1990年代末から ~scape そして自身のレーベル Nonplace を拠点に dubwise な jazz/electronica を作り続けてきている Burnt Friedman と、 1960年代後半から free jazz、そして krautrock のグループ Can のメンバー などとして活動を続けてきている drums 奏者 Jaki Liebezent の、 2人のケルン (Köln (Cologne), Nordrhein-Westfahren, Deutschland (Germany)) のミュージシャンが2001年から続けているプロジェクトの3作目だ。 前作で1曲歌っていた David Sylvian のような歌手の参加は無く、 bass が抜けているが、ほぼ同じメンバーで制作されている。

"Die Ehrliche Haut" や 1st Secret Rhythms (Nonplace, NON10, 2002, CD) 収録曲の再演である "Wirklich Version" のような、 dubwize で緩めの曲は相変わらず。 しかし、このアルバムで耳を捉えるのは残りの5曲での 今までの2作では控え目だったアップテンポで変則的なポリリズムだ。 drums と rhythm guitar が刻む 3拍子と4拍子が並行して変則的なアクセントで走るような6/8のリズムに、 fuzz の効いた guitar や clarinet の回転するようなフレーズが舞う。

変則的なリズムに乗った fuzzy な guitar は krautrock を思わせる所もあるし、 回転するようなグルーヴ感が気持ち良い作品だ。

併せて、Secret Rhythms 3 に先行する Nonplace からのアルバム・リリースを簡単に紹介。

ケニア (Kenya) 出身のミュージシャン Michel Ongaru を 歌手/guitar 奏者としてフィーチャーした作品だ。 バックは Root 70 の Wogram / Chisholm / Penman / Rueckert の4tetを核にしたもの。 Burnt Friedman も参加している。 実際に聴く前、編成を見て、African music の要素を強くした Burnt Friedman & Jaki Liebezeit や Root 70 の緊張感ある演奏を期待していた。 確かに、時折、Nonplace レーベルらしく jazz / reggae 的な演奏に dub / electronica な音処理を聴かせるときもある。 しかし、Ongaru の演歌的にも感じる歌い回しにしっかり合わせた演奏だった。 その歌にキャッチがあるわけでもなく、少々残念な仕上がりだった。