システム設定編はメーリングリストのシステム構築を中心に技術的な内容を扱います。そのため、読者対象が限定されます。
<対象外の方>
以下のメーリングリスト開設サービスを使ってメーリングリストの運用を検討している方は対象外です。独自の使いやすいメーリングリストシステムを用意しており、自分でシステム設定をする必要がありません。
それ以外のML開設サービスを利用している方、インターネット接続プロバイダのオプションサービスを使ってメーリングリスト開設をする方、メーリングリストつきのレンタルサーバーを利用する方は対象となる場合があります。続けて以下もご覧ください。
<対象の方>
● 特定ソフトを提供するML開設サービス利用者
提供するメーリングリストシステムで次のソフトウェアを使っているサービスを利用する場合は、必要に応じて該当ソフトに関する項目を参照してください。
参照は、「概要」と「運営管理のしかた」の2項目で十分です。ソフトの基本説明や運営に必要なコマンドの扱い方と設定ファイルに変更方法をまとめてありますので、実際の運営に役立ちます。インストール方法とML開設の設定は必要ありません。
上記以外のソフトウェアでメーリングリストを提供しているサービスは、システム設定編では扱っていませんので対象外となります。各サービスで用意している運用マニュアルをご利用ください。
● 自前でサーバー構築するシステム管理者
システム設定編では、UNIXを使ってメーリングリストサーバーを構築しようとする方が一番の対象です。リムネットなど自分でメーリングリストのシステムを導入して運用するサービスを利用する方も含みます。UNIXは、Linux, FreeBSD, NetBSD, Solarisなど特に特定はありません。
なお、インストールの際にスーパーユーザ(サーバーの管理者)にならなくてはなりませんので、ご自身でroot権限が使える必要があります。
<メーリングリスト構築に必要な技能>
メーリングリストサーバーを自力で構築する技能はさほど難しくはありませんが、初級レベルのシステム管理者では荷が重いです。rootでログインしてもおそるおそる操作するようなシステム管理者では難しいでしょう。最低でも自分一人でメールアカウントの発行や管理者権限でのファイル操作ができ、かつメールシステムの基礎知識を習得している中級者一歩手前の技能がほしいところです。
メーリングリストのシステムを自分でインストールして開設・運用するには、以下の操作が問題なくこなせる必要があります。
- suコマンドを使ってrootでログインできる。
- おおまかなUNIXシステム全体のディレクトリ構成を理解、把握している。
(たとえば、/usr/local/にはどんなソフトやファイルが入っているかなど)
- ディレクトリやファイルの参照、作成・削除・コピー、移動が難なく操作できる。
(ls, mkdir, rm, cd, cp, mv, touch, catコマンドなど)
- 状況に適したパーミッションや属性の変更ができる。
(chmod, chown, chgrpなど)
- viエディタを使ってファイルの編集・保存ができる。
(vi以外のエディタでも可)
- メールのエイリアスの意味が理解している。
(不明であれば、「sendmailエイリアス概要」を参照)
- 環境変数の設定方法を理解している。
- mailコマンドを使ってコマンドラインからメールを送ることができる
(開設設定後、テストメールを出すときに便利です)
そのほか、UNIXのテキストを参照しながらコマンド操作ができればまず大丈夫です。
各ソフトの項目を参照する前に、「システム設定編の読み方」もご一読ください。