10月11日まで開催中の 『ヨコハマトリエンナーレ2020 光の破片をつかまえる』。 メイン2会場は7月に観てしまいましたが [鑑賞メモ]、 残す連携プログラムを観て回りました。
2013年に始まった現代アートを対象としたアワードの3年ぶり第5回です [前回の鑑賞メモ]。 Open Reel Ensemble の 和田 永 は、 最近は古い家電製品を電子楽器として再生させるプロジェクト Electronicos Fantasticos! という方向に進化していたようで、 さらにそれを国際的にネットワークするように発展させたプロジェクト “Electromagnetic Orchestra without Border” を出展していました。 ブリコラージュ的な手作り感のある見た目とアナログ的な音色の楽器が楽しめました。 銀色の波消ブロックにビデオインスタレーションを被せた 潘 逸舟 の “where are you now” もグランプリ受賞らしいスタイリッシュなインスタレーションでしたが、 少々コンセプチャルに過ぎるのか自分の関心とすれ違ったが、掴みに欠けました。
『ヨコハマトリエンナーレ』のフリンジ的な国内作家のグループ展という意味合いが強かった BankART Life ですが、 今回は 川俣 正 の個展でした。 新高島駅構内の BankART Station の展示は今までのプロジェクトのマケットや資料の展示で、 旧第一銀行の建物を使った BankART Temporary とそこから直結した馬車道駅構内に新作インスタレーションが作られていました。
工事用の金属の単管とフェンスを使ったもので BankART Station に展示されていた資料からは荒々しいものを予想したのですが、 実際に見るとシルバーの色合いも落ち着いたインスタレーションとなっていました。
今回の BankART Life が個展になったのは、コロナ禍への対応もあって 作家を集めづらいという事情もあったのでしょうか。 しかし、1月に観た『心ある機械たちagain』 [鑑賞メモ] の方を持ってきた方がふさわしったのではないかと思ってしまいました。
その1月にはまだあった、シルクセンター国際貿易観光会館1階の BankART SILK ですが、 今回、BankART へ行って、この9月に終了したことを知りました。 2019年2月オープンですので [鑑賞メモ]、約1年半。 コロナ禍で拠点の整理を迫られているのでしょうが、あっけなく終わってしまいました。 むしろ SILK の方を発展させるつもりかなと思っていたのですが、 インスタレーションやパフォーマンスに余り向かない空間のようにも思いましたので、 むしろ早めの決断で良かったのかもしれません。
この2つの展覧会に加えて、さらに、『ヨコハマトリエンナーレ2020』の日本郵船歴史博物館での展示と、 『黄金町バザール2020』へも足を運びました。 既にかなり歩き疲れていたこともあると思いますが、 作品をチェックするという程度になってしまい、じっくり鑑賞するという感じにはいきませんでした。