もう梅雨明けって天気ですね。自転車散策してても、暑くて暑くて…。 というわけで、この週末の音盤雑記帖は、 2年前にレヴューした Sera Una Noche, Sera Una Noche (MA Recordings, M052A, 2000, CD) のフォローアップ、ということで、南米は Argentine 物を2題です。
まずは、Sera Una Noche のリーダーだった Santiago Vazquez のリーダー作を3枚まとめてレヴュー。 Sera Una Noche を聴いてしばらくして、 Santiago Vazquez & Puente Celeste, Santiago Vazquez & Puente Celeste (Musical Antiatlas Productions, MAP171, 1999, CD) を聴いてみていたのですが、それほど強い印象は残っていませんでした。 しかし、最近リリースされた2ndアルバム Pasando El Mar (Musical Antiatlas Productions, MAP174, 2002, CD) はなかなか良いじゃないですか。 電気的な音弄りやフリーキーな演奏をすれば面白い、ってわけじゃない、というか。 Vazquez 率いる "Conduction" (Lawrence D. "Butch" Morris) のアンサンブル、 Colectivo Eterofonico も気になっていたので、Pasando El Mar が良かった勢いで 、 Medios De Transporte (Musical Antiatlas Productions, MAP172, 2001, CD) を聴いてみたのですが、ま、これは、こんなものでしょうか。 ビックバンドらしい electric guitar や低音管楽器の音とか好きなんですけどね。
しかし、Sera Una Noche で最も印象に残っていたのは、Vazquez でなく Marcelo Moguilevsky の clarinet。Pasando El Mar を僕が気にいったのも、 彼が Puente Celeste に参加したからということもあるのかなぁ、と思うところも。 そんな、Moguilevsky と piano / accordion 奏者 Cesar Lerner の duo Klezmer En Buenos Aires のCD 2タイトルもレヴューしてます。 Argentine に klezmer というのもちょっと意外なところもありますが。 Puente Celeste にも東欧風の要素が感じられますし、東欧系の人も多いのかしらん。 ま、klezmer な要素が強い Basavilbaso (Los Anos Luz, LALD002, 1999, CD) よりも、 Jimmy Giuffre している Shtil (Los Anos Luz, LALD008, 2001, CD) の方が気にいってますが。
Moguilevsky - Lerner duo の2枚をリリースしている Argentine のレーベル Los Anos Luz は、他にも、 Fernando Samalea とか、 Liliana Felipe, El Habito とか、気になるリリースが多いレーベルです。ちょと古いリリースですが、 Nuria Martinez / Fernando Kabusacki / Valdo Delgado, Mar Azul (Los Anos Luz, LALD004, 1999, CD) なんかも、eletroacoutic process を噛ませた charango や cena を使った、 folklore ベースの folk-influenced jazz / improv. って仕上りでした。 これも、いずれ、Kabusacki のリーダー作と併せて紹介したいなぁ。 Vazquez や Kabusacki と共に この界隈のシーンの核になっているのが、Puente Celeste にも参加している Alejandro Franov。新譜、Yusuy (Arlyd, 003, 2002, CD) も、まだたいして聴いてないんですが、なかなか良さげです。 Arlyd は Franov のレーベルですが、Arlyd からリリースされている Yusuy にも参加している Ernesto Snajer のCDもちょっと気になっていたり…。