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London International Mime Festival 2010 について

[2555] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Mon Jan 4 23:30:24 2010

1月はロンドンで London International Mime Festival があります。今年は1/13から1/31まで。 いわゆる「パントマイム」というより、 コンテンポラリー・ダンスに近いコンテンポラリー・サーカスのような作品が多く出るので、 毎年、プログラムをチェックしています。 また、多くの公演で、カンパニーや会場の Barbican や Southbank Center などが、 プロモーションのために紹介する動画を YouTube に載せています。 あまり知られていないコンテンポラリー・サーカスへの入門にも良いと思いますし、 去年、Mercat de les Flors の YouTube チャンネルを 紹介したのが 一部で (非常に局所的ですが) 好評だったので、 今年の中で気になる公演の YouTube 動画を紹介。

フェスティバルのオープニングを飾るのは、チューリヒのカンパニー Zimmermann & de PerrotÖper Öpis は、傾きが変化する床の使い方が面白そうです。

“aerial theatre company“ を自称するロンドンの空中芸のカンパニー Ockham's RazorThe Mill はホイール使いが面白そうです。

トゥールーズのカンパニー Collectif Petit TraversPan-Pot はミニマルにジャグリングで構成した舞台のようです。

ミラノの Daniel Blanga Gubbay の Paola Villani の2人組 PathosformelLa Timidezza delle Ossa では、張った布に身体で凹凸を作る抽象的な作品。 他の作品の YouTube を観てもあまり身体性を感じさせない抽象的な舞台作品を作っているようです。

トゥールーズのカンパニー La Compagnie IetoIeto は、 仕切り板のような足付きパネルを使ったアクロバット。 板の使い方、組み合わせ方が面白そうです。

ちなみに、今年のプログラムには、観たことのある作品が2つあります: Circus Klezmer [公演情報; YouTube; レビュー] と、 Okidok: HaHaHa [公演情報; YouTube; レビュー]。 しかし、今回紹介したようなカンパニーが、 それも、大道芸フェスティバルではなく劇場公演でもっと来日するようになって欲しいものです。

[2570] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Wed Feb 3 22:40:31 2010

London International Mime Festival 2010 に関連する YouTube 動画を先日紹介したわけですが、 会期も終わったことですし、そのフォローアップ。 The Guardians 紙等に出た関連記事の紹介。

The Guardian 誌には、 “Mime time: what to see at London's International Mime Festival” (Matt Trueman, 2010-01-12) というプレビュー記事が載っていました。 また、Theatre blog のお薦め公演を紹介する記事 “What to see: Lyn Gardner's theatre tips” (Lyn Gardner, 2010-01-15) は、 London International Mime Festival に限った記事ではありませんが、 それに関する公演を最初に挙げてました。

開幕公演の Zimmermann & de Perrot: Öper Öpis [公演情報] は、The Guardianレビュー (Lyn Gardner, 2010-01-14) で四つ星を貰っていました。評価高いなー。 AFPBB News の 「ロンドン国際マイム芸術祭が開幕」 (2010-01-14) という記事には、Öper Öpis の写真が15枚も載っています。 この公演はマスコミ向けプレビューがあったようですね。

Ockham's Razor: The Mill [公演情報] は、The Guardian 紙に メンバーへのインタビューに基づく 記事 (Maddy Costa, 2010-01-19) が出ました。このカンパニーのバックグラウンドの良い紹介になってます。 けど、レビュー (Lyn Gardner, 2010-01-22) の評価は三つ星と普通でした。 けど、もう一つ採点無しの レビュー (Luke Jennings, 2010-01-24) も載って、話題にはなっているな、と。ちなみに、後者のレビューは、 Kitt Johnson: Rankefod と併せてのレビューです。

あと、23日にICAで開催された トーク というかワークショップのレポート “Does theatre have any value? Well, it depends...” (Chris Wilkinson, 2010-01-27) が載っています。マイムやサーカスの話というより 「アートの価値とは?」という所から始まる少々メタな話だったようです。

The Guardian 紙以外では、 Sideshow Circus Magazine というイギリス (UK) のウェブサイトが、 London International Mime Festival 2010 関連の記事を多く載せています。 全体をプレビューする記事 “Circus at the London International Mime Festival 2010”の他、 Reviews のページから関連公演のレビューを辿ることができます。 といっても、こちらの記事は、まだちゃんと追えていませんが……。

自分が気付いた London International Mime Festival 関連の記事はこのくらいでしょうか。 そんなにいろいろチェックしていないので、 他に面白いレビュー、レポートをご存知の方は、是非教えていただければと思います。