メーリングリスト開設方法一覧

初心者はメーリングリスト開設サービスを利用するのがおすすめ。
拡張性を重視した本格運用であればレンタルサーバーーが最適。


 メーリングリストを実際に開設するための方法は、自分の持ち備えている技能やインターネットの利用環境により現在では数多くの選択肢があります。それらをケース別にまとめてみました。

 まずは以下の設問をたどりながら自分に最適な開設方法を見つけてみてください。


メーリングリスト開設方法チェックリスト
技能・環境に最適なML開設方法が見つけ出せます。
最終結果を下記の一覧表と照らし合わせながら検討してみてください。


ケース別メーリングリスト開設方法と準備項目一覧
開設形態開設方法と必要なもの解 説













CASE 1
学校・職場のコンピュータによるサーバー立ち上げ

<開設に必要なもの>

  • サーバーとなるハードウェア
  • 管理者権限
  • 必要に応じてML管理ソフトの入手
  • サーバーや管理ソフトを設定・運用するための技術的知識
 最も費用のかからない、かつ高機能なメーリングリストを開設する方法です。システムの構築、設定は自分でしなければならないので、ネットワークやコンピュータシステムの知識が要求されます。構築の際はコンピュータの管理者権限(スーパーユーザ)が必要となります。技術力が資本ですので、誰にでもできるというものではありません。
 なお、個人的に開設する際はあらかじめメーリングリスト運営が許されているかを確認しておくようにしてください。
CASE 2
サーバーを管理している人に開設してもらう

<開設に必要なもの>

  • 自分の部署で開設してもらう場合はサーバー本体と管理者権限
  • 必要に応じて管理ソフト運用の知識
  • 開設設定してもらうための人脈
 もし、身近にメーリングリストを構築してくれる人がいればその人が管理しているサーバーに開設をお願いする方法です。あるいは自分のサーバーに構築してもらうという手もあります。いずれにしても、人にお願いすることになりますので、個人的なものであればその主旨をよく理解してもらうための説得力がカギとなります。運用時には維持管理上、自分もある程度のシステム知識は習得しておく方が望ましいです。開設後の運営面は自分が担うことになります。
 このケースはなかなか巡り会うチャンスがないので、むしろあればラッキーです。
CASE 3
レンタルサーバーを利用した本格運用

<開設に必要なもの>

  • レンタルサーバー利用契約
    初期費用:5万〜40万円程度
    月額利用料:1万〜4万円
  • サーバーや管理ソフトを設定・運用するための技術的知識
  • サーバーを管理するための別途インターネット接続手段(プロバイダ契約など)
  • 必要に応じてドメイン名の取得(サーバー契約時に代行申請あり)
 サーバーとなるマシンをまるごと一台レンタルできるサービスがあります。これを利用すればメールアドレスの発行が自由に行え、WWWサーバー、ニュースサーバー、そしてメーリングリストなどありとあらゆるインターネットの活用ができます。もちろん、メーリングリストを複数開設することも可能です。サーバー本体は手元に置く必要がなく、サービス会社に設置されるのでマシンそのものの維持管理は不要です。ただし、サーバーと接続をするために別途プロバイダに加入しておく必要があります。
 企業向けのサーバーサービスとして提供されているため、ビジネス利用としてはかなり融通のきくサーバー運用ができます。個人レベルでは費用が高いため、クラブや団体で運営していければ検討の価値はあります。
CASE 4
自宅サーバーの構築

<開設に必要なもの>

  • サーバーに使用するコンピュータ
    メーリングリストサーバーだけの使用目的であれば、数年前に標準性能であったパソコンで十分。
  • ADSLやFTTH、専用線など常時接続回線
  • ルータなどネットワーク接続用の機器
  • 必要に応じてML管理ソフトの入手
  • サーバーや管理ソフトを設定・運用するための技術的知識
  • サーバーの監視や維持管理のための労力(金銭的算出不可)
 ブロードバンド環境の普及で、ADSLや光ファイバを使った常時接続が自宅で容易に利用できるようになりました。これを利用して、自宅にサーバーを用意すればメーリングリストを運用できます。独自ドメインを使うこともでき、自分なりの自由な構築環境が得られます。
 ただし、自宅サーバーはすべて自分で機材を調達してシステムを構築しなければなりません。ネットワークやサーバーに関する技術力が絶対不可欠であるため、素人では無理です。また、常時接続とはいえ回線速度はサーバー運用としては十分ではありません。実験的な目的の小規模なメーリングリスト運営ならまかなえますが、大人数の本格的な運営には不向きです。
CASE 5
リムネットまたは川崎インターネットを利用して自分でMLを構築

