ソ連時代の1980s前後から活動を続けるサンクトペテルブルグの rock グループ Ауктыон [レビュー] のメンバーからの2人、 Леонид Фёдоров と Дмитрий Озерский のライヴを 地元の拠点の一つとも言えるクラブで観ることができた。
けっして広くないステージ前のスペースに200人程がぎっしり。 2人は派手に動き回ることもせず椅子に座ったまま、MCもなし。 Озерский は少々安っぽい音のする keyboards を弾きつつ、時折 trumpet を手に取り吹き、 Фёдоров が guitar をかき鳴らし歌った。 Ауктыон や Леонид Фёдоров - Владимир Волков に比べると サウンドという点では少々残念な所もあったが、 彼らのような音楽が現在のロシアにおいて どのような雰囲気の場で演奏されているものなのか知ることができただけでも、収穫だった。
ノリの良い音楽というわけでもないので、観客は曲に合わせて体を軽く揺らす程度。 しかし、観客の多くは歌詞を覚えているようで、前の方に陣取っている若い女性客を中心に、 Фёдоров の歌に時折声を合わせて歌いつつ聴き入っていた。 そんな様子を見て、ロシアにおける人気には歌詞による面も大きいのかもしれない、とも思った。 といっても、Как Слышится, Так и Пишется に収録されたような有名どころは無く、自分には聴き覚えない曲ばかりだったが。
1時間程度のセットが終った後、何回ものアンコールが続き、結局2時間近くなる程。 静かな熱さを感じるライブだった。