をキラキラさせた女の子がいます。キョロキョロと車が来ないかどうか確かめるとRVは大通りへ。
アレ?! 今のは外人さん?
北浦共笑さんがもし外人だったらこんな感じかも、てな感じの外人さんです。
少し歩くと、そのキラキラ少女みたいな女性が彼氏と仲良くおしゃべりしながら歩いてきます。大通りを見ると車は向こうサイドに駐車中。
ああ、あのチョコレート屋さんにでも行くのかなあ、それとも個人の住宅の地下にある、手作りオジサンがガンバッてる喫茶店でしょーか。
まあ、なんつってもザッハトルテが似合う街並みですもん、ここ。
キラキラ少女は彼の顔をのぞき込んだり、手が細やかにランゲージしてたりして、全身が表情いっぱい。うーん、外人さんのソレです、楽しげな彼氏との、一時。キラキラって、パッチリした目だけじゃなくて、ホントに全身の表情ですね。
一瞬目が合って、通り過ぎていく2人を振り返って見ました。
ティーンエイジャーのようなシルエットに、そう間違えた人もいるはず。
駅前で三浦百恵さんとすれ違ったことなんか思い出しながら、ふっと気がついたのが、たった今通り過ぎ、景色に消えていくキラキラ少女のこと。
そうだ!
国民的美少女が登場する前に、その大きなモデルエージャンシーの看板だった女の子。
キラキラ少女は、その時のまま、その印象のまま…。
結婚の話しは聞いてたんだけど、なるほど、と確認。
バレンタインの日に見つけた、一つの幸せ。
自分のチョコの行方なんか忘れて、なんとなく気持ちよかった日の話しです。
■ダッチコーヒーを味わう・・・ 98/2/11
ヒツジの隠れ家は、スバリ、ヒツジハウスです。
その条件はおいしいホットケーキがあること、なんて考えてたんですが、今日それ以外にだって該当条件があることを再発見。
それはおいしいダッチコーヒーがあることですネ。
とゆーことで、本日は国分寺。
レンガの壁と木の柱がヒツジハウスの唯物論的な条件をととのえてる、とある空間。
もちろん床はムクの木。大好きなアーモンドオーレを飲みながら広告の原稿をちょこちょこ。時々、それぞれぜんぜん関係ない5本の資料をチェックしながら、オツムの中では5本のプランニングをチカッ、チカッ、チカチカッ。
パチンッ。
で、気分転換にメニューを見るとダッチコーヒーがあるじゃーありませんかあ。
さっそく、注文。
どこでもダッチコーヒーはちょっと特別の器で出てきます。
一晩も二晩も、もしかするともっとかかって一滴一滴の滴からにじみ出たコーヒーのエッセンスは、もう濃密。
飲む時は、ちょっとづつ口に含んで、ワインみたいにころがします。
フッー。
おいしい。
■バックロードホン・ビルディング・・・ 98/2/5
作業場にはオーディオセットがあります。コンポーネントで、楽器なんかも鳴らせるよーになってて、そのため入力の割とでかいスピーカーになってます。最大600Wだったか。サラウンドにもなってて渋谷のパルコで衝動買したTANNOYの25pコアキシャルスピーカーがバックスピーカーてなセットアップ。ゼロデシベルアンプで音は素直。小鳥のさえずりとか流すと、もー、環境バッチリ。急に爽やかな気分になれちゃって、仕事がはかどります。
天井のライトはスポットライトでレールの上を自由に動くようになってます。仕事で泊まった人が「スタジオみたいだなあ」と言ってたけど、たぶんパーソナルな万能スタジオみたいなものを目指したフロアですね、ここ。
そこをバッタ屋の倉庫よりヒドイ状態で使ってるのでホントに反省してるんだけど誰も信じてくれません。(^^;) 数台のプリンターや映らなくなったプロフィールが放っぽってあって、動かなくなったヘヴィー級のLDプレイヤーは1万円と引き換えに引き取ってもらいました。LDの技術者に言わせるとアナログ再生では優れた装置だから手放すなって言ってたけど、何度も修理したんで、もうサヨナラな頃。
夜中に隣のビルからソングフォーアメリカの弾き語りが聴こえてきたりするんで心配なことが一つ。建物の防音効果。600Wのスピーカー鳴らしたらウルサイかなあ、と思って鳴らしてみました。とりあえずアンプの目盛は半分。まあ電話の呼出音が聴こえないくらいです。スゴイ、音。3Fフロアの分厚いドアを閉めて建物の外部階段をトコトコと1階へ。ガレージの前に立つと、ディスコやライブハウスが入ってるビルみたいにスットンスットンとバスドラの音だけがかすかに聴こえます。うー、やっぱ聴こえるんだあ。大家にしかられないように、と思いながら、今度はバッハのオルガン曲を再生。作業場の本立てがビリビリ、3Fへ下りる階段が箱鳴り共鳴状態。分厚いドアを開けて外へ出ると、もう大聖堂のパイプオルガン風。どうやら階段がバックロードホンになってる感じです。
企画書や会計検査院の報告に関する重要書類なんかが散乱する借金1800万円の空間なんて、罪滅ぼしにオルガンの聖歌を鳴らすことぐらいしか使い途がないのかもしれませんねえ。
メエメエ
