「美肌」の科学

この区画では、美しい肌について、科学的に、しかもわかりやすく
話してみます。(10月12日日更新)


11、肌のしくみ−(まとめ) (10月12日日更新)

今まで、大まかでしたが、肌のしくみについて話してきました。 ここらで一区切りして、まとめて
みようと思います。

肌のしくみは、肌の働きとどのように関係しているか、それぞれの話の中にしていたのですが、
整理してみると次のようになります。

    1、体を守る働き   「表皮、真皮そしてクッションの皮下脂肪という構造的な部分」
                 「免疫システムという生体防御のしくみ」

    2、体温調節     「汗をかき、血液の流れを変えて調節」

    3、センサーの働き 「触感、熱さ冷たさの温感、痛みなどを感じる神経末端装置」

 以上が主な働きですね。

しかし、何か忘れています。そうですね、「相手を魅了したり、おどかしたりする」言いかえると
「外見を演出する働き」とでも言えそうです。美容科学の立場では、この働きもとても重要です
ね。とくに人類にとっては、顔の肌はとても重要です。美しい肌は、いわゆる美人の条件の
一つです。化粧品はそのような肌に整えたり、守ったりすることが大きな役割です。

   4、外見を演出する働き 「うるおいと張りのある肌の構造と性質」
                  「血液の循環がよく、健康的な状態」

これで、一応、肌の働きとしくみがまとまったと言えますね。もちろん、その他にも様々な働き
を挙げることができますが、この4つくらいをしっかりとしくみと共に理解すると、化粧品やお手
入れなどの美容行為がより楽しくなるはずです。もちろん、肌にあった化粧品選びにも役立つ
と思います。


そうだ、「肌のしくみ(1)」で、肌の基本構造が同じなら、魚にシワがあるかも知れないと言った
件、まだお話ししていませんでしたね。水族館に行って調べてきました。結果は、シワのある
魚は見あたりませんでした。鱗のある魚ではくびれや溝はあるのですが、シワがよってはいな
いのでした。それではとサメやエイをみたり、ウナギやウツボを見たり、アンコウもみたのですが
シワがありませんでした。どうも魚達の肌はたるんでシワにはならないようです。ホウボウのよう
に、ヒダヒダがついているような魚は多いのですが、シワではありませんでした。もし、シワの
ある魚を見かけたら、私に教えて下さい。

      


さて、これからは皮膚科学的に少し突っ込んだ内容に入ります。とは言え、私なりに、わかり
やすく話していきます。






1、肌のしくみ 〜2、表皮の話 へ

3、真皮の話 (1) 〜 5、真皮の話 (3) へ

6、皮下脂肪の話 (1) 〜 7、皮脂腺の話 (3) へ

8、汗腺の話 〜 10、毛の話 (2) へ