<開設に必要なもの>

  • プロバイダとの利用契約
    初期費用、月額利用料についてはそれぞれのホームページを参照のこと。
  • サーバーや管理ソフトを設定・運用するための技術的知識
 これら2つのプロバイダはメーリングリストを提供してくれるサービスの中では特殊な形態で、自分でシステムを構築して開設するというものです。そのかわり、メーリングリストのシステムを自分の好きなように設定でき、ホームページと連動させるなど高度な運用ができます。レンタルサーバーほど大きな規模で運用はできませんが、UNIXの知識があり個人レベルで幅広いインターネットの活用をしてみたい人には向いています。
 このサービスはすべて自分でシステム構築をしなければなりませんので、初心者向きではありません。















CASE 6
契約しているプロバイダのML開設サービスを利用

<開設に必要なもの>

  • 契約プロバイダのML開設申請
    初期費用:1,000〜3,000円程度
    月額利用料:500〜1,000円
    プロバイダによっては初期費用が無料の場合もあります。
  • サービスが提供する管理ソフトの簡単な知識
 加入しているプロバイダにメーリングリストを開設してくれるサービスがあればそれを利用するのが安上がりとなり、手続きも簡単で便利です。初期開設費として数千円ほど必要ですが、中にはこの費用が不要のところもあります。メーリングリスト利用料として通常のプロバイダの基本利用料のほかに500円から1,000円の追加料金が課されます。
 メーリングリストのシステムはすでに用意されており、基本的な設定も施されているので、手続きが完了次第メーリングリストの運営を開始できます。メーリングリスト開設サービスを探す手間も省けるので、契約しているプロバイダのサービスを調べ、もしあれば利用するのはおすすめです。
CASE 7
メーリングリスト開設サービスの利用

<開設に必要なもの>

  • ML開設サービスとの利用契約
    初期費用:1,000〜3,000円程度
    月額利用料:500〜1,000円
  • 電子メールの読み書きができる環境(別途インターネット接続プロバイダとの契約など)
  • サービスが提供する管理ソフトの簡単な知識
 メーリングリストを開設する最も一般的な方法で、誰でも手軽にそしてすぐにメーリングリストが開けます。メーリングリストのシステム設定はあらかじめ施されていますので、メーリングリスト開設プロバイダと契約をするだけですみます。はじめてメーリングリストを作る人には最適です。月額利用料金もさほど高くはなく、必要に応じて登録人数拡張やメール保存などのオプションサービスを利用すれば、より楽しいコミュニケーションの場を作り上げることができます。若干、メーリンリストのソフトを利用するための知識を習得する必要がありますが、さほど難しくありません。
 大半のメーリングリストは、このサービスを利用して開設しています。
CASE 8
無料メーリングリスト開設サービスを使う

<開設に必要なもの>

  • ML開設サービスとの利用契約
    初期費用:なし
    月額利用料:なし(追加サービスを利用しない場合)
  • 電子メールの読み書きができる環境(別途インターネット接続プロバイダとの契約など)
  • サービスが提供する管理ソフトの簡単な知識
 上記の特殊なサービスで、利用料が一切無料でメーリングリストを開設できるプロバイダがあります。サービス内容は有料の開設プロバイダのものと機能的にはまったく同じです。大きな違いは、送られてくるメールの本文の中に3行程度の宣伝広告が入って配送されます。またはアンケートなどが配送されるところもあります。タダで利用する代わりにCMが入ると言ったものです。
 利用者にとっては宣伝広告を毎回目にするため、煩わしさや違和感をもたれることもあります。どんな内容のメーリングリストを作るかを先に考えた上で契約を検討するとよいです。

 メーリングリストを開設するためのレンタルサーバーやプロバイダを、「ML開設サービス一覧」にまとめてあります。

2004.3.21 更新 

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