■キレキレ&ダメな男の子・・・ 98/2/3
キレちゃうのもムカついちゃうのも、単にダメなだけなんですが、あ、もちろん資本主義的に使えないとゆーことなんですが。まー、まったく、コギャルのようにまったりもできないダメさは、もう、ダメですねえ。村上龍氏の言うよーに男は消耗品かもしれませんが、その消耗品にもなれない使えない男の子が街にあふれて、サイテーブランドのシブヤ系からまったりを除外して正真正銘のキレキレムカムカ使えないゴミの山があっちこっちにできるだけでしょー。
でもダイジョーブです。キレるのさえ資本主義の影響下でしかないコッケイなザマをさらしてお笑をとることはできるかもしれません。2度目の笑とゆー人もいるけどさ。
もう何日も前にキレキレニュースを見ていて思わず笑っちゃったのは、あのナイフが例のドラマ『ギフト』で、キムタクがカッコよくケンカに使っていたバタフライナイフだったからです。あのドラマで流行ったのはチャリンコとケータイのアンテナを口でプルする仕草、あと何かあったかなあ。そーそー、それで、ナイフがカッコよっかたんだけど、ナイフはどーでしょーと思ってたら、やっぱ、ナイフもじゃんねえ。
ま、ドラマからナイフが流行ったんじゃなくても、ドラマが流行っているナイフをスポットしたんでも、資本主義の範囲内に過ぎないお話じゃん。
キレたりムカついたり透明な僕ちゃんになったりするのさえ資本主義のTPOの世界内でしかないダメさは、とにかく大笑いなことなのが、ドーナツ的世界観。
キレたりムカつくことや透明さに“存在の不条理”や“身体性”を見出そうとするマヌケさが時代や社会を見切れると思ってるオメデタさは、もっとジャーナルになると“世紀末”とか“資本主義の害悪”とかになっちまうだけ。
宮台氏たちの自らのメディアぶりにかけるスタンスと、
リアルであることをライターにかける中森氏らのパースペクティブが社会に切開いていくものは何なんでしょーか。
資本主義≧マテリアルの中でしかキレられないノー無しブリとソウゾウ力の無さは、そのまま社会環境が映し出されてるワケでもあって、団塊世代の親やお友だちはそこに自分の姿を見出すことができればせめてもの実体験学習程度の意義はあんのかもしれません。
学校の2階の廊下から1階の保健室まで血が点々としてるのを見て、M・ジャクソンの「ビートイット」やコッポラの「ランブルフィッシュ」みたいにケンカしたんかなあとナイフを片手に向かい合った同級生の姿をオーバラップさせたのは何年前のことだったか。
あ、記憶の順番が違いましゅねえ。机の引き出しに隠してあったメリケンサックが懐かしかったりするう。(^^;)
■うのさんの帰国・・・ 98/1/30
96年の夏過ぎにアメリカに行ったうの花さんが年末に帰国しました。といってもまだ連絡とってませんが。(^^;)
アメリカでは村上春樹に会ったとかなんとか。またまたなんか面白いもんを書いてくれそーです。
■アコガレはのたれジに・・・ 98/1/18
ボクは別に何の主義者でもなく、大した学歴もなく、大した収入もなく、
だけど生意気に頁2万5000円以下の仕事を断わったりするアホなんですが、
まあ浮き雲に憬れてて、羊雲なんかも好きで、多摩川の河原でぼーっと
初夏の空を眺めてたりするのが得意で、あっちは島田雅彦の家があったなあとか
こっちはつげ義春の家の方だよなあ、とか思いながらサイクリングなんかしてる
危機感が無いやつなんですね、たぶん。
時々人に連れられてお酒を飲みにいったりすると、言いたいこと言って、
長いつき合いの人間に呆れられて、おかげでまたまた呼ばれていったパーティーで
「オカシイです、コイツ」とか紹介されてそーゆーもんなんだよなあ、きっとお、
とか思って友だち作って帰ってきて、
留守録のクライアントの電話にコールバックしないで仕事を失って、
ウッシシシとか思ったりするからヘンなんでしょー、やっぱ。
校正のゲラを真剣に見てたら、いきなり「お、怒らないでください」とか
クライアントに言われて、そんな顔なんだあ、きっと、とか思いながら、
もう、帰りの油そばや甘味処の脳内マッピングでうきうきしちゃってる自分は、
お目出度くってどーしよーもないよーだけど、
月に何万円も馬券スッたり何万円も宝くじ買ってサラ金からカネ借りるお方たちとは、
三途の河以上のアプリオリな絶交だもんね、なんて考えるイデオロギッシュな主義者だよなあ、
とか自己確認の見事さに感激する自分はカワイイ正直者だと思ったりする自負は隠さないおマヌケかもしれないのよね、キミ、ってな感じ。
あ、アブナイ。
ボクが、じゃなくて、ボクがバレちゃうことが。(^o^)
まあ、いいかあ。
それで、無縁仏を扱ってくれるお寺をよーやく見つけて、よーやく決心もついて、
なんかホッとしてるこの頃です。ウフッ
永久合祀だしい。
でも、高い。
だから仕事しなくちゃなあ、とか思ってますが、
みんなは何で仕事してるんですかあ?
てなこと質問すると、
ヘンとか思われるだよな、たぶん。
でも、気にならなくってきたんで、
ラクチンな今日この頃でーす。
めえめえ
■娯楽大作のワケ・・・ 98/1/11
自己言及、自己言及、自己言及…と。
このWEBらしく娯楽大作なんかもイデオロギッシュに眺めたり、論理的な構造を考えたりすると、なんだ、「ターミネーター」なんか典型的ですねえ、と思って自己満足。
なんつたってアメリカとソ連がにらみ合う東西冷戦時代と核の抑止力とゆー幻想からスタートするこの映画の設定は現実そのもの。アメリカの戦略空軍防衛システムであるスカイネットが24時間防空網の監視をしながら、そのコンピュータシステムは敵に関するリサーチを行なってます。敵の行動を予見し、破滅を未然に防ぐための論理判断がコンピュータによって行なわれているんですねえ。問題はここ。コンピュータは危険を生じさせるファクターをどんどん解析し対応策を出すんでしょーが、ある日、究極の結論に達しちゃいます。いや、まったく。
その結論こそ、“危険の根源的な要素は人間の存在”である、とゆーもんです。きゃははは
当たってるだけに、キョワイ。
「ターミネーター」は映画だし、この究極の論理判断はコンピュータが自己(の存在への)言及を超えるという面白さがあるんだけど、同様の判断を人間がするとすれば、当然、バカなんですが、それが少なくないのも確か。そこには、まぬけな思考が、いつも繰り返したどる判断のコッケイさがでてマス。
「人間の存在」てなところに、いつも行きつく、いつものバカさ。しかも解決能力のない、ですね。解決はシステムをいじることで達成するのが社会(解決するために社会というシステムがある)ですが、思考能力が足りないとすぐに「人間の存在」に行っちゃうのが、お坊っちゃんたちの限界。思想上でさえ自己を正当化しカッコつけたいガキやカッペの特徴。思考にさえ自己の身体性を持込むダメさは、それと裏腹に「人間の存在」のマテリアルな規定を認識しないイデオロギーによってバカさを完成させちゃいます。現在はそれを「実感」とか「リアル」とか、もっと個人的に「その人にとってハッピーか?」程度の認識で正当化していきますが。まあ、あきれた安原顯さんなんかが編集者をやめるワケです。(笑)
で、スカイネットは核戦争を意図的に起こして人類滅亡をはかり、生き残った人間を狩るためにサイバーダイン社のT9000をターミネーターとしてプログラミングし、人間のとこへ送り込んできます。
アナタのとこへ、来ませんでしたか?
■雪で遊ぶの図・・・ 98/1/9
初めて入ったルノアールでハムトーストを食べながらメモづくり。広告の企画書とコピーとビジュアルのラフを考えながら外を見ると、さっきまでめずらしい程度だった雪が、すっかり積もってます。ウォーキングシューズにストーカーパンツてなアウトドア&ヘビィデューティなカッコなんで、まあ、いいかと、コーヒーをもう一杯。バターが生クリームみたいに塗りつけてあるトーストのせいと、寝不足のアタマのせいかボヤーとした心地にカフェインをお見舞いしながら、ちょっと読書。マーケティング関係の現場にいる人、それも宮台氏のメディア初登場や、マーケティングで読めるし楽しめる単行本を作った人だけあって面白くてグッー。もっと参考文献やサンプルを載せて註釈をビシバシ、ポイントにはコメントをひいて、背景は経済の解析をかまして、カンペキなのを作るのもいいなあ、などと夢を描いて終わり。さあ、戻ろっと。
作業場に戻るとビルの階段は雪だらけ。足が潜るほどなんで明日も心配だし、後から来る人も大変だなあ、と雪かきをすることにしました。階段に放っぽってあったホウキで雪をジョリジョリ。うーん、こりゃメンドーだ。雪は掃きにくいし、半分以上オープンエアの階段に吹く風はチベタイ。作業場のドアの前に何年も前から転がってるバケツを持ってきてお湯をザブンザブン。そー、給湯器のお湯を階段の上からぶちまけて雪掃いです。うっほほ、楽々。ついでにちょっと楽しい。熱湯をザブ〜ンと階段の上からまくと、ステップの上の雪が溶けて流れていきます。「ザッブ〜ン」とシンシンとした雪景色に響く場違いな音。おまけに階段あたりは湯気が立ってますう。(^^)v
インフルエンザのせいか扁桃腺を腫らせたり口内炎ができてウーウー言ってた年末は何の片付けもできないで、作業場はそのまんま。しかたなく夜中までウダウダと整理をしてるとFAXが2枚届きました。女の子が雪の公園で犬と遊んでる絵が描いてあって、もう一回雪の中へ散歩に行ってきます、とメッセージ。手がコゴエてヘタな字だけどとか書いてある。こんな元気なやつあアイツだなあ、とか思いながらこれを書いてるのが今のボクです。鴨南蛮おごってもらおうっと。
■正月そうそう、油ラーメン・・・ 98/1/5
やっぱあ、寒いもんねえ。今年初のラーメンにしましょーか。正月そうそうの野暮な用事を終えて帰途につこうと思った身にしみる寒さはラーメンを所望ですう、とのこと。なんか、ビンボーだなあ。今日は5日だぞお。最近モランボンの焼き肉食べてないしい、新しい仕事だって入ったのになあ、と躊躇すること数歩。そーだ、焼き肉食べてないけど、ギョーザも食べてないやあ。久しぶりのギョーザと、そー、あとはボクらしく油ソバてな感じですかね、今年も、うっぷう(こまった、本気のよーだ。他人はねじ伏せても自分はムズカシイ。人生は哲学だ)。そーそーそーです、ここから徒歩数分。「おいしさにニーハオ」のコピーがイケる「四角の中国料理」屋があるんですねえ。チハっと入ると、今日はギョーザの日。そーかあ、5のつく日はギョーザの日でした。焼き肉やギョーザを食べてないのはデブ防止&健康のためだったのも忘れて、めでたしめでたし。ちなみにここのは「油ラーメン」。
今年もこんな年なのかなあ、とちと心配でもあります。
■とどめの一発・・・ 98/1/3
とどめの一発を打たないモハメッド・アリ。
12月26日にパルコ・パート3前のシネマライズでドキュメント『モハメッド・アリ/かけがえのない日々』を観ました。
マットに崩れていくジョージ・フォアマンに追い打ちしないアリが印象的、とゆーか、
カックイイー。
対戦前、フォアマンへの恐怖心を必死に追い払おうとするアリのオーバーアクションとアヒルみたいなトーク。
アリの敗北、それもプライドの高いアリがフォアマンの強烈なパンチをこらえて立ち続け、そのあげくの肉体的な破壊=死さえも思い浮べるスタッフたちの暗く沈んだ空気の中、アリはリングに出て行きます。
リーチで王者フォアマンをからかい、怒りのパンチを浴びたアリの表情がこわばり、開ききった瞳孔が野性のままの恐怖を露に示します。世界が息をこらした瞬間。
「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と公言していたアリはただただロープに身を委ねてフォアマンのパンチを浴びるだけ。
やがて8ラウンド目。打ちくたびれたフォアマンにアリが反撃。数発のパンチと疲労にもつれるフォアマンの頭にアリの右ストレートがかすめます。ゆっくりと崩れる足どりで弧を描いてマットへ沈んで行くフォアマン。アリは追い打ちをしません。
アリが8回KOを勝ちとった「キンシャサの奇跡」後、フォアマンは2年間ほどうつ病となりましたが、その後20年、牧師をへて45歳でヘヴィ級チャンピオンに復帰。これも、なんかスゴイドラマですよね。

